フォーサイドDC事業予想メモ(修正版)

修正点

 前回は、H100一台につき月額300万円と計算していましたが、FSデータサービスのHPをよく見てみるとH100×8台につき月額300万円であったのでその点を修正してシュミレーションをおこなっていきます。一応、ネットで調べた感じ、月額300万円というのは現在の最安値付近みたいです。
 前回は間違った計算結果を出してしまってすみません。

FSデータサービスHPに記載のH100の価格

MSワラントの2.2億円分でのシュミレーション

 まず、前回行ったMSワラントの2.2億円分のH100がすべて運用されている場合の売上高、営業利益、株価についてシュミレーションしていきます。
 このシュミレーションでは、GPUの購入者はフォーサイドであるため、GPUオーナーへの還元費用は入れていません。また今回は簡単のために固定費(人件費、電気代、リース代など)については売上高の50%としています。この理由としては、オーナーへの還元費用も考慮した時に60%程度でやっと黒字転換するという計算結果が出たため、一応黒字であるということを仮定すると50%ぐらいなのではと考えたためです。(正直、普通に赤字事業になってしまう可能性もあるがシュミレーションの時点で赤字と分かっている事業はしないと思いたい)
〈条件〉
・H100×8台で月300万円
・固定費は売上高の50%

Fig.計算結果

 この計算結果から、FSデータサービスの業績は売上高約2億円、営業利益約1億円となりました。ただし、この結果にGPUオーナーへの還元費用を考慮すると1800万円の営業利益をなってしまいます(GPUオーナーへの還元費用も馬鹿にならないですね)。一応、この運用するGPUの台数を増やすことで売上高に対する固定費の割合が小さくなるため、利益率は向上する可能性が少しはあると思います。
 また、2022年のさくらインターネットの営業利益率は3.8%らしいので、GPUの減価償却費(FSデータサービスの場合、中古GPUの買取)を終了しないと大きな営業利益率は見込めない可能性があります。そして、フォーサイドの場合、まだ規模が小さいにも関わらず薄利多売のビジネスモデルに移行しているので、このまま行くと売上は増えるが、利益が出にくい体質になりそうな感じがします。

売上が100億円の場合でのシュミレーション

 巷で、半年で売上が50億円あるのではという噂があるため、売上が100億円の時のシュミレーションも載せておきます。この時必要なGPUは2400台です(結構必要ですね)。
 また、オーナーへの還元費用はH100の購入代金500万円の1.2倍の600万円(そのうち買取代金50万円)を3年間で割った月15万円としてシュミレーションをしています。

Fig. 計算結果

 この計算結果から、FSデータサービスの業績は売上高約108億円、営業利益約10億円となりました。ただし、売上に対する固定費の割合が60%となると8000万円の赤字となってしまいます。恐らく、先行予約の人にだけGPUの計算能力を格安に販売しているだけだと思うので、実際にはもう少し余裕がある経営をしてくれるとは思うのですが、こればっかりは決算を見てのお楽しみになってしまいます(結構、不安です)。

まとめ

 今回は、前回の業績予想の修正版ということで記事を作成しました。
本シミュレーションで注意して頂きたい点は、固定費が売上の50%という点です。この値によっては、大きな赤字になりうることも頭に入れておく必要があります。
 今回のシュミレーションから、オーナーへの還元費用が思った以上に高く、実際にこのビジネスモデルで利益が出るのかが微妙なことが分かりました。
 よく考えると3年で120%って、全世界株と同じ資産の増加率ですから結構高いと思います。ただし、3年間の支払いが終わると、残りの2年間はオーナーへの還元費用は不要であるため、5年間を通して見るとプラスなのかもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!