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純喫茶 丘 珈琲 音楽

国立西洋美術館の帰り私は上野駅周辺を彷徨っていた

あぁ日曜日なんと人の多いこと

キュビスム展で人に揉まれ疲れ切っていた私は純喫茶を探すことにした

どこに行くにも純喫茶がセットな生活になってきた気がする


本日ご紹介するのは 純喫茶 丘 さま

レトロなタイルの並んだ壁伝いに階段をおりる
上には豪華なシャンデリア 正面には大きな鏡とステンドグラス
まるで秘密のお城に忍び込むような感覚に陥る
お城と言ってもお姫様みたいなふわふわきらきらではなく ドラキュラや貴族の亡霊が棲んで居そうな地下のお城

地下1階につくと中年の男性店員に声をかけられた
「おひとりで? お食事物は時間がかかりますがよろしければ」と壁側のボックス席に通された

ボルドーの革のソファはぎゅっと音を立て
テーブルは座ると膝がぶつかるくらいの低さ
所々剥がれている元々は真っ赤だったと思われる黒ずんだ絨毯
シェードが破れたオレンジ色のライト

店内のひとつひとつが昭和39年創業の趣と重みを感じさせる

以前はタバコが吸えたようだが、現在は禁煙と書かれた張り紙が貼ってある
しかし常連客だろうか
背広を着た年配の男性が来店すると店員が灰皿を手渡した
暗黙の了解 という事だろう

私は純喫茶はたばこを吸えてこそ、と考えている人間なのでタバコの香りがしたり壁紙が黄色く変色している喫茶をみつけるとうれしくなる

非喫煙者なので私自身は吸わないんですけどね


MENU


The 純喫茶 というようなメニュー
ミックスジュース、レモンスカッシュ、クリームソーダ、ミルクセーキ
踊り出したくなるラインナップ

お昼時だったので食事をしたかったが、時間に追われていたためチョコレートパフェと珈琲を注文


惜しみなく絞り出された生クリームにたっぷりのチョコソース
コーンフレークやスポンジなどは入っておらずフルーツはみかんの缶詰だけ

なんと素敵なことか生クリームをスプーンいっぱいに盛り口に運ぶ経験をできるなんて

甘党さんにはぜひ食べて欲しい
無駄なものが入ってない本物のチョコレートパフェが食べられます

いつもなら甘いドリンクを注文するのですがさすがに今日はパフェのお供なので珈琲にしました

深煎りの濃い味わいの珈琲
こんなにがつんと苦味のくる珈琲をはじめて頂いたかもしれない

深煎りが苦手な方はアメリカンがおすすめ
きっと丘のアメリカンは他のお店の普通の珈琲くらいの濃さだと思う


他のお客さんが注文していた
カレーライスとナポリタンの香りが漂ってくる

時間があったら食べたかった…
沢山お友達を連れてきてシェアして色んなものを一度に楽しみたい


御手洗は地下2階にあるよう
純喫茶の御手洗は毎回覗くにしている
そこにも時代や個性を感じられるからだ

以外にも洋式だ
リフォームしたのだろうか
水色のタイルもオレンジの光も全部ワクワクする
潔癖の方はちょっときついかもしれないが嫌な匂いとかはしないし私は好きなタイプの御手洗

御手洗を出てすぐ横に以前はオープンしていたであろう地下2階のホールが見えた



上野は大箱で華やかな純喫茶が集まっている印象がある

営業縮小は悲しいがホールが広いとそれだけ人件費もかかるだろうし閉業せずに続けてくれていることに感謝したい



最後に外観の写真を載せます

おやすみなさい
富栄でございました

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