起業の道のり(スキル&実績編)
【はじめに】
「自分で起業したいけど自信がない」
「仕事で活躍できるようになりたい」
そう感じている人が取り組むべきことは、
スキルや知識を身に付けることだと思う。
スキルや知識は嘘をつかない。
誰もが自ら努力で掴み取れる。
とはいえ、「スキルを高めよう」と言われても、簡単に出来れば苦労はしない。「何から始めれば良いか分からない」そんな方も多いだろう。
創業時の我々も、同じだった。
最初から、特別なスキルを持つ人などいない。
誰もが初心者からのスタート。
0からスキルを身につけ、
実績と信頼を積み重ねる。
我々が、学生起業の過程で実践してきた
「スキルや知識の身に付け方」について、
創業時を振り返りながら書いていきたい。
【第1章:スキルの身につけ方】
<①:やらざるを得ない環境をつくる>
我々は常にやらざるを得ない環境をつくってきた。
その一つが、仕事や依頼を受けてしまうことだ。
仕事を受ければ、お客様を裏切らないよう、喜んでもらえるように、必死に頑張るだろう。
必然的にモチベーションは高まる。
出来なくても分からなくても、なんとか調べたり、人に聞いたり、必死に学ぼうとするだろう。
じっくり学ぶ中で、スキルを磨くことも大切だが、やはり、実践に勝る学習は無い。
そもそも、人間は意思の継続が苦手な生き物だ。ライザップに大金を払ったり、あらゆる教育機関にお金が集まるのが、何よりの証拠だろう。
例えば、カメラのスキルを得たいなら、出来るだけ早くに、写真撮影の依頼を受けることだ。
学校でもテストの直前になると、
誰もが以上な集中力を発揮する。
いわゆる、締め切り効果というやつです。
起業当初の我々は、スキルや知識を習得するための勉強をしながらも、営業活動に取り組んだ。そして、積極的に仕事を受けるようにした。
「僕たちに動画をつくらせてください!」
そんな風に、三田市近辺のあらゆる店舗や事業者に、つたないメールや電話で、片っ端から連絡した。慣れない、飛び込み営業にも挑戦した。
もちろん、仕事は簡単に決まらない。
メールの90%以上は、返信が無い。
電話口でも「全然必要ないんで」「どうしてもやりたいんだったら、大学を通してください」と、
門前払いされることが、ほとんどだった。
しかし、それでも諦めず、連絡を取り続けた。
すると、ようやく、
「無料なら、ぜひ、つくってほしい!」
「学生が挑戦してるなら応援するよ!」
複数の飲食店やゲストハウスの運営者から、
嬉しい返事をいただけました。
学生への応援の気持ちを込め、
謝礼をいただくこともあった。
それからの日々は、とにかく無我夢中。
実績がない私たちに依頼してくれた、お客様に喜んでもらいたい。期待を上回りたい。それだけを目標に、必死に動画とデザインの制作を進めた。
慣れないビジネスマナー、つくりたての名刺を持参して、打ち合わせに向かい、制作に打ち込む。
異なる業種の依頼は、目的も様々。
毎回、新たな表現に挑戦してきた。
分からないことがあれば、本やインターネットを駆使して、頭に詰め込み、即実践した。
「できません、やれません」だけは、口にしないと誓い、全力で依頼に食らいついていく。
とはいえ、立ち上げ当初の我々は、
良くも悪くも、学生感の漂う青年。
思い出せば、顔から火が出るような、恥ずかしくて情けないエピソードも山のように出てくる。
それでも、
「ゲストハウス泊まっていき〜!」
「うちのまかない食べていき〜!」
そんな風に、どこまでも温かく迎えてくださった。
何者でもない、僕らに期待してくれた皆様に、
今でも感謝しきれません。
この場を借りて、お礼を伝えたいです。
何かをはじめる時、ずっと迷っていたり、準備や練習に時間をかけすぎてしまう人は多い。
しかし、我々は、早期にやらざるを得ない環境を整えることで、えげつないスピードで、スキルを身につけ、実績を積み重ねることができた。
<②:信頼を高め、大きな仕事に挑戦>
嘘みたいな話だが、
対価にこだわらなければ、必ず仕事はある。
我々の場合は、無料でつくらせていただいた制作物を、FacebookなどのSNSで発信した。
