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天体観望会の保険について考えてみた

(結論)保険素人の私のたどりついた思い

「個人賠償保険」は必須 星空案内人であってもなくても…
私にとって最強は、自動車保険に付ける「個人賠償保険」だと思います。

理由:①示談交渉サービスがついている
   ②国内の保険金額が無制限である
   ※すべての自動車保険に付けることの出来る個人賠償保険が
    そうであるとは限りません。
    ご自身の自動車保険をよくご確認のうえ、ご検討ください。

前書き

私は4年ほど前に星空案内人になりました。
そのキッカケはさておき。
なまじPTAやりすぎで地元のイベントの経験等あって、
星空案内人養成講座の卒業生の団体の運営に誘われちゃいました!
地域とのつながりから、
地元の商業施設での天体観望会の開催を実現させたり
公民館から天体観望会の開催の依頼を受けたりするようになりました。

コロナ禍での、大型商業施設での観望会を開催することになりました。
事情により代表が引退し、提出書類にサインをすることに…。
商業施設が記入を求めてきた「誓約書」には
団体名と代表者の個人名を書く欄があり、製薬項目の最後には
「クレームが発生した場合、商業施設に報告するとともに責任を持って必ず 解決する。」
ってあったのです。
「コレ、事故があったら責任の最後は私か?何かあったらどうなるの?」
…気づいてしまった。

しかし観望会は一週間後
既に望遠鏡係も、案内係も20人決まってる。
商業施設内にポスターも貼られてるし、新聞のチラシの片隅にも載った。
「きっと何もないだろう」
と言い聞かせてサインして提出しました。
時はコロナ禍真っただ中で、急激に感染者が増えてきて
「大阪レッド」目前。
年齢の高い星空案内人もいらしたので、商業施設にも了解もらって
中止となりました。
色んな意味で「助かった!」と思ったのです。

あれこれ心配になってまとめている最中です。
これ!という解決が見つかったわけではありませんが、
現状こんな感じで考えている…というのを、ノートにあげてみようと思います。
(素人がまとめているものです。正しいかどうかはわかりませんっ)

ボランティアなのに責任ってあるの?

主催者の責任とは?

有償無償にかかわらず、主催者には責任が問われる場合があります。

https://blog.canpan.info/kurara_info/img/18/yj22114.pdf

事例にもある通り、故意でなくても参加された方に怪我をさせてしまった場合、責任=最終的にはお金がかかることがあるのです。
しかも直接なにかしてしまったわけでなくても、主催者が責任を負うことだってあるのです。
…簡単に「星空みせたろか~」「望遠鏡持ってきて星見せて~」とか言うのん、怖いやん…。

ただ多くは何事も起こらずに終わっているのです。今まではOK!
でも明日はわからない。
主催者になるとは重いことだと思い知りました。

リスクにどう対応する?

考えられるリスク

①参加者が自らの不注意で怪我をする
②参加者同士のトラブルで怪我をする
③参加者が案内人の過失によって怪我をする
④案内人が参加者によって怪我をさせられる
⑤参加者が案内人の持ち物(望遠鏡など)を壊す
⑥案内人が参加者の持ち物を壊す

それぞれの場面でどのような対応があるのか考えてみた

①参加者が自らの不注意で怪我をする
 イベント保険でカバーできる
 観望会を行う場所が入っている保険が使えるのかどうかを確認する
 施設の加入している保険を使えると言われても、口頭だけでなく、
 メールなどで記録を残しておいた方がいいかも
②参加者同士のトラブルで怪我をする
 イベント保険でカバーできる
 参加者同士のトラブルは基本的に参加者同士で解決する方が良い。
③参加者が案内人の過失によって怪我をする
 イベント保険でカバーできる
 案内人の入っている個人賠償保険でカバーできる
④案内人が参加者によって怪我をさせられる
 案内人がボランティアの場合イベント保険でカバーできる場合もある
 参加者と賠償請求交渉する(相手が子供なら保険に入っている可能性大)
⑤参加者が案内人の持ち物(望遠鏡など)を壊す
 参加者に賠償請求交渉する(相手が子供なら保険に入っている可能性大)
 あらかじめ、個人で動産保険に入っておく
⑥案内人が参加者の持ち物を壊す③
 案内人の入っている個人賠償保険でカバーできる

