闇に芽生えた光

なぐられたことがある

心を打ち砕かれたことがある

そこから逃げ出したくて

心を抱いて 泣いていた

明日が見えなくて 

過去におびえ 

“今”は暗闇の中にあった

私の声はどこにも届くことはなく

希望の光はいつも 私には届かないかのようだった

今でもあの日々の傷は私の中にあって

時々 古傷のようにうずくことがある

けれども それらの暗い過去というものを

ひとまとめに袋にしまい込んでしまって

今を生きるということもできるのだ

私はもう その闇に飲まれてはいないし

今では 私はその闇よりも大きな部屋を心に持っている

だから そこから闇を眺め

それが果たして一体何だったのだろうかと

ひざを抱えた少年と対話することができる

そうして思うのは 

全ての望まざる体験や境遇を含めて

私は今の私となり

私が今の私を愛し受け入れるのならば

その少年は、

ひざを抱えた両手をほどき

涙に濡れた頬をぬぐい

私に笑って見せ 

ゆっくりと立ち上がるものなのだ

そしてその少年が歩きだした未来に

私が立っている

私は今

すべての闇に感謝している

それが私をいびつにし、特異にし、

ユニークにしたのだから

そしてそれこそが、

新しい時代に私を生かす唯一の光なのだから

絵『闇からの帰還』Yusuke Tominaga

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明日もあなたに良いことがありますように♪