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【貿易事務】向き不向きが知りたい!英語力を活かした転職

「英語力を活かした転職がしたい!」と思い、貿易事務に興味を持っていませんか?その中には、貿易事務はどのような仕事をするのか、貿易事務についてもっと詳しく知りたいと考えている人も多いでしょう。

輸出入に関わる海外取引に欠かせない貿易事務の仕事は、事務職の中でも専門性が高く、専門知識と語学力が求められます。

ここでは、仕事内容や求められるスキルなど貿易事務の基本的な内容から、やりがいや厳しさなどの内面的な部分まで紹介していきます。
さらに「英語力を活かした転職をしたいが、貿易事務は未経験でも挑戦できる?」と悩んでいる人向けに、貿易事務に向いている人の特徴について、ずばりお答えします!

貿易事務の仕事内容への理解を深め、自身の強みを生かした仕事探しを進めましょう!


貿易事務とは?代表的な仕事内容は主に3つ

貿易事務とは、貿易に関する事務処理のことです。輸出入の手続きに関する書類作成や受発注、在庫管理、出荷手配など、貿易事務の仕事は多岐にわたります。担当する仕事は、所属する企業(業種)が輸出入のどの部分を担うかによって異なります。
代表的な仕事内容は以下の3つです。

〇貿易に関連する書類の作成・確認
貿易に関連する書類には、以下の種類があります。これらの内容確認・作成・送付を行うのが、貿易事務の主な仕事です。貿易書類のほとんどは英文で書かれているので、英文書類を理解・作成できる英語力が求められます。また貿易取引のルールや専門知識の習得も必要です。

  • Invoice(仕入書)

  • Packinglist(梱包明細)

  • Bill of Lading(船荷証券)

〇発注、輸送手配、通関手続き
輸出入に伴う国内外の輸送手配、通関手続きなども貿易事務の業務の1つです。
通関とは、「なにを、どこへ、どのくらい(数量)、いくらで(金額)、輸出(輸入)します」という内容を税関へ申告し、許可を得る手続きのことです。この許可が得られなければ商品を輸出入することができません。手続きでは、前項で述べたような複数の貿易書類を正確に確認・作成し、申告をします。

また、輸出入の際の商品輸送には、国内外の多くの会社がかかわります。複数の書類を確認・作成する作業の正確性と、高いコミュニケーション能力が必要です。

〇商品の在庫管理、出荷チェック
商品の在庫管理や受注確認、出荷手配なども貿易事務の仕事の一つです。
現地の天候や国の情勢などによっては、輸送が遅れ、納品スケジュールが滞る場合もあります。そのような場合には、スケジュールの調整や代替案の提案などを行うこともあります。

貿易事務に必要なスキルは?

貿易事務では、複数の貿易書類の確認・作成に不可欠な高い事務処理能力に加え、国内外かつ社内外のさまざまな人との調整が必要なコミュニケーション能力が求められます。そして、それらの能力の要として重要なスキルが、英語力です。
必要とされるスキルのポイントについて、一つひとつ確認していきましょう。

▶英語力|目安はTOEIC600点以上!

貿易事務に必要な英語力の目安として、TOEIC600点以上のスコアがあると良いでしょう。
特に貿易事務に必須とされるのが、複数の貿易書類の読み・書きができる英語力です。

貿易書類のほとんどは英語で記載されており、その内容を理解することができなければ、貿易事務の仕事は務まりません。
業務内容によっては、より高度な英語力が求められる場合もあります。企業によっては、海外の取引先や運送会社との連絡や交渉、 輸出入に関するトラブル対応などの業務を担当する場合もあります。

仕事選びの際には、業務内容や求人条件から、必要とされる語学力に自身のスキルが合致しているかをよく確認しましょう。現状求められるスキルに達していない場合は、貿易事務にいつまでになりたいかを決め、語学力アップのためのスキル獲得が必要です。

▶事務処理能力|正確性や効率性が求められる

貿易事務のメイン業務は、貿易書類の確認・作成です。複数の書類を扱う貿易事務の仕事は、高いレベルの正確性と、処理をスピーディに遂行する効率的な事務処理能力が求められます。

書類に不備があれば、手続きや手配が遅れることによる納期の遅延などにより、お客様に損害を与える可能性も十分にありえます。事務処理を進める際には、慎重かつ、迅速に処理を完結させることが重要です。

▶コミュニケーション能力|海外の取引先や運送会社との連絡や交渉も

貿易事務の仕事は、国内・国外、社内・社外を問わず、多種多様な人と関わる機会が多くあります。
また海外との取引では、商慣習の違いや気候の影響などにより、トラブルも多く発生します。トラブルが発生した場合には、スケジュールの調整や代替案の提案なども必要です。そのため、臨機応変に対応できるコミュニケーション能力が求められます。

さらに海外の取引先とは、外国語を用いて意思疎通を図らなければなりません。商慣習や文化の違いから、認識の相違を招くこともあるので、語学力に加え、国境を超えた高いコミュニケーション能力が求められます。

貿易事務への向き・不向きはそれぞれどんな人?

貿易事務に向いている人、向いていない人、それぞれにはどんな特徴があるのでしょうか?ここでは一例を紹介します。
貿易事務の仕事では、英語を使用し専門的な貿易書類の確認・作成を行う、正確な作業が求められる他、国内外の様々な取引先との柔軟なコミュニケーションが必要とされます。それらの業務を遂行するための、向き・不向きの特徴となるチェックポイントを一緒に見ていきましょう!