すると投稿を見た知人が「最近、諸富君は動画やデザインの仕事を始めんだな!」と認知してくれた。
小さな実績を積み重ね、SNSで発信する。
この流れを徹底したことで、「MOVEDOOR」=「三田市の広報PR会社」というイメージを、短期間で、多くの人に知ってもらえたと考えている。
・どんな企業と取引してきたのか
・どんな制作物を手掛けているか
これらを発信することで
周りからの期待や信頼が積み重なる。
最初は不安かもしれない。
しかし、目の前の仕事に全力を尽くしていれば、大きな仕事に挑戦できる瞬間は、必ずやってくる。
小さな実績が信頼をつくり、大きな仕事に繋がる。その度、新たな挑戦に取り組み、成長を繰り返すことで、スキルや知識を獲得する。
そして、より素晴らしい実績が生まれる。そんな、ポジティブループ(好循環)を目指そう。
<③:ビジュアライズ>
自分を成長させたいとき、「自分がどんな人物像を目指すのか、明確にイメージしていれば、その成功率や実現性は、大きく高まっていく。」
例えば、スポーツを教わる際も、言葉だけで説明を受けるより、実際に見本がある方が分かりやすい。
簡単に言えば、目標とする
具体的な人物を決めること。
会えない人物であっても良い。映画やインターネットを通じて、その人の人生や思考を追体験する。
そこで、大切にすべき点が、2つある。
1つ目は、過去の偉人や、天才たちなど、
あまり遠すぎる人物を目標にしないこと。
スティーブ・ジョブズやビルゲイツなど、圧倒的な個性を持つ存在はオススメしない。どこから、どう真似て良いのか、全く見当がつかない。
目標は自分が目指せる範囲で定めよう。
2つ目は、プロセスのビジュアライズ。
目標とする人物の「成功した状態」に注目するのではなく、むしろ「過去の失敗」や「成功までのプロセス」に目を向けることだ。
・その人は、一体どんな思考をしているか?
・どんなライフスタイルを送っていたのか?
・どんな失敗と成功を繰り返してきたのか?
上記のような内容を、細部にわたり、身近にイメージできるまで、徹底的に調べていく。
もちろん、対象人物とは、境遇も時代背景も異なるため、全く同じストーリーにはならない。
学ぶべきポイントは、そのマインドセットや思考方法である。境遇は違えど、大いに参考になる。
<④:教えてくれる師匠を見つける>
とはいえ、ベストな状態は、
そんな目指すべき人物が身近にいることだ。
新しい仕事が少しずつ増え始めた頃、
私たちは、新たな焦りを感じていた。
創業時は「とにかく何でも自分たちで解決しよう」と必死だったが、インターネットや本から得られる情報では、分からないことも多い。
自分がつくったデザインに対する改善ができず、成長が止まってしまう恐れがあった。
そこで、デザインや映像に関して、アドバイスを求められる「師匠」を探すことにした。
三田市を中心としたイベントやセミナー、交流会、勉強会への参加、地域団体の活動を手伝う中で、ネットワークと信頼関係を拡げていく。
幸い、まちづくりの学生団体を設立&運営していたため、大人と知り合う機会にも恵まれていた。
そうして、出会えたのが、母校である関西学院大学の卒業生であり、三田市内でデザイン事務所を経営する、20代後半の経営者だった。
その方との関係を築く中で、デザインへのフィードバックはもちろん、社会人としての仕事の進め方やマナーなど、多くの知見をいただいた。
自身では気付けない改善点を見直し、独学で得られなかった、知識を身に付けることができた。
師匠と呼べる存在に出会い、チームの成長スピードが早まったことは、言うまでもない。
もちろん、与えてもらうばかりではない。
その方の手伝いをしたり、支え合える関係性を築くように心掛けていた。(思い返せば、もらったことの方が圧倒的に多いですが。😅)
三田の街で、同じく若くして起業した我々を、心から可愛がってくださっていたのだと思う。
いつか私も、起業を志す若い学生を、サポートできる存在になれたらと思っている。
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以上の4点が、私が実践してきた、スキルの身に付け方です。ぜひ、参考にしてください。