四季の重要性を知った7ヶ月
対面授業を再開すると伝えられて急遽出国することになった1月下旬
まだ鋭い風が顔に刺さるモノクロの時期
機内から出た瞬間に感じる湿った現代アートのような色調の空気
そこで自分の中の変化は止まった。
何日経っても淀みのない透明な夏
快晴の日に入道雲が見えたら夕立が起きる。
その繰り返し。
気づいた頃には8月だった。
気づくか気づかないかくらいの声量でチリチリとしゃべるセミ。
いつまでも横になっている細いのネコ。
公私関係なくいつでもニコニコな人たち。
いくら待っても秋は来ない。
金木犀の匂いはもちろんない。
メリハリがなくて頭が回らなくなってきた。
時が止まっているのではないか…
変わらないことは安堵だけでなく、不安をも連れてくることを初めて感じた。