玉名女子高校でトロンボーンを吹いていた俳優がプロデュースする吹奏楽×ミュージカルのコラボイベントのお知らせ
音楽座ミュージカルの冨永波奈です。音楽座ミュージカルには、元陸上部とか元手芸部とか元マジシャンといろんな経歴を持った人が集まってきていますが、今日はその中でもわりとガチめに吹奏楽を極めていた俳優・姫本梨央を紹介します。トロンボーンとトランペットの違いもよく分からなかった私ですが、音楽座で「吹奏楽コンサート」をはじめてからその魅力を知りました。大勢で一つの音楽を奏で、感動の波動を起こすその裏には当然ながら血の滲むような努力があったのです。吹奏楽漬けだった高校時代を送った姫ちゃんにインタビューしてみました。
姫本 梨央(ひめもと りお)
長崎県出身。血液型O型。
尚美ミュージックカレッジ専門学校ミュージカル学科出身。在学中、紅白歌合戦、ももいろクローバーZ桃神祭にバックダンサーとして出演。2016年4月より音楽座ミュージカルに参加。1995年生まれの24歳。
「リトルプリンス」黄花・渡り鳥
「とってもゴースト」めぐみ
「ホーム」オリジン
「グッバイマイダーリン★」ねずみほか
逃げつづけて出会った吹奏楽
もともと小学生の頃はバスケをしていたのですが、休みがなくてしんどかったので中学では楽そうな吹奏楽部に入りました。動機が不純(笑)。さらに中学の頃は勉強が嫌いで、どうやったら勉強しないで高校に行けるかを調べたら、玉名女子高校の吹奏楽特待生入試は楽器の実技試験だけで受けられることを知って、「これだ!」と思って受けて無事合格しました。逃げの人生を送りつづけた結果、吹奏楽にたどり着いた(笑)。中学の頃は楽器を演奏するのもそんなに好きじゃなかったんですよね。
高校生活
実家は長崎で、高校は熊本だったので3年間寮生活でした。休みはお正月の6日間だけ。先輩と後輩の4人部屋で、1・2年生は部屋の中では私語厳禁というきびし〜い環境でした。一日のスケジュールはこんなかんじ。
06:00 起床・掃除
06:30 朝食(当番制で100人分の朝食とお弁当を作る)
07:45 登校
15:45 学校から全力ダッシュで寮へ帰宅。部活の準備をして全力ダッシュで部活へ。歩くと怒られる。
16:00 部活開始
19:00 部活終了
19:30 寮でご飯・お風呂
20:00-21:00 部活へ戻って夜練習
21:00 寮で強制勉強時間
22:00 やっと自由時間(洗濯回したり…)
23:00 完全消灯
プロになりたい!でも…
高校の音楽コースに入って音楽理論などが分かってくると楽器を演奏する楽しさに目覚めました。あと、宝塚歌劇団の舞台を観るのも好きで、自然と将来は宝塚のオーケストラに入りたいと思うようになりました。でも、宝塚のオケは欠員が出ない限り募集もないと聞いて私には狭き門に思えてきて、、どうせ勉強も出来ないし、音大は学費が高いから無理。だったらあの舞台に出ちゃえ!と専門学校のミュージカル学科に志望を変えました。それまで宝塚以外は観たことなかったんだけど(笑)。
ミュージカルの専門学校に入ってみた
体が柔らかいから昔からダンスを習ってたと思われがちなのですが、歌もダンスもやったことなくて。でもソルフェージュはやってたから譜面は読めました。あと、マーチングのカラーガードで旗を振ったりしてて、強いて言うならそれが自分の中ではダンス(笑)。楽器の譜面は楽器ごとに楽譜の読み方、表記が違うんですよね。トロンボーンの場合はヘ音記号で、Cが「レ」になります。B♭が主音の「ド」なんです。聴音なんかやると、全部が1音ずれて聞こえるという弊害はいまだにあります。
歌えない!
楽器を吹く時は喉をがっぽりと開けて息の通り道を作るのですが、歌う時には声帯をくっつけなければいけなくて、それが最初は全然できませんでした。息が漏れてスカスカの声しか出なくて。あまりにもできないからタオルで首を締めて歌ったりしていました。一方で、複式呼吸は得意!あと、トロンボーンは音程を変えるときにスライドももちろん使うのですが、口の中の広さを変えることで音程をとります。音程によって音を響かせるポイントを変えるところは歌も楽器も同じなんです。
もし楽器だけを続けていたらどうなってたかなあって思うこともあります。でも、たぶんプロの奏者にはなってなかったなってなんとなく思う。音楽座ミュージカルのことは全然知らなかったのですが、専門学校の先生に「姫は音楽座が合ってると思うよ」って言われたのがオーディションを受けたきっかけです。吹奏楽は指揮者によって音楽がガラリと変わるから指揮者の影響力ってすごく大きいんですよね。その点、音楽座ミュージカルは全員が指揮者だなぁと思う。こんな風に自分の好きなことを企画して実現できるのも音楽座ミュージカルならではだと思います。大好きな吹奏楽とミュージカルが一緒に舞台を創るなんて前は想像もしてなかったけど、それが実現できて、お客様が喜んでくださっているのがすごく嬉しいです。さらに今回ははじめての試みとしてお客さまにもマイ楽器を持ち込んでいただいて会場みんなで「宝島」を演奏することにしました。出場校の東海大学付属高輪台高校のみなさんも快く承諾してくださってとてもありがたく思います。いろんなことにチャレンジできる環境だからこそ、全ての経験を糧にして私自身も自在な舞台人になりたいって思います。
姫ちゃんイチオシの吹奏楽イベントがあるのは「7dolls」公演11月7日(木)19:00の回の終演後。楽器持参で草月ホールへ集まれ!!(楽器がない人は手拍子やボイパでもOKとのこと...!)
吹奏楽×ミュージカル
Ongakuza Musical「7dolls」チケットご購入はこちらから