勉強会がたくさん生えてほしい - NITほんわかんふぁ vol.4 in 釧路 #honwaconf 開催までをふりかえりつつ
こんにちは.西原です.はじめにおことわりですが,そこそこ北海道の地名が出てくる記事になります.読みながら地図を見ると楽しめると思います.先に,今回登場する地区にピンを立てた Google My Map を作っておきましたので,興味のある方はどうぞ.
さて,このレポートは 2023/02/04(土) NITほんわかんふぁ vol.4 in 釧路 #honwaconf に参加してきました note です.主催は釧路高専のサークル,プログラミング研究会のみなさんです. ポスターにデカデカと写っているこばさん氏は今回の中心人物のひとりです.
後述しますが,開催の種を蒔いた手前,発表しないわけにもいかなんなと思っていました.結局,当日は「コロナ前,小さなイベントはどのようにやっていたのか」という題で発表してきました.
少し思い出を書かせてください.
JMLT - すべてのはじまり
釧路のはちゃめちゃな時空に巻き込まれはじめたのは,2022 年 5 月に開催された JMLT vol.0 からでした.そのときの記録である,牛乳を飲んで北海道をプチ一周するすばらしい旅のまとめはこちらです.Togetter 編集部イチオシにも選ばれました.
簡単にいうと,ジョッキに注いだ牛乳を飲んで LT をします.まじめな人からするとナメんなと感じるイベントかと思いますが,大切なのはイベントの形ではなく話の中身です.話の中身というのは LT の内容はもちろん,牛乳を飲んでいるときのやりとりであったり,会場移動で得た隙間時間など,このイベントをハブに集まってやりとりした全てを指します.このあたりのこだわりについても発表したので,よろしければそちらもご覧ください.
ふとしたきっかけで仕事の仕方の話になったり,作っているものの難しいポイントの話になったり,意外とこういった話をちらっとするのは,発表では難しいかと思います.何せ会話というのは,双方向のやりとりから生まれる,互いに話したい,聞きたいことの応酬なわけですから,少人数であれば満足いくまで追求できます.意外と JMLT もバカにできませんね.
この牛乳活動をきっかけに,釧路高専の一部のメンバーが,札幌や旭川,北見に出没するようになります.ご存じない方のために説明しておくと,旭川と釧路は 4 時間以上の移動が必要な距離で,通常そんな思いつきでいくようなところではありません(慣れてくるとその限りではありませんが).
ゆるちとせ - 脳内で函館と釧路がつながった
もうひとつのきっかけとして,千歳ゆるい勉強会(ゆるちとせ)というイベントを紹介します.名前からわかるとおり千歳で開催されたものです.公立千歳科学技術大学のサークル cistIT (当時は cistLT という名称でした) 所属メンバーのいのま氏による勉強会です.まちライブラリー @ ちとせという千歳駅の近くにある施設で開催されました.
なんとここに恵庭,札幌,旭川,函館からの参加者がやってきました.勢いのある人間じゃないと越えられない距離を簡単に越えてきているので,当然発表の勢いもあります.この場でのぺるき氏の迫力が,ぼくの脳内に強く焼き付いて #honwaconf につながりました.函館と釧路がつながるきっかけが千歳で起きているのですから,不思議なものです.しかもこのゆるちとせには釧路勢はいなかったのに.
当日の様子
Twitter - #honwaconf since:2022-11-20 until:2023-02-10
当日はなんと 20 名近くの発表者がいました.釧路高専からは 15 強の発表,釧路の大人から 1 つ,はこだて未来大から 3 つ,函館の大人からは 1 つ,旭川(ぼく)から 1 つ,とモリモリみんなで楽しい発表をやりとりできていい雰囲気でした.
さらに,この日が初めてのイベント参加,LT 発表という人も 15 名くらいいて,これがコロナ禍の 3 年…… という気持ちになりましたね.もちろん,それだけじゃないんでしょうけれども,北海道内でも大きなカンファレンスがなかったり,小さいイベントがなかったりと,オフラインイベント自体がなかったことはやはり大きいかと思います.(それ以前からも,イベント数は減っていたように思いますが……)
当日の様子は Twitter ハッシュタグを辿ることで代えていただくとして,そこに浮いてこないことを書いておきます.実は Twitter 以外にも Discord にもやりとりチャンネルが用意されていました.こちらでも発表中にコメントが飛び交い,面白い体験でした.最近多いなと感じていますが,やはり Discord サーバーが用意されているのはいいですね.
これは当日の参加者のみなさんに届くといいなと思いながら書いていますが,せっかくなので connpass に発表資料をあげてくれるといいなと思っています.資料のアップロード方法については解説ページがあるので,そちらをご覧ください.
所感 - 迫力のある人間が点在しており,一方でつながりがない
こうしていろいろなところに行けるようになってわかったことがあります.それは,それぞれが面白い活動をしていて,尖った技術や興味深い取り組みをしていて,どう考えてもインターネット上で何らか知り合っていてもおかしくない特性の持ち主たちが,お互いを知らないということです.
そんなことはコロナ前からあったことなんですが,オンラインイベント全盛とも言えるくらいにオンラインが広まったのにも関わらず,この状況については変化がないということがポイントかと思います.なんなら,コロナ前よりもコンテンツやイベントがインターネット上に置かれることになり,よりアクの強い,より派手な人たちでないと,見えなくなってしまったのではないか,とすら思います.
この,おもしろ人間が近くにいるのに全然観測できない問題は,コロナ以降も残り続けることになったんだ,ということを体で理解してしまったような気がします.自分は,地方の IT コミュニティ活動に関わり始めて 14 年が経ちますが,この課題は微動だにせずそこにいるようです.
自分は先の釧路,函館,千歳の学生たちの勢いを知ってしまったので,この機会を逃してはならないと思いました.各地で開かれるこの狂った熱量の謎イベントたちをきっかけに,自分の知るカンファレンスや勉強会の情報を流したいし,道内各地の技術系に興味のある人たち同士をつなぎたかったのです.面白い人たちがそのあたりにいくらでもいるということを知ってもらいたかったのです.
侮る勿れつながりの力
この #honwaconf vol.4 開催に至るまでの流れは,自分が実現したいと思っていた未来そのものです.自分は特に何も運営努力とかはしていないので偉そうなツラはできませんが,ことの発端は自分の落ち着きのない Twitter 絡みなので,自分が蒔いた種でもあるよな…… という気持ちもあります.
各地に元気のいい諸氏がいて,話を振ったら乗ってくれて,イベントをやりきってくれて,純粋な興味の元におもしろ人間たちが謎の交流を深める.これが自分の見たかった世界です.偶然が重なりました.函館と釧路のおもしろ人間たちの存在と,#honwaconf という過去の財産が重ね合わさって,今回のおもしろがあります.
これからも同じく落ち着きなく動いて,各地の IT コミュニティや技術に興味のある人々が自由に活動できるよう,ビジネスやなんらかの思惑とは無縁の勉強会をやり続けていきます.そういう大人も必要でしょう.
おまけ - 釧路のアイドル MOO ちゃんをお迎えしよう
2022 年 10 月にあった JMLT vol.4 のときに寄った釧路フィッシャーマンズワーフMOOにて,MOO ちゃんという素晴らしい相棒に出会いました.そのときは自分の手元に迎え損ねてしまったので,#honwaconf のときに MOO に行き直して,自分の手元に迎え入れました.
この激しくめんこい MOO ちゃんが旅する様子を見ることができます.ぺるき氏が生み出したパワーワード「#MOOちゃん遠足シリーズ」がハッシュタグになっているので,そちらを追ってください.
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