それぞれの場面で使える保険をさがしてみた

イベント保険①②③④~主催者が加入を考える保険~

観望会をする施設や公共団体が担ってくれることもあるようですが、
自分で入るしかないとなった場合の保険をご紹介します。
逆に開催するならば、入っているかどうか確認必須な部分

◉東京海上日動レクレーション保険◉
(治療費の全額が補償されるものでなく、治療の日数に対して一定金額の保険金が支払われる保険)
傷害保険に賠償責任保険を付けることができます。
参加者に個人賠償保険を付けれるのは東京海上日動しか見つけられませんでした。
代理店に聞いてみました。
傷害保険30円位(死亡後遺障害500万、入院1日2000円、通院1回1000円)
賠償責任保険50円位(主催者および参加者が負う賠償責任が対象の場合)
計1人80円くらい(ただし100人以上)
示談交渉サービスはついていない(怪我をした人との交渉は主催者が担う)
暫定人数で申し込んで、イベント終了後に確定清算が出来る。
※記名が必要なのか、キャンセルがいつまで出来るのかは聞けてない。

◉AIG損保◉
AIG損害保険のレクリエーション傷害保険
(治療費の全額が補償されるものでなく、治療の日数に対して一定金額の保険金が支払われる保険)
傷害保険のみ一人30円で、10人から加入OK。
賠償保険はありません。
代理店に聞いてみました。
雨天曇天予報のため中止する場合、前日までキャンセル料無し
(振込手数料のみ)
当日に記名してもらったものを後日提出し確定清算できる。
(追加人数分を払ったり、人数少なければ返金もしてもらえる)
示談交渉サービスはついていない。

http://www.aytravel.co.jp/aiu-reku-new.pdf

◉損保ジャパン◉
20人以上で加入OKのようですが、代理店に問い合わせ出来ていません。
untitled (gia-agency.jp)

スタッフが観望会の前に入っておいた方が良い保険③⑥

◉公益財団法人スポーツ安全協会◉
ボランティア活動をする4名以上のグループで入ることが出来ます。
スポーツと付いていますが、文化活動やボランティア活動でも利用可能です。星空案内人のグループならば、大人4名以上で、1人年間800円で加入できます。
文化活動の場合、大人1人800円(年間)の掛け金で、
名義人の死亡2000 万円 
後遺障害(最高)3000万円 
入院一日4000円、通院1日1500円です。
賠償責任保険は、
対人対物賠償合算1事故5億円。ただし対人賠償は1人1億円。

◉社会福祉協議会のボランティア保険◉
こちらも賠償責任は1事故5億円までで、年間300円から入れます。
ただ大阪府の場合、住んでいる市町村での社会福祉協議会への「登録」などの手続きが必要です。

非営利・有償活動団体保険もあります。

個人的に入っている自動車保険の個人賠償責任特約をつける

記名被保険者やご家族の方が日常生活において日本国内で発生した事故により、他人にケガをさせたり他人の物を壊してしまったりした場合で、法律上の損害賠償責任を負担するときに保険金が支払われます。

●日常生活での賠償事故が無制限、しかも示談代行サービスつき
基本補償で、自動車事故に関する「対人・対物賠償責任」が無制限・示談代行サービスつきですので、この個人賠償責任特約をセットすれば、自動車事故(※)を含めた日常生活での賠償事故が無制限・示談代行サービスつきになります。    (セゾン自動車保険の大人の自動車保険より)

何が良いって、示談交渉代行サービスがついているってことです。
他に示談交渉代行サービスついている保険を探せませんでした
(個々の自動車保険で内容は違うと思います。ご確認ください)

星空案内人持参の望遠鏡に掛ける保険はないのか?


