アラサー女が痔ろうの手術をした話④
前回↓
※汚い話が多いので、注意して読んでください。
肛門と便の話はどうしても切り離せない重要な話なのでご了承ください。クレームは受け付けません。
入院3日目(手術翌日)
朝の検温にて起床した。
痛みもかなり強く、出血も生理2日目くらいの量はあった。
だが、前日の地獄のような痛みとは比べものにならないくらいマシにはなっていて、一番辛いときは越えたかなと少しだけ安心した。
朝から通常の食事が出された。正直座るのは痛くて嫌だったが、頑張って食べた。
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この日は手術当日とは違い、痛みに波があった。
数分おきに足がつりそうな感覚に近い「これから来る…!」という感じがして、キュッと肛門が締まるような感じになる。思わず「ヒッ……」と声が出る位の痛さだった。
カロナールを飲んでしばらく我慢していたが、どうにも全然効いていなさそうだったので相談してロキソニンを貰って飲んだ。
ゼロにはならないまでも声が出ない程度に楽になり、喘息も出なかったのでこれからはロキソニンが使えるねと看護士も喜んでくれた。
それからこの日にはもう排便があった。
身体中から変な汗が出る程度には痛かったが、無事に出たことで褒められた。
ティッシュでこすることはできないので、高性能なウォシュレットに心の底から感謝して使い、優しくポンポン拭いた。
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痛みで汗をかいて気持ち悪かったが、まだ入浴はできないのでボディーシートとドライシャンプーで気分をごまかして寝た。
入浴4日目
午前中は点滴があった。もう出血らしい出血はなかった。
ただ、トイレでガーゼを替えるときに浸出液がたくさんついていて、説明できない嫌な臭いがして不快だったし、ロキソニンが必要な程度の痛みはあった。
午後には入浴ができるようになった。
「あててるガーゼとは別に傷口にガーゼが入ってるので、引っ張らないでください」
と看護士から説明を受け、初めてその状態を知った。
内側から治すためにそういう処置をしているということらしかった。
お風呂は決まった時間にひとりで入ることができた。
シャワーでさっぱりできたが、肝心の患部は痛みの他、腫れている感じもあったので、あまり近くは触らなかった。というよりは恐ろしくて触れなかった。
湯船にも入った方が楽になると言われたので、お湯を張りおそるおそる入ってみたが全然しみたりはせず、普通に気持ちよく入ることができた。
お風呂上がりにはリラックスしたのか少し楽になった気がした。
入院5~6日目
朝晩用に腫れ止めの薬(ヘモナーゼ)を出された。しばらく毎日飲む必要があった。
初めて聞く薬なのでどんなものか気になって調べたら、処方理由に痔以外の内容が載っていなかったので少し笑ってしまった。私は専門家ではないし少し調べただけで実際はどうなのかわからないが。
痛みは相変わらずあったので、ロキソニンを飲んで過ごした。相変わらずガーゼは嫌な臭いがしていて、いつまでこうなんだろうとすごく不安になった。
生理が来たが、この時点ではお尻に響きそうでタンポンは怖くて使えなかった。
ナプキンの他、傷に血が伝ったら嫌だなと思ったので予め用意していったシンクロフィットを挟んで対処した。これはよかったと思うので、痔瘻手術と生理が被りそうな人にはぜひオススメしたい。
どうでもいいが、お尻にガーゼも挟んでいたので重装備感がすごかったし真夏は蒸れそうだなと思った。
入院7日目
いよいよ傷口にあるガーゼが抜かれることになった。
怪我などしても抜糸等が一番嫌いなので、このテの処置は恐怖だった。
結果、想像ほどではなかったし一瞬だったが「いたーい!!」と声が出てしまう程度には痛かった。
痛いのと自分の反応がおかしいのとで処置台でお尻を出したまま笑ってしまった。恥ずかしかった。
でも、後から横についていた看護士が部屋にやってきて、
「痛いときに笑える人めっちゃ好きなんですよね!」
と言ってくれたので少し元気になった。
ガーゼを抜いて少し時間が経つと痛みはぐんと楽になり、いやな臭いもかなり少なくなり安心した。
ロキソニンがなくても大丈夫そうな痛みになったが、寝てるときにまたキュッとなって目覚めたら嫌なので就寝前だけロキソニンを飲んだ。
入院8日目
痛みもなくはなかったが、ガーゼがあるときとは比べものにならないくらい爽快だった。
診察をすると、経過が順調なので11日目に退院できると言われた。
まだ排便時に痛みがあったので無意識に少し我慢してしまっている感じがしていた。
ただ、便秘をすると何やら痛い処置が待っていると聞いていたのでロキソニンを飲み、それでも痛みで汗だくになりつつ頑張って排便した。
入院9日目
入院費の概算が出た。
退院は11日目だが、休診日なので10日目に精算が必要だったためだ。
初日に預り金として二万円渡していたが、その他大体10万円程度必要とのこと。
限度額適用認定証を予め出していたので油断していたが、そこに含まれない食事代と毎日の病衣・タオル代でそのくらいになるようだった。
病衣やタオル代は病院によっても違うと思うので、この辺りはきちんと事前に確認した方がいいと思う。
痛みはまだ排便には覚悟が必要だったが、かなりよくなっている感じがした。
そしてよくおならが出ることが気になって鏡を使って患部を見てみると、肛門に繋がるようにぽっかり穴があいていてびっくりしてしまった。毎日診察されていて問題ないようなので気にしないようにすることにした。
入院10日目
午前中、同室の人が退院していった。
10日間同じ部屋で過ごしたが顔を合わせることもほぼなく雑談をすることもない関係だったが、帰り際にはカーテン越しに声を掛けてくれてありがたかった。
常識的ないい人で私としては気になることは何もなかったが、こちらが何かやらかしてはいないかとヒヤヒヤしていたので最後の一晩は1人なのだと思うとなんとなく気楽になった。
夕方には無事に精算を済ませた。
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明細をみると手術の内容に(複雑なもの)とついていたので笑った。笑い事ではないが。
約10年放置した結果、横にも奧にも広がってしまっていたので複雑なものになってしまったようだ。
もしもっと早く手術していれば深くなくて術後の痛みもマシだったのではないかと思って後悔したが、とりあえず終わったことに安堵しのんびり荷物をまとめたりしながら過ごした。
入院11日目(退院)
朝食後に診察があり、無事退院できることになった。
普通のカレー程度ならいいけど激辛、スポーツ、お酒はまだ禁止であることと一週間程でまた来るようにと言われる。
看護士に
「今度は外来で待ってますね」
と見送られ、家路に着いた。
まとめ
という感じの入院生活だった。
こうして見るとかなり恥ずかしいことも書いた。
それでも知りたい人は絶対いるだろうなと思ったから、調べたり医師に聞いてわかる病気の状態とかそういうことではなく自分の感覚や体験を書きたかった。
痔瘻自体は中年以降の男性が比較的多いようなので、若い女性(今はそうでもないけど、最初になったときは若かったので敢えて若いと書く!)の入院の体験談として何かの参考になれば幸いである。
ちなみに退院から5日程で通院したが、とりあえず経過は問題ないようだ。
まだ浸出液も少し出るからガーゼも必要だし、ちょっと衝撃を受けると一瞬痛みはあるが、排便はスムーズにできるようになった。そのおかげかおならもだいぶ減った。
まだ通院は続くし、現時点で完治はしていないので、後日談はまた書きたいと思う。
おわりに
お尻に不安のある方は、恥ずかしがらずに早めに肛門科に行って欲しいと思う。
肛門科も、必要な人がいるからあるんだから。