社労士試験勉強法 [キャリサポ資格合格]
お久しぶりです。プロジェクトチームのKです。
今回は経理財務を目指す学生におすすめの士業、「社労士」の資格勉強法について、実際に合格されたGさんにインタビューしてきました。
現在の仕事内容を教えてください
大学では法学部で法律関係を学び、新卒で機械メーカーに入社して人事部で人事労務をしていました。
その後、総務課に移動して法律関係、経営企画を五年ほどやってから、化粧品の原料を作るメーカーの人事総務関係のマネージャーに、もともとの経験を生かして転職しました。
現在は経営企画部に異動して、全体の戦略経営方針のチェックなどをやっています。
社労士資格について教えてください
社会保険や労働保険に対して相談を受けたり、手続きを代行できる資格です。また、企業の労務問題の仲裁なども行えます。
手続き代行は社会保険労務士しかできないですが、手続きをその会社が行うのは問題ありません。そのため、大きな会社では自社で行うことが多いですが、中小会社だと社会保険労務士事務所に依頼していることも多く、顧客は中小企業が中心です。
昔は、その手続きと併せて給与計算も請け負うことが多かったのですが、最近は安価な給与計算ソフトも多く出てきて、そちらの仕事は減っています。
そのため、社労士の代行業務だけでやっていくのは少し大変です。
社労士で稼いでいるところは、併せて、企業経営や労務管理のコンサルをやっているところが多いです。
小ネタとして、代行業務の中で利益になるのは、色々な助成金手続きの代行です。助成金には色々なものがあり、コロナの持続化給付金などもその範疇です。
受験する前に学んでおいたほうが良い知識、経験はありますか
学校の学部が資格と関係なく、予備知識を持っていない人は予備校にいくのがおすすめです。
実務をやっている人であれば、社会保険の仕組みなど、ある程度知識はあると思いますので、独学でも可能だと思います。
どのような勉強をされましたか
参考書と過去問を中心に独学で勉強しました。
その他、会社で社労士試験や労務周りの記事が載っている社労士Vという雑誌をとっていたため、それもよく見ていました。
マイペースで勉強していたためなかなか点数が上がらなかったのですが、3年目くらいで急に点数が伸び出して受かることができました。
試験では申請期間や給付日数など、法律毎で少しずつ違うようなところが狙われるので、そこの違いをきちんと整理して記憶できるようになったこと。あと、年金制度では、一気に制度変更をするのが難しいため、沢山の経過措置が出てきます。そこも頭の中で整理できるようになってきたこと。点数が伸びたのはこの2点があったからだと思います。
あと、直近に出された白書の内容が試験で問われます。これは参考書での対策は難しく、予備校でその部分のみの対策講座をやっていたため、受講しました。
おすすめの参考書等あれば教えてください
私は大手予備校でだしている社労士の参考書を使っていました。
取得してから年数が経っているので、最近のは分からないですが、解説の中で、その制度ができた理由や背景などがきちんと書いてあるものを選ぶと良いと思います。その部分を理解すると、結果的に、知識が定着しやすくなります。
資格取得後、どのように役立ちましたか。
勉強の中で、知識のみの暗記でなく、そもそもその制度ができた理由や背景を理解できたので、バラバラの仕組みが繋がってきたり、他の人への説明などの際に、より理解してもらえるようになりました。
例えば十数年前、大病院に紹介状なしで初めて行くと、五千円以上の特別初診料が請求されるようになりました。これについて、法外な値上げだと文句を言ってる人やマスメディアの報道がありました。
当時、症状の軽い患者が大病院に行くことで、本当に大病院の高度な技術が必要となる患者への対応が遅くなるという問題がありました。
そこで、軽い症状の人は町医者に行ってもらい、大病院には、高度な医療が必要な患者さんのみ行ってもらうという病院の住み分けのためにできた仕組みでした。
そういう背景を知った上で考えていくと、ニュースを深く理解できるようになりますし、他の人への説明においても、納得してもらえます。
楽しいですよ。
最後にお願いします
社労士で独立してやっていくのは難しいと言いましたが、もちろん独立している方もいますし、社労士や税理士などが集まって作っている事務所に勤めている人もいます。
生き残っていけるかは、顧客に対し、社労士としての知識を前提に、提案したり、実際の問題を解決したりしてあげる能力によると思います。
私のように企業に勤めている場合でも、知識が役に立つことは多いですし、企業によっては手当がつくところもあります。
興味のある方は、是非、チャレンジしてください。