モチベーションと消化試合
消化試合。例えば野球とかですでに順位が決まっているのに、残りの試合をこなさねばならない時などに使う。消化試合は「本気でやらなくても、チームの順位には全く関係ない」。なので、手を抜いてもいい。
だけど野球にしたってエンターテインメントである。手を抜いた試合をすればお客さんは楽しめない。本気で実力を出して、試合をしてくれれば、やはり面白い試合になる。
音楽の本番にも消化試合はない。どんな本番だって本気で弾いて、お客さんを楽しませないと。ダメですよねー。
とはいえ、ああ消化試合かーと思ってしまう瞬間がある。
このコロナ禍での演奏会の中止や延期である。
延期されちゃうと、その日付まで計画を立てて準備してものが崩れてしまう。少なくとも、気持ち的には結構萎える。
萎えてもしょうがないので、その次の演奏会に対してターゲットを合わせていくのだけど、そこがぽっかりあくだけで、「ああー」って思ってしまう。
で、遊んでしまう 苦笑。
緊張感がなくなってしまう。そういう感じが昨年からズーーーっと続いているのだ。演奏家の現実。
実は昨年「演奏活動20周年記念コンサート」をやることになっていた。会場はHakuju Hallだ。2020年10月に予定していたのだけど、流石にやれねえだろ〜と思って、すぐに2021年5/20にシフトした。で、ちょうどレーベル側が「今暇なうちにソロでセカンドアルバムをつくりましょうよー」と言ってくれた。その計画は2020年5月ごろに立ち上がっていた。2020年10月に録音。2021年春頃にリリースする予定で。
それならば、2021年5/20にHakuju Hallを振り替えて、CD発売記念にすれば良いのかーということに。だが、やはり5/31まで緊急事態宣言が延長になってしまい、再延期にした。Hakuju Hallの方は「感染対策してやる事も可能ですよ」と言ってくれたが、僕個人の意見として「行きたいけど、動きたくない」人が1人でもいる限りコンサートはやりたくない。少なくとも僕個人の主催ではそれは避けたい。
そして、7/1にしたのだ。
実は5/20にCD発売記念にして、その後5月末から6月くらいまでは「新CDプロモーション的な」演奏をやる予定であったのだ。とはいえ、こんな状況なので地方での演奏会企画もうまくいかず…やる予定であった演奏会も延期。2021年6月もそんな感じで、バタバタと延期が決まってくる。
なんというのか、やはりモチベーションが下がってくる。そして、延期された演奏会が「消化試合」に思えてくるのだ。
もちろん、消化試合的に手を抜く気はない。だけど、そう見えてしまうのはしょうがないのかもしれない。
今、だからモチベーションを維持するべく、もうこの曲は全く違うアプローチで表現してやろうかなー?とかあれこれ策を練っている。言ってみると演奏会って締め切りみたいなものなので、「ここまでは練り上げてやろう」とか思って練習する。
そのハードルを上げてやる手法。延期が1ヶ月後になったら、ちょうど一ヶ月後に「これだ!」というものに仕上げるべく曲に対するハードルを上げてやるしかないのかなあーと。
そんな事考えているのだけど、演奏会延期されれば、期待されていたCD売り上げもギャラもなくなる。
というわけで、皆さん、ニューアルバム買ってください。
上記サイトから買うと「7/1のコンサート招待券」が付いてきます。注文時にリクエストしてくださいませ。
もちろん、アマゾンとかで買ってくれても、僕が喜びます。