ジャガイモの唄

ある朝
ジャガイモの芽が
土を押し上げて
顔を出していた

ぼくにはそれがまるで
緑色の小さな薔薇みたいに
見えたんだ

土の中で少しずつ
スクスクと芽を伸ばし
葉を抱きしめるように折り畳んで
ようやく太陽の光に照らし出された

これからその葉を
両手いっぱいに開いて
たくさんの光を浴びていくんだろう

時には冷たい雨を身に受けて
時には吹き荒ぶ風に揺れて
それでも折れることなく
やがて未来をその身に宿していく

ぼくたちの人生にも
いろんなことがある

一生懸命がんばっても
まるで地中にいるみたいに
誰にも気づかれず
埋もれているような時も

殴りつけるような暴風雨の日もあれば
心が寒くて泣き出したくなるような日もある

だけれど
それでも空を見上げて
揺らいでも決して折れずに生きた先に

太陽の光を全身に受けて
まるでのびのびと翼を広げるような日が
誰の人生にも必ず訪れるのだ

そしてその人生が
きっと未来を繋いでいるのだ

だから
時間をかけて
自然と向き合い
自然から学び
生きていきたい

この健気でやさしくのどかな
ジャガイモの唄を聴きながら

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
明日もあなたに良いことがありますように🎶