ヒーロープレゼント
僕は小さい時から、人が幸せな事が好きだった。
小学生の卒業文集の将来の夢の欄は【ヒーローになりたい】と書いていた。
それが、当たり前だと思っていた。
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学生生活を終えてみれば
笑っている事よりも、悩んでいる方が利口に見えて
遊んでいる事よりも、働く事を選ぶ人が多くなる。
いつのまにか、自分だけ取り残されてしまったのだと錯覚した。
ロマンチスト
僕は、人よりもロマンチストで理想主義なまま大人になってしまい、世間知らずのままアダルトチルドレン。
難しい顔をしていれば、なんとなくやり過ごせて、休日の旅行の計画よりも、仕事のタスクの話をする事が、生産性を上げる為には必要だ。
そうやって、子供だった僕を押し付けながら、大人になっていく事に絶望しながら、与えられる責任感や、緊張感が心地よくなっていくの事が楽しくなって行く。
矛盾のまま、大人に浸食されていった。
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人の幸せを望む事は、理想的でサバイバルな時代を生きにくくする。
まずは、自分の脊髄をしっかり立たせられなけば、人の幸せなど願ったところで、理想に終わってしまうのだ。
本当に弱い人間は、人を助ける事を口に出す事で、誰よりも優位な立場になれた気がしている。
自分を認められないのであるのなら、それは貧弱な思想で、ちゃんちゃら可笑しい。
そうして、他人への愛情を真っ直ぐに向ける事を、霧の中に隠してしまう。
与える人間は、自分がヘロヘロだろうと、与えたくなるのだ。
そこに自信を持ってもいいんじゃないか?と思い始めてる。
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人を助けたいと思う気持ちに真っ直ぐであれば、捻くれ者は石を投げてくる。
そして、自分が捻くれ者であれば、自ら転んで戯けてみる。
いつまでも拭いきれないヒーローの心は、潔癖でありながら、高潔さを保っている。
物事はわかりやすく、伝わりやすくする優しさを持つ事で、ヒーローは初めてヒーローになるのだと、初秋の心地良さに教えてもらう。
一歩前へ
ヒーローはワガママで、正義を信じて、地を這いながら前に進む。
困ってる人がいるなら。
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