白日#10

雪が空から舞い降りていた。僕は舞の背中に回り、背中から抱きしめる。肌と肌が重なる時が一番幸せだった。
「ねえ。もっと抱きしめて」
舞は僕の手に唇を重ねる。僕はもっと抱きしめた。
「嘘のようなことかもしれないけれど、僕は君を見たときから、一緒に死にたいと思っていたんだ」
「嘘」
舞は笑った。雪は白い。がらくたの街にやさしい雪が舞う。僕たちのほかには街に誰もいないみたいだ。ひびから風が入ってきて、
「やっぱりひびを直そうって言ったじゃないか」
と僕は舞の肩越しに行った。舞はくすくす笑う。
「今日で、世界が終わるのに?」
「寒い中で死ぬなんて嫌だ」
「私がいるじゃない」
と舞が言うと、僕は「ふむ。悪くない」と言った。
「雪は光の乱反射で白く見えるんだ」と僕が冗談まじりに言うと、
「情緒っていうものなんて知らないのかしら」と舞は肩を下した。

舞は僕のペニスに触れ、
「しよっか」
と言った。僕は、そっと舞のヴァギナに触れた。しっとりと濡れていた。僕は、舞を僕の方へ向かせる。舞の胸が僕から見える。
「素敵だ」
舞は少し恥ずかしげにうつむく。
「嘘」
「本当」
「あなた、嘘ばかり言うので信じてくれないのよ」
「世の中では『狼少年』と言うんだ」
舞は俯きながら、くすくす笑う。
舞のヴァギナに僕のペニスを少しずつ、入れていく。舞ははっと吐息を漏らす。少しずつ、舞の中に入っていた。
「素敵だ」
「さっきと言ってる言葉同じじゃない」
「ニュアンスの違いなんだ」
「バカ」

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