卒業に添えて
「呪術廻戦」の主人公である虎杖悠仁は、亡くなったおじいちゃんの遺言から呪術師になろうと決意します。でも塾長に断られちゃう。「自分の未来を他人の指図で決めるな。そんなんだと、何か上手くいかないことがあったら、それを他人のせいにすることになるぞ」って。
これは他責思考の話ですね。そこで虎杖悠仁は考える。自分のできることできないこと。得意なこと苦手なこと。好きなことやりたいこと。現在地を知る、自己分析の時間。そしたら最後に「生きざまで後悔したくない」って答えが出てきて、自分で未来を決断する。
僕らの「命」を考えてみる。スタートは僕ひとり。上にたどってみると、僕のお父さんお母さんは2人。さらに上にたどると、僕のじいちゃんばあちゃんは4人。そしたら、ひいじいちゃんひいばあちゃんは8人。当然に、ひいひいじいちゃんひいひいばあちゃんが16人、ひいひいひいじいちゃんひいひいひいばあちゃんが32人、・・・となるよね。これがずっとつながれてきた命のバトン。
クイズです。これを30世代、大体1000年。ひい×28のじいちゃんと、ひい×28のばあちゃんは、何人になるでしょう?答えは、なんと「10億人」を超えます。つまり、10億の願いと祈りが折り重なって、僕の、あなたの、ひとつの命。その内の1人でも欠けていたら、僕もあなたもここにはいません。
大切に受け継がれてきた10億の奇跡のバトン。バトンを託された奇跡のランナーとして、一回きりの人生、生きざまで後悔しないよう、どう生きて、どうつなぐのか。
みんなの無限の可能性を応援しています。卒業おめでとう。