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思いもよらない提案に、乗っかってみることにした 〜卒業旅行・旅先決定編〜

ゼミの後輩6人と「卒業旅行に行こう!」という話になった。毎日一緒に集まって卒論して模型作って課題こなして、最後くらい温泉に浸かりながらゆったり慰安旅行でも行って、自分たちを労いたいと思っていた。それに、私たちのゼミは常にフル回転で学び・成長・気づき、楽しいんだけどね、正直もうそろそろ頭を休めたい!ぼーっとしたい!とさえ思っていた。

行こう!良いっすね!となって、とりあえず3月の3日間を確保した。けど、私はひとつ完全に忘れていた。わたしたちは、何か決める時、とても腰が重たい。何か提案して、全員が納得して何か行動するまでに、まあまあの時間がかかる。もちろん長所なんだけど、でも…旅行やで?腑に落ちないと動きたくないのは分かる、でも…慰安旅行やで?あれ食べたい〜飲みたい〜で割とスッと決まるもんじゃないの?

そしてトドメに、1人に「いや日程決めたけどまじで実感もワクワクも無いんすよ。本当に行くんですか?どうせ行くなら思い出に残るようにしたいし」と言われた。「ハァン?なんじゃコイツ、じゃあお前は家おれ」と思ったけど、結局一緒に行き先を考えてくれたし、思い出に残るようにしたいのは同感だった。でもコロナで旅行自体行けるかも怪しくなってきたので、候補地も近場じゃないといけないし…うーん。と悩んでいた。

そんな時、後輩の1人に、最近私たちが知り合ったSさんという男性から連絡が来た。
私たちは普段ゼミで、商店街で(ざっくり言うと)賑わいづくりみたいな活動をしていて、その商店街の洋品店の店主Uさんにめちゃくちゃお世話になっている。Uさんが雑誌ソトコトのオンラインサロンに参加した時にSさんと出会って、Sさんが洋品店に立ち寄ってくれた時に、私たちと出会ったのだった。

Sさんは某ナチュラル生活用品の運営会社にお勤めで、池袋界隈のまちづくりに詳しかった。西池袋にも面白いラジオ番組があるよ!と教えてくださって、もっと色々お話を聞きたい!と思っていた。
そのSさんが、ちょうど私たちが旅行する日程で、山梨の「富士吉田市」に用事があるらしく、そこで会わないか?とのお誘いだった。後輩はそれを聞いて了承したらしい。

ーーーいや、そりゃその方と深い話したいけど、なんで先に旅行の日程決まってるのに「じゃあぜひその日程で会いましょう!」とか答えちゃうん。別日でええやん。

…とは一瞬思ったけど、その方が「車出すよ!ぜひ泊まって欲しいゲストハウスがあって。乾杯通りっていう場所もあってさ。機織の企画展とかもやってて。」と、どんどん私たちのワクワクを掻き立ててくださったので、みんな「なんだかやばい!行くしかない!」となった。

あんなに計画が停滞していたのに、何かひとつ心をくすぐられるものを知ると、途端に話が進み出す。そうだ、私たちはずっとそうだった。自分たちがモヤモヤしていると、タイミングよくフッと小石を投げ入れてくれる大人がいて、そういう人たちに助けられながら、ゼミでも過ごしてきたんだった。だから、今回の旅行の決め方も、凄く私たちらしいなと思った。

結果、11月ぐらいに行きたい!と言って、計画が煮詰まったのは3月の旅行当日の数日前とかだった。

共通言語が「まちづくりに関わっている」だけで、素性とか人となりも特に詳しくは知らない大人の方と、行き先も日程も大枠しか決まっていない、完全お任せ・負んぶに抱っこの卒業旅行が決定した。

続く


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