コンセプトアートに最適な直感的UIと独自ショートカットでシンプル軽量な新NURBSモデリングツール「Plasticity」の使い方のまとめ1【プロローグ】
○Plasticityとは
Plasticity(プラスティシティ)は、MoI(モアイ)、Rhinoceros(ライノセラス)と同じNURBSモデリングツールです。また、3DCGツールのようなBlenderライクなUIと、独自ショートカットとガイド機能でシンプル軽量で直感効率的な操作ができるのが特徴です。
Nick Kallen氏によって開発が進行中の新しいモデリングツールです。
デザインイメージをダイレクトに3D化できる直観的な3Dデザインツールなので、部品形状から意匠までのハードサーフェスデザインの制作に向いています。
※2022年6月現在の進捗
カーネルエンジンとしてC3D Labs(ロシア) のものを使っていましたが
C3D Labs https://c3dlabs.com/en/
世界情勢の影響によりライセンス契約の継続に支障がでていて
開発が難航しているようです。
そのため、カーネルをParasolidに変更する方向も検討しているとのこと。
※2022年7月29日現在、Parasolidカーネル版の開発も開始されました!※2023年1月14日現在、ようやくParasolidカーネル版が半年遅れでベータv0.7.0まで進みました!
2023年4月7日、V1.0として正式リリースされました!
Plasticity公式サイト https://www.plasticity.xyz/
Indie 99ドル(1.xバージョンアップ含む)
Studio 299ドル(1.xと2.xバージョンアップ12か月間含む)
Studioはクーポンコード「GREG50」で50ドル割引
※5/13現在クーポンは規定回数の上限に達した模様
個人ライセンス。商用利用可。
サブスクではなく永久ライセンスですが、
Indie の場合は2.xバージョンは別購入かも?
○主な特徴と概要
自動車や家電製品などの工業デザイン向けCADソフトと同レベルの曲面表現方式であるNURBS(Non-Uniform Rational Basis Spline)を採用しています。NURBSが得意なスケッチからの押し出し、回転、ロフト、スイープや、シェル、ブリッジ、スパイラル、ブーリアン、分割、切り取り、パターン、ミラー、オフセット、グループ化などよく使われる基本的なソリッドモデリング機能があります。
(メッシュなどのポリゴンベースのツールではありません)
・簡単にナビゲートできるように直感的に簡素化されたインターフェースとキーボードショートカットで容易にマスターできます。
・CADテクニカルツールとCGアートツールの良いところが融合されています。
・柔軟なスケッチ機能があります。
・独自の数値入力やキーボードショートカット、ガイド機能が充実していて効率の良い操作が行なえます。
・便利な履歴機能があり、アンドゥはもちろん、オブジェクトをコピーしたときに残っていくクリップボード履歴からの再利用、フィーチャー履歴の確認や過去のフィーチャー履歴からの再モデリングが行えます。
・STEP、SAT、IGESなどCAD中間ファイルのエキスポートやインポートが可能です。OBJ形式でエクスポートもできます。
・下絵としてJPG、PNG画像ファイルが各構築平面にドラック&ドロップでインポートできます。ショートカットSキーでスケール、Rキーで回転、Gキーで移動、Mキーで透明度を変更できます。
・表示スタイルのシェーダー切り替え、簡易的なマテリアルの設定ができます。
・パソコンの動作が軽量ですので、高スペックPCでなくても快適に操作できます。
・コア部分以外はオープンソースなので、独自のAPIやアドインを開発して組み込むことも可能です。(バージョン1.0以降サポート予定)
※2022年05月04日時点のバージョン0.6.9ベースの内容です。
注意点:Plasticityでの1ユニットの内部単位は10センチメートルです。1ユニットを1ミリメートルとして見立ててモデリングしたものをエクスポートした場合は、インポートする際に1/100にスケールダウンする必要があります。
2023年4月7日リリースV1.0では設定で単位の指定ができます。
すべてのコマンドでのキーボードショートカットが自由にカスタマイズができます!
Fusion 360、Shapr3D、MoI、Blenderの良いところを意識していて、競合する製品ではなく、コンセプトデザイナー向けに特化したワークフローのツールとして開発されているようです。
○リリースと価格
Plasticity開発者のNick Kallen氏によって、2021年12月02日にバージョン0.1.16としてベータテスト版のオープンソースでの無償公開が始まりました。
MicrosoftのJavaScript系言語 TypeScriptで開発されているようです。
現在もベータテスト期間中で、2022年05月04日時点ではバージョン0.6.9となっており頻繁にアップデートが行われており無償で使用できます。
バージョン1.0リリースからは、無償ではなく有償(使用料25ドル)となるようです。
2023年4月7日、V1.0として正式リリースされ価格も決まりました!
Plasticity公式サイト https://www.plasticity.xyz/
・Indie 99ドル(1.xバージョンアップ含む)
・Studio 299ドル(1.xと2.xバージョンアップ12か月間含む)
Studioはクーポンコード「GREG50」で50ドル割引
※5/13現在クーポンは規定回数の上限に達した模様
個人ライセンス。商用利用可。
サブスクではなく永久ライセンスですが、
Indie の場合は2.xバージョンは別購入かも?
最新リリースソース公開先
https://github.com/nkallen/plasticity/releases
○インストール
Window、Mac、Linuxに対応しています。
開発者のGitHubからWindowsのインストーラーをダウンロードしてインストールをします。
Windows:plasticity-0.x.x.Setup.exe
Mac: plasticity-darwin-x64-0.x.xx.zip
plasticity-darwin-arm64-0.x.xx.zip
Linux: plasticity-0.x.x-1.x86_64.rpm
plasticity_0.x.x_amd64.deb
最新リリースソース公開先
https://github.com/nkallen/plasticity/releases
Plasticity Feedback ロードマップと機能リクエスト
https://plasticity.canny.io/
○サポートやチュートリアル
サポートや習得のためのチュートリアルは開発者のサイトで行っています。
Plasticity開発者 Nicholas Kallen 氏の公式
GitHub
https://github.com/nkallen/plasticity
Youtube
https://www.youtube.com/user/nickkallen1
また、Plasticity 支援サイトの「Maker Tales」でも
詳しいドキュメント(ショートカット一覧)やわかりやすいチュートリアルもあります。Discordでのコミニティもあります。
Maker Tales
https://makertales.com/plasticity3d
Youtube チュートリアル
https://www.youtube.com/c/MakerTales
日本語非公式ユーザーコミニティDiscordも開設しました。
お気軽にご参加下さいませ。
Plasticity Japan UnOfficial Community
○次回以降の内容
次回パート2以降では使い倒すための習得方法などのUI画面や各機能の解説をしていきます。
私のTwitterアカウント @tomo1230 でもトピックのツイートもしているのでフォローいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願い致します。
○関連記事 使い方のまとめ2【ユーザーインターフェース】
コンセプトアートに最適な直感的UIと 独自ショートカットでシンプル軽量な 新NURBSモデリングツール「Plasticity」 の
使い方のまとめ2【ユーザーインターフェース】