彼女は、自分の人生を歩めと言った
はぁ、、、
どうにも最近しんどい。
4月から突然別の案件にアサインされ、断ることもできず担当になった。
かといって前の案件も完全に引き継げた訳ではなく、今も半分くらいやっている。
体感覚としては、完全に1.5人分くらい働いてる。
上司に掛け合おうとしたら、
「いやー、気持ちは分かるけどこっちも人がいないからさ、なんとか頑張ってよ!何かあったら言ってね!」
としか言われなかった。
何かあったら言ってね、じゃねーよ!
今しんどいんだよ!
メンバーも仕事ができないし、上司も頼りにならない。
割を喰っているのは自分だけじゃないか。
もういっそのこと会社を辞めてやろうか…。
でも、貯金や将来のことを考えると不安だしなぁ…。
このまま耐えるしかないのかな…。
誰か会社紹介してくれないかな…。
本当にもう、、、なんでこんなに不幸なのだろうか。。。
というようなことを、先日彼女に話した。
二人で晩酌をしている時だったこともあり、酔いに任せて愚痴ってしまった。
彼女はじっくり私の話を聴いた後、口を開いた。
「優しい言葉と厳しい言葉、どちらをかけてもらいたい?」
しんどい。だから優しい言葉は欲しい。
でも、それだけでは何も変わらないのも分かる。
私は彼女を信じてこう言った。
厳しい言葉で頼むよ。
彼女は頷き、しっかりと私の目を見て話し始めた。
「これはあなたの人生よ。自分の足で歩きなさい。」
「あなたの境遇や環境には同情する。私も、同じ環境に置かれたらしんどいでしょうね。
でも、多分誰も助けてなんかくれないわよ。
皆、自分のことで手一杯だから。
あなたがしんどいのは分かるし、環境がそうさせているのも分かる。
けど、誰かに助けを求めるのではなく、自分で自分の道を歩み続けないといけない。
会社を辞めたいなら辞めれば良い。
リスクがあるなら副業をすれば良い。
今の仕事でどうにかしたいなら、自分のスキルを上げるか、交渉をすれば良い。
あなたにやれることは沢山ある。
それを一つもしないで他人に文句を言うなら、きっと何も変わらない。
他人のせいにしないで、自分の責任で、自分の人生を歩きなさい。」
私は思わず笑ってしまった。
うん、確かに厳しいわ。
でも、彼女の言うとおりだ。
私は他人のせいにばかりしている。
誰かの言葉や決定に流されるままで、自分で主体的に物事を選択していない。
責任を取ろうとしていない。
それを、しんどいという言葉で丸め込んでいる。
見透かされてるな。
ありがとう。そのとおりだ。
何かしら自分にできることはないか考えてみるよ。
いつも君にはお尻を叩かれてばかりだ。
でも一つだけ。
その言葉、僕以外の人に言ったら嫌われるから止めなね。
「あなた位しか言わないわよ。
これくらいのことを言っても、私のことを嫌いにならないって知っているから。」
そうして彼女はビールを飲み、優しく私に微笑んだ。