2020年7月30日発表のSMS(エス・エム・エス)社の決算書をみて感じたこと
こんにちは。閲覧いただきありがとうございます。
今回は先日発表がありました、SMS(エスエムエス)社の決算発表をみて感じたことを記載したいと思います。
決してコロナの恩恵の受ける企業ではないのに、しっかり増収増益を果たしており、個人的には良い意味で予想以上の決算発表でした。
*詳しくはまた最後に述べますが、SMS社の強みを一言でいえば、
「成長市場において、優秀な人材が拡張性の高いビジネスモデルを運営しているから」
に尽きるかと思います。
簡単に事業別にみていきたいと思います。
▼SMS社の事業内容
①人材紹介(キャリア分野)事業
②介護事業者向け事業
③海外分野向け事業
④ヘルスケア・シニア向け事業 ※個人的に力説したい部分
決算資料では上記の①~③までしか触れられてなかったですけど、今回は①~④をそれぞれ見ていきたいと思います。
①人材紹介(キャリア分野)事業
⇒全体売上の77%を人材紹介事業で占めているんですね。コロナ禍でも介護・医療キャリアとしっかり伸ばしているは流石すぎて、衝撃でした。
介護事業者や医療機関と求職者を結ぶプラットフォームビジネス、いわゆるリクルート式のリボン型ビジネスモデルですね。
比較的少ない人数でも運営が回り、サービスの拡張性もあり、素晴らしいビジネスだと思います。
②介護事業者向け事業
※カイポケは多くの投資家がついつい注目してしまうSaas事業ですね。サブスク比率は全体売上の13%程度ですが、このサブスクビジネスは今後の売上が約束された積み上げ式の安定収益源となるため頼もしい事業ですね
介護事業者への営業活動がしづらいコロナ禍の状況でも、前年同期比+22%は素晴らしいです。
③海外分野向け事業
海外分野向け事業については正直よく分からないので割愛します。ただ一つ言えるのはまだ展開しているのがアジアだけであり、横展開余地が大きいかと思います。
④ヘルスケア・シニア向け事業 ※個人的に力説したい部分
決算資料では詳しく触れられていませんが、全体売上から①~③の売上合計を引くと262(百万円)。全体に対して占める売上は2.5%と小さいですが、筆者個人的にはもっとも今後の成長が楽しみの分野です!
少し詳しく説明したいと思います。
④-1.ヘルスケア領域
以下のスライド1枚が、今後の事業可能性を物語っていますね。
④-2.シニアライフ領域
こちらの事業は「鎌倉新書」が展開する事業領域とかなり重なってきたなという印象です。
特に「安心葬儀」は鎌倉新書にとって脅威の競合サイトになりつつあるかと思います。私の記憶では数か月前まではsimilarwebで計測不可能でしたが、今試してみるとしっかりアクセス数が確認でき、しかも激伸びでした笑
HPでは確認できませんでしたが、手堅く着々と事業を広げている同社ですので、今後は相続や遺品整理など周辺事業も展開されるかもしれないですね。
以上、2020年第1Qの決算書をもとに筆者が思うところを共有させて頂きました!
*補足 SMS社が長期投資におすすめな5つの理由
最後に、同社が長期投資におすすめだと思う筆者の考えを述べておきます。
「成長市場において、優秀な人材が拡張性の高いビジネスモデルを運営しているから」
という一言に尽きるのですが、敢えて5つに分解して挙げたいと思います。
①成長市場で勝負している
・ヘルスケア市場、
・顧客が今後何十年も増え続ける
⇒これは人口ピラミッドを見れば一目瞭然だが、高齢社会に根差したビジネスを手掛ける以上、お客さんが今後何十年という長期にわたって増え続けることでしょう。
*画像はリクルート社が出している調査・レポートより拝借
②人材が優秀である
SMS社は起業家輩出企業とも言われており、リクルート社のような起業家精神が社内に定着していることが大きい。社会が変化しようとも、時代の流れに合わせて柔軟に事業をつくることができる人材は間違いなく強みでしょう。
気になる方は「エスエムエスマフィア」と検索したり、同社の採用ページ、求人口コミサイトなどを見てみるといいでしょう。
③ビジネスモデルが拡張性高い
WEBメディアを活用した「プラットフォームビジネス」が多いことと、カイポケなどの「SaaS事業」など、サービスと仕組みを作り上げさえすれば拡張性と利益率の高いビジネスモデルを構築していることは本当に素晴らしい。
④横展開できる余地がまだ多い
・海外展開…既にアジアを中心に16か展開しているが、まだ未開拓の国も多く、更なる横展開も期待できる。
・既存事業の横展開…プラットフォームビジネスはもちろん、例えばSaaS系ビジネスでも介護事業者向けのカイポケが中心だが、今後はリフォーム会社や葬儀社、医療機関向けなどへのサービス展開も考えられる。
⑤PBR、PERなど株価指標に割高感があまりない
これは長期投資家にはさほど関係ないことですが、株価指標に割高感がないことはとっつきやすいかと思います。
2020年8月4日時点で、PERは50.35倍、PBRは11.74倍、PSRは6.85倍、時価総額は2400億円程度。他の同業他社と比較するとまだ全然許容範囲かといえます。
(*若干業態は異なりますが、エムスリーはPER 175.29倍、PBR 22.10倍、PSRは28.96倍、時価総額は3兆7千億円。)
以上となります!筆者は同社の決算書をみて、伸びしろしか感じませんでした。
極端な話、どのインデックスファンドに分散投資するよりも、SMS1社に集中投資したほうが安心できるのでは?と思ってしまうほどです笑。
※本音ですが、投資は自己責任でお願いします
今後も長期投資におすすめな、気になる企業の情報をUPしていきたいと思います。
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