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真夜中のサイレン
冨永裕輔
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※試聴版。オリジナル版(03:26)は購入後に視聴可能。
こんばんは。10月最初の火曜noteです。
今夜は、9月3日にnoteに詩を掲載し、その後、CROSS FM『冨永裕輔のなんでもゆーすけ!』の「歌の贈り物」のコーナーで一ヶ月かけて作曲、10月2日のオンエアで生歌弾き語りした『真夜中のサイレン』をnote限定配信します。
ピアノ弾き語りに多重録音を加え、マスタリングも施したここだけの音源です。
コロナ禍の世の中で真夜中に救急車のサイレンを聞くことが多くなったように思います。もしかしたら今までもそうだったのかもしれませんが、今までよりも身近なことに感じます。
そして、それは身近なことであると同時に、遠い昔にも思いを馳せさせるのです。
つまり、戦争当時の空襲警報が鳴る夜もこんな感じだったのかなと...。
誰の上に落ちるかわからない爆弾。
誰が感染するかわからないウイルス。
日々繰り返される感染者の数と、戦死者の数。
やがて数字に麻痺してしまい、どんなに多くの数字になっても、それがまるでただの数字のように感じてしまうことのほうが、こわいことだと思います。
数字でしか表されないたった「1人」でも、そこには人生があり愛した人がいて、代わりのいない尊い物語が必ずあるのです。
そのようなことを考えていた頃、遠く異国の紛争地からのニュースも連日飛び込んできました。
時間の遠さも距離の遠さもやはり同じで、離れるほどに他人事になってしまうこわさがあります。
遠い昔の出来事も、遠い異国の出来事も、自分ごととして受け止められるかどうか。
そのことによって、今を、明日をどう生きていくかが変わってきます。
そのことを自分に問いながら、この詩は生まれました。
コロナ禍による考え方の違いや、宗教観や政治観の違いによる紛争など、分断が目につく時代。光よりも影が目についてしまいます。
それは、自分自身の心のせいかもしれません。
光はどんなときでもなくならないし、自分の心の中の光を見つけることは、外の世界の光を見つけ、そしてそれを増やすことにも繋がると思います。
光と影がある以上、一人の人生にも、世界の中にも、光が100%にはなりません。
これからも、どうしても悲しいことや悩むこともあるでしょう。
それが自然というものですし、宇宙の摂理というものです。
しかし、光の割合を増やしていくことはできるのではないでしょうか。
そのためにできうることは、まずは自分の心の中や、身近なところから光を見つけ、増やしていくこと。
一見、暗さを感じる歌かもしれませんが、そこには暗闇の中で光を探し、それを育てようとする気持ちを込めています。
「歌の贈り物」のコーナーでもお伝えしましたが、コーラスは溶かすのではなく(もちろん溶かすことを選ぶ場面もあります)、ボーカルと同じパッションで歌い上げてこそ、歌に寄り添うコーラスになります。
そのあたりもぜひお楽しみください。
また、これもコーナーでお伝えしましたが、最初に書いた詩から少しブラッシュアップしています。
作曲をするなかで、より良く直すことは、レコーディングの瞬間まで、最後の瞬間まで終わりのないトライです。メロディの乗りなど、より良くするための変化は、勇気をもって行うといいと思います。
最後にはサイレンを思わせるピアノのメロディで印象的に締め括っています。
歌というもの、芸術というものは、ただの綺麗事では中身がなくちからのないものになってしまいます。
今の現実の空気感を受け手と共有したうえで、そこに光を見出していくことが、アーティストの仕事のひとつだと思います。
ぼくの歌にはいつも共通して込めている信念があります。互いの違いを乗り越えて相互理解し、人類や世界がひとつになってゆくビジョン。
その感動をいつも夢に描きながら、作品に込めています。
その途中では分断も経験することになります。
分断がなければ統合の意味や価値もわからないからです。
これも光と影です。
近くの歌も遠くの歌も、昔の歌も未来の歌も、そして今の歌も、すべて根本を掘り下げていけば、共通の普遍で繋がっています。
歌の美術館があるのならば、そこにはたくさんの歌を飾りたいと思います。
このような一曲も、光をより際立たせる、存在意義のある作品なのではないかと感じています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『真夜中のサイレン』
作詞・作曲 冨永裕輔
真夜中のサイレン
遠い夏の日を想う
倒れ行く人が
ただの数になってゆく
その人が生きた証や
愛した人の記憶でさえも
鳴り止まぬサイレンが
すぐ近くで消えた
それは単なる数字じゃなくて
明日の私や君に同じ
離れゆく世界
遠い夏の日を想う
正しさを比べ
終わりのない繰り返し
どの人も見たいものを見
信じるものを信じるばかりだ
光と影の中
影ばかり目につく
それは私の心のせいか
光はいつも 消えはしない
鳴り止まぬサイレンが
すぐ近くで消えた
命の光 消えないでくれ
愛する人を抱き締めてる
