【放送大学で学ぼう】30代半ばで三年次編入し、2年半で卒業できました!
放送大学って知っていますか?
こんにちは。このページを見ている方は「放送大学」に興味がある方、気になっている方だと思います!
私は、2019年秋入学で放送大学に入学し、2021年に通年科目である卒業研究(普通の大学で言うところの卒論)を履修し、2022年3月に卒業となりま
す。
このnoteでは放送大学で学ぶことに不安がある方に向けて、私の放送大学ライフをダイジェスト版にしてお伝えします。私はこのnote記事であなたの背中をそっと押しますので、放送大学に入学して学びをスタートしてくれたらいいなと思っています。
リカレント教育としての通信制大学という選択
現在日本では「リカレント教育」というものが話題です。
厚生労働省のページによると下記のように書いてあります。
「高校卒業したら大学に入学し、就職したら人生安泰!」という時代でもなくなってきました。ありとあらゆることが時代と共にアップデートされていく中、取り残されないために学ぶ人もいます。
放送大学には働きながら学んでいる方もたくさんいますが、定年退職なさった方や高齢の方もたくさん学んでらっしゃいます。お年を召してもなお、最新の学びをキャッチアップされている姿は本当に尊敬します。面接授業では様々な年代の方にお会いします。様々な年代の方にお会いできることは、とても貴重な体験だなと思っています。自分と異なる年代の学生さんの意見には新しい視点があって面白いですよ~。
リカレント教育を目的になさっている方は、放送大学の1つのコースを卒業すると、他のコースに入りなおしてそのコースでの卒業を目指す方もいらっしゃいます。すべてのコースを卒業することを放送大学生の間では「グランドスラム達成」と言ってます。これを達成している学生さんがそれなりにいて、学習センターに名前が刻まれている方もいますよ!かっこいですね。
四大卒業を無理なく目指すための通信制大学という選択
放送大学は正規の大学ですので、卒業すると四年制大学を卒業したことになり、学士(教養)を手に入れることが可能です。
私の場合、放送大学にはいる前に2つの大学に通っており、その単位をもって放送大学に3年次編入いたしました。リカレント教育としてではなく、大卒を目指したい!という方にもおすすめです。
放送大学での学び<私の場合>
なぜ通信制大学で卒業を目指したのか
今までに2つ、大学に通っていいました。そのときに取得した単位を調べてみたところ、1つ目の大学で18単位、2つ目の大学で36単位取得済みでした。
ということは四年制大学卒業に必要な124単位のうち、43%くらいはすでに取得している計算になります。
「もったいなくない?」
そう思ったのが大きな理由でした。笑。せっかく取得したのであれば、このままもう少しだけ頑張って、124単位取得したいと思ったのです。
私は勉強が苦手で、高校3年の夏時点での評定平均が5段階中2.9という成績でした。大学にもAO入試で入学したので、受験勉強経験もありません。せっかく入った大学も半年で行かなくなってしまい、「私は勉強ができないんだなぁ」とずっと思っていたんです。
2012年、思いがけない出会いがあったんです。
2011年に日本は東日本大震災で広い地域で大きな被害を受け、日本国内外から多くの義援金が寄せられました。その中でも、台湾が多額の義援金を送ってくれたことは大きく報道されました。
そこで「台湾に行ってみよう~」と思って2011年の12月に初めて台湾を訪れました。台湾でガイドマップを開いて、あーでもないこーでもないと友人と話していると「どこに行きますか?」とか日本語で話しかけてくれる台湾人の人がたくさんいらっしゃいました。台湾の方々は親日と聞きました。でも待てよと。日本を訪れた台湾人の方に台湾華語(中国語)で話しかけて、道案内できる日本人ってどれくらいいるだろうか?と思ったんです。
そこで「私が中国語を話せるようになればいいんだ!」と思いつき、年明け2012年2月から、中国語の教室に通って勉強を始めたのです。これが私の大きな転機になりました。中国語の教室の先生たちに進められ、HSKや中国語検定という試験を受け、先生方のご指導もあり高得点で合格し、自信がつきました。
ここで、「あれ、私意外に勉強できるのかもしれない」と思ったんです。この成功体験があったので、「放送大学で卒業を目指すこともできるかもしれない?!」と思って、入学しました。
きっと放送大学で学び始めると、課題を提出したり、単位取得試験に合格することで、自信がついて、また次の目標をみつけることができると思います。今自分に自信がない方こそ、ぜひ放送大学で学びをスタートしてみてほしいです。
また働いている方にとって、学習の計画を立てることは重要です。放送だがくでは好きな時間に放送授業を視聴できます。課題や試験はもちろん時間の制限があります。本来であれば試験日は平日に設定されており、試験日には所属学習センターに行き試験を受けなくてはなりません。現在は新型コロナウイルス感染防止の観点から、2022年度より自宅受験の制度が整いました。私は2019年2学期は学習センターで試験をうけましたが、それ以外の試験はすべて在宅受験となったので、少しラッキーだったかもしれません。在宅での受験が可能である今は、単位取得がしやすい状況ですので、オススメです。
なぜ放送大学に入学したのか
私は高校卒業後に在籍した通学制の大学で取得した18単位(1年間在籍して退学)と、20代後半で入学した通信制の大学で取得した36単位(2年間在籍して退学)の両方が、正式な取得単位として持っていました。
2つの大学で取得した単位を、両方認めることはできない通信大学がほとんどで、諦めかけていたところ、放送大学では両方単位として認められますと回答がありましたので、放送大学に入学を決めました!
