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祈りの場
誰が何のためにこんな造形物を造ったのだろうか
私が辿り着いたその場所は
祈りの空間だった
天高くそびえ立つような天井は
そのまま宇宙へと繋がっているようだった
いや、この空間自体が、宇宙の中に漂っているような気さえする
しんと静まり返った時の中で
幾人かの人がひざまずき
また椅子に腰掛け
祈りを捧げている
私はなぜだか
その光景を見ているだけで
止めどもなく涙がこぼれた
まるで生涯を終えてようやく辿り着けるような場所が
確かにこの世界にあったのだ
悲しいニュースの数だけ
一方ではそれを救う祈りがある
寂しい別れの数だけ
それを受け止める愛がある
その祈りの光が
世界のあちらこちらで柱となり
それがやがて一つになった時
未来は良い方向に変わる
そんな希望が芽生えた
そして私は天を見上げながら、
生きていく中での苦労など
心配することではないと
ただ一つの真実だけを見つめて
生きればそれで良いのだと
その真実とは
自分の心の中にあるものだと
そう感じた
地上に帰った私を
黄金色の夕日が包んでいた
橋の欄干の向こうから光が射し
まるでそれが光り輝く十字架のように見えた
この夕日はいつかも見たことがある
そうだ
私が悲しい別れをしたあの日の夕暮れ
やはり愛に満ちた夕日が
天に昇る魂を表すように
まばゆいばかりに光り輝いていた
私はそれを見てなぜだか安心したものだ
そして命ある限り
心の声に従い
光輝く道を歩んでいこうと
私の心に
光が宿ったのだ
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