1回限りの保険

携行品保険を探しました。旅行保険にならつけることができるんですね。
そんな中で、コレ…もしかして適用できる?
ただ携行品の保証は10万円までで、高価な望遠鏡をお持ちの方には
焼け石に水…なのかもしれません。

天体観望会も野遊びでいい?(問い合わせしていません)

個人的に入っている自動車保険の携行品特約をつける

この中の「おりても身の回り品特約」だと望遠鏡なども補償してくれそうです。こちらも10万円までとなっています。
他の自動車保険で30万円まで補償してくれるものもあるようです。
ただその分、保険料も上がるわけで…
毎年払う保険料と、望遠鏡の壊れるリスク。
どう判断するかは個人によって差がありそうです。

結局星空案内人持参の望遠鏡や双眼鏡に主催者が掛ける適当な保険は見当たりませんでした💧

2024年6月時点で、安全に観望会を行うために心がけようと思ったことをまとめます。
❶観に来てくださる参加者の皆さんへの保険はあると安心。
 誰が掛けるのかは、早い段階で確認したほうがいい。
❷星空案内人は、個人賠償責任保険に入った方がいい。
 車の自動車保険に付けるのが手軽だし、示談交渉サービスはありがたい。
❸望遠鏡に保険を掛けるのは難しい。
 参加者に対して、事前の告知が必要か。
  ・緩いバージョン
   「望遠鏡を大切に思ってほしい。望遠鏡や参加する皆さんが
    怪我をしないように、望遠鏡の周りでは走らずに星空案内人の話を
    よく聞いてください」
  ・厳しいバージョン
   「高価な望遠鏡に来てもらっています。ご厚意でお持ちいただいて
    いますが、保険を掛けることが出来ません。
    もし倒してたりして壊した場合は賠償いただくことになります。
    充分注意してください。」
   って言っちゃう?

望遠鏡や双眼鏡などの機材を壊されたら泣き寝入り?

大阪府や兵庫県では自転車利用者は自転車保険加入が義務化されています。損害保険の代理店のによると、最近のお子さんは何らかしら個人賠償保険に加入している子が多いそうです。
なので諦めずに「個人賠償保険に入ってませんか?」と保護者に声を掛けてみるのはアリだと私は思います。

ちなみに…うちの息子も、高校生の時に自転車で賠償責任のある接触事故を起こしましたが、保険に入っていたので、交渉もお支払いも保険会社に
お任せできました。(警察に行ったりと本人は反省しかりでしたが💦)
とっても助かりました。

素人がまとめたものです。くれぐれも参考程度にご覧ください。

損害保険会社の方の言葉が印象的でした。
主催者は責任を問われる場合がある。その責任とは結局「お金」の話しかない。たとえ信頼関係にある仲間だから大丈夫と思っても、実際に被害が及んだり、交渉が家族に変わったりすると、ガラッと話が変わって厳しく賠償責任を問われることが多い。自分も誰かも守るためにキチンと考えるのは大切なこと。

なんとも世知辛いものをまとめてしまったのかもしれません。
「観望会で何かあったら責任とれないってなんでやねん」と言われたことがきっかけです。私の思う責任は賠償金の発生だったのですが、言った人は怪我をした人が居れば救急車を呼んであげるとか、揉めてる人がいたら仲裁するとかを想定していたそうです。全く話が通じないわけです。

責任とは?を考え続ける私は変わり者?星の世界ではそんなの要らない?
かもしれません。
ですが、不特定多数のよく知らない人と一緒に何かをすると、中にはとんでもないことが待っているかもしれません。あらかじめリスクを考えることは必要なのではないか?と思いまとめました。

最後に
何度も言いますが!素人がまとめたものです。くれぐれも参考程度でお願いします。
考え方とか、良い保険あればお知らせくださると喜びます。

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