また、2年間どこかの大学に在籍したことがあれば三年次編入が可能という点も魅力的でした。社会人でもう30代半ばですので、早く卒業できる方が金銭的な負担も少ないです。
放送大学では放送授業が2単位で11,000円、面接授業は1単位で5,500円です。他大では1年間の授業料が決まっていて、授業はいくつ履修してもOKという大学もありますが、放送大学においては残りの単位数で、あと自分が何円あればいいのかが分かります。3年次編入であれば、すでに他大で取得している単位を認定してもらい、放送大学で取得が必要な単位だけ学べばよいので、経済的でした。
私の履修した科目数とかかった学費
私の履修した科目数とかかった学費について簡単に記載します。モデルケースとして参考にしてもらえると嬉しいです。
卒業に必要な単位124単位中他大で取得した54単位を単位認定してもらえたので、残りは70単位というところからスタートしました。
2021年に卒業研究を通年履修しており、卒業研究を書き始めたのは秋以降です。そのため2021年秋から始まる2学期では履修科目数を減らし、卒業研究のための時間をとれるように計画を立てました。
2019年2学期 放送授業7科目(77,000円) 面接授業4科目 (22,000円)
2020年1学期 放送授業9科目(99,000円) 面接授業3科目 (16,500円)
2020年2学期 放送授業7科目(77,000円) 面接授業1科目 (5,500円)
2021年1学期 放送授業5科目(55,000円) 面接授業1科目 (5,500円)
卒業研究(33,000円)※放送授業3単位、面接授業3単位の内訳となる 2021年2学期 放送授業1科目(11,000円) 面接授業3科目 (16,500円)
合計 放送授業61単位 面接授業15単位 合計単位76単位
卒業までにかかった金額 418,000円(41万8千円)
※他大単位認定分54単位+放送大学取得単位76=計130単位で卒業。
卒業必要単位は124単位ですが、+6単位多めに取りました。
放送大学では放送授業の11,000円に教科書代も含まれています。卒業研究以外で、この含まれている教科書以外のものを購入することはありませんでした。私は人間と文化コースという人文学系のコースに所属していたので、文学の科目で、課題が記述のものはいくつか本を購入したものがありますが、文庫サイズであればそこまで高額ではないですし、購入が難しい方は図書館を活用すれば問題ないと思います。
学費の貯め方
私の場合は、今勤めている企業が副業OKな企業でしたので、以前働いていたアパレルのお店で週末アルバイトをしてお金を貯めていました。時給は1200円(東京在住です)程度で、週末に4~6時間働いて、月に2~3万円くらい稼いで、それを学費用の口座に貯金して貯めました。
が、しかし!!!2020年春に新型コロナウイルスが流行し始め、副業先のアパレルのお店も数か月お店をクローズしたり、シフトが減らされることになってしまいました。現在(2022年冬)でも、まだシフトに入ることが難しい状況です。
が、国は私を見放さなかった!
アルバイト勤務の方でもいただける支援金制度ができたのです。
「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」という制度です。この制度では、今まで貰っていたお給料の80%程度を支給してくれます。私の場合、現在も月3万円程度支給を受けています。支給まで時間はかかりますが、助かっています。
放送大学は休学することもできます。また、通信制大学でも日本学生支援機構貸与奨学金からお金を借りることも可能です。北野生涯教育振興会奨学金という奨学金制度もありますが、条件がありすべての人が対象ではありません。
※北野生涯教育振興会奨学金の対象者⇒4月入学の選科履修生及び修士選科生又は修士全科生。(28歳以上(4月1日現在)、または現在職業に従事し、実務経験3年以上(通算でも可))
「ちょっとしかお金がないよ」という方!
いくら放送大学の学費が安いと言っても、やはりお金が必要になってくるのは事実です。私の場合、「高い金額支払ったら、そのモトを取らないと気が済まない」という自分の性格を知っていたので、最初から10万円分くらいの科目を履修登録し、自分にプレッシャーを掛けましたw でもこれがすべての方に当てはまるわけではないです。毎学期1~2科目くらいずつ学んで卒業を目指している方もいらっしゃいます。どうするかは、ご自身で計画を立ててみてください。
使える制度は使って、貰えるお金は貰っていいと思います。一部のコースでは教育訓練給付制度も利用できます。権利がある以上、活用しない手はないです。お金を貯めることは大変だと思います。私は20代のころは貯金ゼロでした。お金を貯めることができるようになるまで時間がかかりました。「お金がないから学べない、大学を卒業できない」という状況はとても悲しいです。学びたいという気持ちがあるのであれば、まずはお試し1科目からでもよいと思います。放送授業は1科目11,000円です。がんばって1科目分だけ貯めてみてはどうでしょうか?
まずはスタートを切ることが重要だと思います。学び始めたら、ぜひTwitterなどで、全国にいる放送大学生(放大生と呼んでます)に声をかけて、一緒に学んでみてください。学生さんたちのネットワークや情報は、私の学習でもとても大きな助けとなりました。いつも他の学生さんたちに助けてもらっていました。
みなさんの放送大学ライフが素敵なものになりますように!