都民ファ代表質問③「まちづくり編」
1) 築地地区まちづくり
●築地地区のまちづくり計画
都は先日、築地地区まちづくり事業の事業予定者を公表しました。都心のまたとない最高のロケーションに加え、浜離宮恩賜庭園や隅田川といった魅力的な資源など、築地は様々なポテンシャルを有しています。こうした築地で、約19ヘクタールもの広大な都有地を活用する今回のまちづくりは、世間の注目を集める重要な事業です。
Q. 築地の街づくりに当たっては、水や緑、歴史といった築地の資源を生かすとともに、東京が日本の経済成長をけん引していく大きな武器となるような事業としていくべきですが、どのように取り組んでいくのか、知事の見解を伺います。
●食文化
築地は食のまちとして世界中から認知されているブランドであり、築地が培ってきた大切な食文化を守り、生かしていくという理念は、今回の事業において重要なテーマになっています。
築地が食のまちとして、今後も世界に認められ続けるためには、国内外から築地を訪れる人々に、食を堪能していただくことはもちろんですが、加えて、場外市場などのそれぞれの店が持つ「築技(つきわざ)」といわれる目利きの知恵やノウハウなどを守り、育てるとともに、様々な人に知っていただくことも欠かせません。
Q. 築地地区のまちづくりに当たっては、築地から日本の食の魅力を世界に発信していくことが重要と考えますが、見解を伺います。
●情報発信と都民参加
先日、都が公表した事業予定者の提案は、多くのメディアに取り上げられました。開発によって築地のまちがどのように変わっていくのか、都民の関心は非常に高くなっています。
Q. こうした声に応えるためにも、丁寧に情報を発信するとともに、都民がまちづくりに参加できる機会を設けるなど、事業に対する幅広い都民の理解と共感を得ていくための取組が重要と考えますが、見解を伺います。
2) 暑さ対策
●熱中症予防:クーリングシェルター
暑さ対策について伺います。私たちはかねてより、暑さから命を守る取組みの重要性、特に部活動やスポーツ大会に参加する児童生徒、さらには高齢者を対象とした暑さ対策の実施を訴えてきました。
この度、都は、今年度から施行された改正気候変動適応法に基づき、熱中症特別警戒情報が公表された際に開放される「クーリングシェルター」を設ける自治体を間接的に支援することを表明しましたが、誰もが行ける距離に、そして、想定した人数を収容できる施設にするとともに、それらを地図上で示すなど、実効性のある取組みにするべきです。
Q. クーリングシェルターの設置を進めるにあたり、高齢者等を含む誰もが利用できるよう取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
追記:6月21日から東京都防災マップに「クーリングシェルター」が表示されるようになります。スマートフォンからは「東京防災アプリ」から確認できます。
●熱中症対策:都有施設に「アイスバス」設置
日中のスポーツを行う際の熱中症を予防するにあたり、都はこれまで、スポーツ団体に対する補助金の中で暑さ対策を行えるようにしてきましたが、熱中症予防の指標として、暑さ指数(WBGT)が有効であることが知られています。
また、熱中症になってしまった場合には、速やかに深部体温を下げる必要がありますが、最も効果的なのが、傷病者を、身体全体が浸せる量の水に大量の氷を投入したアイスバスに漬ける方法であり、米国等では既にスポーツ施設や学校で設備が導入されています。
Q.私たちは、スポーツ関連の都有施設における熱中症対策の整備状況を調査し、整備されていない場合には、「アイスバス」等の設置を求めてきましたが、取組状況について伺います。
3) 太陽光パネル設置義務化
知事は先日の所信表明で、「今の都民のために、そしてまだ見ぬ100年先の都民のために働かなくてはならない」と述べられました。時には痛みを伴いうるため、先送りにされがちである環境問題に正面から取り組むことが、100年先の都民へ想いを馳せた責任ある政治であります。
都の気候変動対策は、小池知事就任以降の8年間で目覚しい進展を遂げました。国に先駆けて2050年ゼロエミッション東京、2030年カーボンハーフを掲げ、大手ハウスメーカー等への太陽光パネル設置義務化の制度を創設するなど、日本を牽引する施策を展開してきました。新制度の開始まで1年を切る中、都は様々な支援策を講じながら、施行に向けた取組を丁寧に進めています。
また、都はこれまで、太陽光パネルのリサイクルや、サプライチェーンにおける人権配慮への取組なども含む、都民からの疑問等に対して、Q&Aによる周知や、様々な媒体による広報を実施してきました。一方、未だに、太陽光パネルに対するネガティブな情報発信が存在することや、環境性能の高い住宅のメリットを知らない方がいらっしゃるのも事実です。
Q. 本制度は、建物の断熱・省エネ性能を高め、再エネ設備等の設置を促進する実効性の高い施策であり、こうした住宅の標準化に向けた取組を推進しつつ、都民の制度等への更なる理解の促進を図ることが重要です。新制度施行に向けて1年を切った今、これまでの成果と今後の取組を伺います。
→子ども教育施策に続く