最近のテーマというか…
写真に明け暮れていると
自分の姿を忘れてしまいそうで
忘れられてしまいそうで
お芝居はしていないけど
実は逆に“自分の表現”について
もの凄い時間をかけて考えている。
ファインダー越しに映る人は
みんなとても魅力的で、どこかに潜むキラキラを
そっと探して掘り起こして
ほんの少しのエッセンスとして写真に取り込んでいる。
僕は撮影時、ガツガツ引き出すタイプではないので
スタートダッシュはかけないにしている。
何枚かファインダー越しに感じとる
その人の温度を確かめて、どの“言葉”で伝えたら返ってくるかを
シャッターの隙間で感じとる。
正直、撮影の教科書に書いてありそうな[コミュニケーション]は苦手だ。
もちろん人には合わせるけど。
その“対、誰か”に合わせて
即席で空間、空気感を作るのはお芝居に似ているから楽しい。
それが舞台のビジュアル撮影だと、
その“誰か”のキャラクターとお芝居をしているようで更に楽しい。
最近では、感染症予防対策のあれでマスクをしているから
いつからか気づくと、被写体に指示した表情を自分もマスクの中でしている時がある。
時々、勝手に“共鳴”している時がある。
その共鳴がある役者の人は、表情がとても引き出しやすい。
不思議な感覚なんです。
だから、実は
写真の仕事ばかりが続くと
お芝居とかダンスとかの[表現]に対しての欲が
ふつふつと溢れてくる。
きっとこの感覚は普通のカメラマンさんにはないのかな…
『役者だから撮れる写真』っていうのを
いつかカタチに残せたらいいなって思う。
生きているうちに。
まだまだ学ぶものも沢山あるし
吸収するべきものも沢山ある。
模索してる。
いつか、声に出して
表現できたらとても嬉しい。
自分の声として。
いま励んでいる[表現]には
領域を隔てる壁はあまりないと思ってる。
だからこそ、もっと頑張ろう。
2021.3.24