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
明日もあなたに良いことがありますように♪
今夜は、9月3日にnoteに詩を掲載し、その後、CROSS FM『冨永裕輔のなんでもゆーすけ!』の「歌の贈り物」のコーナーで一ヶ月かけて作曲、10月2日のオンエアで生歌弾き語りした『真夜中のサイレン』をnote限定配信します。
ピアノ弾き語りに多重録音を加え、マスタリングも施したここだけの音源です。
コロナ禍の世の中で真夜中に救急車のサイレンを聞くことが多くなったように思います。もしかしたら今までもそうだったのかもしれませんが、今までよりも身近なことに感じます。
そして、それは身近なことであると同時に、遠い昔にも思いを馳せさせるのです。
つまり、戦争当時の空襲警報が鳴る夜もこんな感じだったのかなと...。
誰の上に落ちるかわからない爆弾。
誰が感染するかわからないウイルス。
日々繰り返される感染者の数と、戦死者の数。
やがて数字に麻痺してしまい、どんなに多くの数字になっても、それがまるでただの数字のように感じてしまうことのほうが、こわいことだと思います。
数字でしか表されないたった「1人」でも、そこには人生があり愛した人がいて、代わりのいない尊い物語が必ずあるのです。
そのようなことを考えていた頃、遠く異国の紛争地からのニュースも連日飛び込んできました。
時間の遠さも距離の遠さもやはり同じで、離れるほどに他人事になってしまうこわさがあります。
遠い昔の出来事も、遠い異国の出来事も、自分ごととして受け止められるかどうか。
そのことによって、今を、明日をどう生きていくかが変わってきます。
そのことを自分に問いながら、この詩は生まれました。
コロナ禍による考え方の違いや、宗教観や政治観の違いによる紛争など、分断が目につく時代。光よりも影が目についてしまいます。
それは、自分自身の心のせいかもしれません。
光はどんなときでもなくならないし、自分の心の中の光を見つけることは、外の世界の光を見つけ、そしてそれを増やすことにも繋がると思います。
光と影がある以上、一人の人生にも、世界の中にも、光が100%にはなりません。
これからも、どうしても悲しいことや悩むこともあるでしょう。
それが自然というものですし、宇宙の摂理というものです。
しかし、光の割合を増やしていくことはできるのではないでしょうか。
そのためにできうることは、まずは自分の心の中や、身近なところから光を見つけ、増やしていくこと。
一見、暗さを感じる歌かもしれませんが、そこには暗闇の中で光を探し、それを育てようとする気持ちを込めています。
「歌の贈り物」のコーナーでもお伝えしましたが、コーラスは溶かすのではなく(もちろん溶かすことを選ぶ場面もあります)、ボーカルと同じパッションで歌い上げてこそ、歌に寄り添うコーラスになります。
そのあたりもぜひお楽しみください。
また、これもコーナーでお伝えしましたが、最初に書いた詩から少しブラッシュアップしています。
作曲をするなかで、より良く直すことは、レコーディングの瞬間まで、最後の瞬間まで終わりのないトライです。メロディの乗りなど、より良くするための変化は、勇気をもって行うといいと思います。
最後にはサイレンを思わせるピアノのメロディで印象的に締め括っています。
歌というもの、芸術というものは、ただの綺麗事では中身がなくちからのないものになってしまいます。
今の現実の空気感を受け手と共有したうえで、そこに光を見出していくことが、アーティストの仕事のひとつだと思います。
ぼくの歌にはいつも共通して込めている信念があります。互いの違いを乗り越えて相互理解し、人類や世界がひとつになってゆくビジョン。
その感動をいつも夢に描きながら、作品に込めています。
その途中では分断も経験することになります。
分断がなければ統合の意味や価値もわからないからです。
これも光と影です。
近くの歌も遠くの歌も、昔の歌も未来の歌も、そして今の歌も、すべて根本を掘り下げていけば、共通の普遍で繋がっています。
歌の美術館があるのならば、そこにはたくさんの歌を飾りたいと思います。
このような一曲も、光をより際立たせる、存在意義のある作品なのではないかと感じています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『真夜中のサイレン』
作詞・作曲 冨永裕輔
真夜中のサイレン
遠い夏の日を想う
倒れ行く人が
ただの数になってゆく
その人が生きた証や
愛した人の記憶でさえも
鳴り止まぬサイレンが
すぐ近くで消えた
それは単なる数字じゃなくて
明日の私や君に同じ
離れゆく世界
遠い夏の日を想う
正しさを比べ
終わりのない繰り返し
どの人も見たいものを見
信じるものを信じるばかりだ
光と影の中
影ばかり目につく
それは私の心のせいか
光はいつも 消えはしない
鳴り止まぬサイレンが
すぐ近くで消えた
命の光 消えないでくれ
愛する人を抱き締めてる
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
明日もあなたに良いことがありますように♪
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