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手紙 2008

冨永裕輔
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※試聴版。オリジナル版(03:49)は購入後に視聴可能。

今夜の火曜noteは、リクエストにお応えしてnote限定W初配信をお届けします。
いつもご期待、リクエストありがとうございます。

まずは、2020年10月8日(木)Tokyo Star Radio「冨永裕輔 癒しの森 八王子時間」で初オンエアしました、『手紙』が完成した2008年最初の録音音源です。

今夜もライナーノーツとともにお楽しみください。

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当時からライブではご好評をいただき、歌う度にCD収録希望のお声をいただいていましたが、8年後まで収録の機会はありませんでした。
今夜初めて配信する2008年当時の空気感、歌声とともに、あなたご自身も12年前のご自分や、学生時代を思い出しながらお楽しみいただければ嬉しいです。

そして、人生の中でももうなかなか再会は難しいだれかに、手紙を書くような気持ちで、ご自分の心の中にある感情に光を当ててみてもいいかもしれません。

仲良しだった友達。お世話になった先生。両親。大好きだったひと。そして、当時の自分自身。

そのようにして人生を振り返り、自分の中にある感情を見つめ直すという行動は、今、そしてこれからの人生をより良くするためにも効果があるようです。

あのときこんなことをしてもらった。自分はこういうことをした。
伝えそびれた言葉がある。悔やんでいることがある。感謝していることがある。
もしかしたら、見つけてもらうことをずっと待っている感情が、心の中に眠っているかもしれません。そこで本当の自分に出会えたら、しっかりと抱きしめてあげられたらいいと思います。

さて、歌詞の中にある手紙のシーン。
2008年当時、ライブで歌ったあとにある質問をされたことがあります。
“折りたたんでそっと渡した”という描写に対して、
「封筒に入れないの?」と。

これは、学生同士でそっと渡した手紙の描写を描いています。
器用に小さく折りたたみ、その短い手紙の中には伝えきれない想いを託しながら。
歌詞からも伝わる通り、学生時代を振り返る女性目線で描いた楽曲ですので、通常の手紙をポストに投函する、ということとは違う場面を切り取って歌にしています。

手紙は自分の気持ちに素直になれるような気がしますが、限られた文字数の中に、本当の気持ちをすべて書ききることは難しいかもしれません。
でも、文字にも表情があり、行間にもことばがあり、そして関係性の中で、心の声は届いているんだと思います。
そこには、限られた情報からも想起できる共通の景色、ともに過ごした時間が醸成した絆というものがあるのだと思います。

“寂しくない”と書きながらも、本当は会いたいと思うその気持ち。
すべてを言葉にしてしまうよりも、言葉の底にある相手の心の声を慮る、お互いに思いやるということは美しいと思いますし、そのようなところにこそ、芸術や映画、そして歌が生まれるように思います。


「手紙」            

“遠く離れていても寂しくなんかないよ
あなたのその優しい声 まだ心にあるから

ねえ、覚えていますか?こうして手紙書いて
折りたたんでそっと渡した あの校舎で

あの夏の放課後並んで見た沈みゆく夕日
 今もまぶた閉じればあの日のまま眩しく揺れるよ

 茜色に染まったあなたのその横顔
 日焼けしてた肩の温もり 覚えてるよ

 遠く離れていても寂しくなんかないよ
 あなたのその熱い瞳 胸にあるから

あなたのいる場所から私のこと見えていますか?
いつかまた会えるまであの夕日が照らす道歩くよ”

でも本当の気持ちはあなたの傍にいたい
その言葉は胸にしまって封をするよ
その言葉は胸にしまって封をするよ

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