引き算の美学
我が家は大袈裟に表現すると芸術家集団である。私は学生時代に美術部に所属し、絵を描くのも鑑賞するのも普通の人よりはちょっとだけ造詣が深深いと自負しています。かみさんは幼少期から書道をやっており(歳がバレるので詳細は割愛するが)超が付くベテランで現役の書道家である。長女は自分好みの洋服を作るため個人ブランドを立ち上げるファッションデザイナーである。そんな長女が展示会に向けてポスターやポストカードなどのデザインを決定する時期に差し掛かる。長女としては自分のデザインをいいねと軽く一押ししてもらうつもりの確認が、とんでもない論争に突入することがしばしばあるのだ(笑)。そもそも芸術は制作者の主観で良し悪しが判断され最終形態が作品として完成される。加えて鑑賞者側の主観でその作品の良し悪し、芸術性が評価されるものであると思います。つまり作品の好き嫌いの議論は未来永劫繰り返されてしまうものと思っています。
我が家で論争が勃発した具体的な話を紹介するためにタイトルの引き算の美学について紹介します。作品を描き上げていく過程で、筆の調子が良いとガンガン描き足してしまいがちです。しかし書道家のかみさんはいかに余白を活かすかが信条の書道家としての審美眼を持っています。「Less is More」「少ない方が豊かである」と言う思想です。
この「余白」と言う概念は鑑賞者の想像力に委ねることで、無限に広がる情景を思い浮かばせることができるものです。
まさに引き算の美学と言うタイトルの本の紹介文から引用すると「余白を察し、言葉の周辺にあるもの、実態の背後にあるもの、見えないものを感受すること。(…)引き算、省略、その果てに生まれる余白の力。」こんな余白こそ、日本文化特有の侘び寂びの価値観であり、
書だけでは無く全ての芸術作品に通ずる価値観の一つであると言えましょう。ビジネス文書やプレゼン資料にも通じる話ですよね。過ぎたるは及ばざるが如し。そんな議論が家族の中で巻き起こる芸術家集団の紹介でした。笑。今度機会があれば書道は決して一発勝負、つまり偶然の力を借りた芸術では無い話についても書きたいと思います。
そんなこんなで絶賛準備中のkaoism(e)の展示会、ファッションにご興味があり、お時間ある方はぜひ足を運んで見て下さい。よろしくお願いします。
kaoism(e) 2023SS exhibition
開催期間: 10/7(金) 14:00〜19:00
10/8(土)10:00〜19:00
10/9(日)10:00〜17:00
会場 :東京都渋谷区恵比寿1-23-21
ヤマトハイツ1F HALO SPACE01
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kaoism(e)カオイズムは2020年に設立された冨山華緒がデザインするレディースファッションブランド。
シーンにとらわれることのない、自由でアイデンティティあふれる服を提案。
2021年2月にNYFWにて2021AWコレクションを発表。
Instagram:@kaoism_e(https://www.instagram.com/kaoism_e/)
kaoism(e) / カオイズム
ファッション デザイン
fashion brand
concept : release the scene(express oneself more freely)
*衣装リース承ります🦋
オンラインショップでの受注販売も展示会終了日から開始いたします🐳🫧