プロの脚本家からストーリーの技術を学んだら、自分の中のストーリーに気づいてちょっと前向きになった話
「提出しちゃった~……」
もうろうとした頭でメッセージの送信ボタンをクリックする。
さみしいようなスッキリしたような不思議な気持ちだ。
頭がもうろうとしているのは暑さのせいだけではない。
次の電子書籍の原稿を頭から煙がでるくらい考えていたからだ。
去る11月、わたしはとある講座に参加を決めた。
プロの脚本家の永妻優一先生がストーリーテリングの技術を教えてくれる「ストーリーカレッジ」という講座(通称:ストカレ)だ。
1作目の電子書籍を出して数か月。
わたしはなんだか停滞していた。電子書籍を出した後、思うように次の段階に進めていないように感じていたからだ。そんなときに、ストカレ2期開催の告知が届き、次の段階に進むヒントが欲しいと思ってストーリーを学ぶことを決めた。
わたしは昔から物語があるコンテンツが好きだった。
マンガにアニメにゲーム。映画に舞台に小説、そして音楽。
現実に嫌気がさすとすぐにフィクションの世界に逃げ込んできた。
物語に人生を救われてきたといっても過言ではないと思う。
わたしの人生に物語がなかったら、わたしはきっともっとやさぐれていた。
ストカレの最終課題は電子書籍の出版を視野に入れた原稿の提出だ。
しかし、原稿の作成はテーマ決めから困難を極めた。
ストーリーにできるほどの経験が自分の中にみつけられなかったからだ。
気持ちばかりが焦り、どんどん〆切りが近づいてくる。
せっかく受講したのだから、なんとか、テーマを決めて原稿を提出したい。
テーマを決めては変え、決めては変え、なんとか1つのテーマにしぼることができた。
そして、必死に自分の棚卸しをしながら、
ふと気づいたのだ。
(あれ?思うように進めていないって思っていたけど、結構がんばっているのでは?
他人と比べてまだまだ行動量が多いとは言いがたいけど、昔の自分と比べてそうとう動いているのでは)
そんな風に思えた。
そしたら、四苦八苦しながらも自分の夢に向かって毎日あくせくしている自分が急に愛しくなってきた。
ストーリーを学んだことで、自分の中のストーリーに気づくことができた。
それだけでも大きな成果だったんじゃないかと思っている。
限られた時間の中で、十分な修正ができたとは言いがたいが、すでに原稿は提出済み。そして今日は課題提出の最終〆切りだ。賽は投げられたのである。
「完璧を目指すよりまず終わらせろ」ってどっかの誰かもいっていたしね。
自分が書くストーリーにいまいち自信が持てないわたしに、添削で「ストーリー書くの上手ですよ。もっと原稿にストーリーを入れた方がいいと思います。」とおっしゃってくれた永妻先生に深く御礼申し上げます。
この文章をもって卒業論文にかえさせていただきます。
9か月間、本当にありがとうございました!
最後までお読みいただきありがとうございました。何かのお役に立てれば幸いです。