▶貿易事務に向いている人の特徴

以下のような特徴がある人は、より貿易事務の仕事に向いているでしょう。

  • 英語が得意で語学力をスキルアップさせたい人

  • 細かい作業を淡々とこなすことが得意な人

  • コミュニケーション能力があり柔軟な対応ができる人

  • 海外に興味があり、グローバルな視野を持って働きたい人

▶貿易事務に向いていない人の特徴

以下のような特徴があると、貿易事務の仕事がつらく感じるかもしれません。

  • 英語が苦手、または語学力向上に意欲がない人

  • おおざっぱで繰り返しの作業が苦手な人

  • 臨機応変な対応が苦手、またはストレスを感じる人

  • 海外動向に興味がない人

貿易事務はどんな会社で働くの?

貿易事務は、輸出入に関わるすべての会社に必要不可欠な職種です。そのため、幅広い業界・業種での活躍ができる職種と言えるでしょう。
業界や業種など、その企業が貿易のどの部分を担っているかにより、担当する貿易事務の仕事内容も異なります。そのため、業界・業種の選択は、仕事選びの際の重要な要素と言えます。

貿易事務の主な勤務先は、以下のとおりです。

  • 商品製造をするメーカー

  • 商品の輸出入の仲立ちをする商社

  • 商品の輸送コーディネイトや輸送業務を請け負うフォワーダー、物流業者

貿易事務に有利な資格は「通関士」や「貿易実務検定」

貿易事務の仕事では、必須となる英語力の他、事務処理を行う基本的なパソコンスキルやコミュニケーション能力が主な必要スキルとされます。これらの基本スキルに加え、通関申告の専門家である通関士資格や、貿易に関する実務能力・知識を示す貿易実務検定を所有していると、就職時により高く評価されると言えます。

「通関士資格」
通関とは、「なにを、どこへ、どのくらい(数量)、いくらで(金額)、輸出(輸入)します」という内容を税関へ申告し、許可を得る手続きのことです。輸出入をする際には、税関の許可が必要です。
通関士は通関の許可を得るための、貿易書類の作成・手続きを専門とする、国家資格です。

「貿易実務検定」
貿易実務検定とは、貿易に関わる実務能力や知識がどの程度のレベルにあるのかを図る検定です。C級、B級、A級、3つのレベルがあり、A級がより実務スキルが高いという判断となります。
各級のレベルは以下のとおりです。

C級|概ね、1~3年以上のレベルです。定型業務をこなすために必要な知識があることを証明するレベルです。
B級|概ね、1~3年以上の実務経験のレベルです。貿易実務経験者の中堅層を対象としています。
A級|概ね、3~4年以上の実務経験のレベルです。貿易実務において判断業務を行うことができる実力を証明するレベルです。

(引用:各級の詳細 日本貿易実務検定協会®,2024/3/8現在)

貿易事務のやりがい

国際ビジネスの最前線で働くことができる!
貿易事務の仕事を通じて、世界の様々な国や地域と取引を行うことで、多くの文化に触れる機会が多くあります。国内業務だけでは触れることのなかった価値観や、グローバルな視点を身に着け、国際ビジネスを動かす裏方として活躍できる魅力的な仕事と言えるでしょう。

英語力が、どんどん磨かれる!
貿易事務の仕事では、海外の取引先や運送会社との連絡や交渉など、毎日のように英語を使用するため、英語力がどんどん磨かれます。専門用語なども多く、初めは戸惑うことも多いかもしれませんが、業務をこなすうちに自然と英語が身についていきます。
英語力が上達するにつれて、任される業務範囲が広がるなど、キャリアアップのやりがいを感じることもできるでしょう。

貿易事務の厳しさ

文化や商慣習の違いによる、やりづらさ
文化や商慣習が異なる海外とのやり取りにおいて、想定した通りには物事が進まないことは多いものです。時には、リスケジュールによる再手配、関係各所への連絡・交渉など、トラブル対応が必要な場面も出てきます。
そんな場面に直面しても忍耐力を持ち、柔軟に対応することが求められます。

意思疎通の難しさ
国内取引では説明のいらないような事柄でも、海外とのやり取りでは、ちょっとした認識の違いが大きな損失になりかねません。
文化や言語の違う海外企業との取引では、慎重なコミュニケーションが求められます。情報を明確にし、詳細かつ簡潔に伝える意識を持ち、対応にあたると良いでしょう。

まとめ 貿易事務に向いている人はこんな人!

貿易事務の仕事は、事務職の中でも専門性が高く、専門知識と語学力が求められます。英語を使い、貿易に関する専門知識と高いコミュニケーション力によって、更に英語力を向上させたい人に、向いている仕事と言えるでしょう。

【貿易事務の仕事に向いている人の特徴】

  • 英語が得意で語学力をスキルアップさせたい人

  • 細かい作業を淡々とこなすことが得意な人

  • コミュニケーション能力があり柔軟な対応ができる人

  • 海外に興味があり、グローバルな視野を持ち働きたい人

海外とやり取りをする貿易事務の仕事では、世界の様々な文化や商慣習に触れながら業務をこなしていくことになります。

この記事では、グローバルな視点を身につけ、英語力やコミュニケーション能力を磨いていけることが、貿易事務のやりがいであると解説しました。その一方で、文化や商慣習の違いが海外取引の難しさであり、貿易事務の仕事の厳しい側面でもあります。

更に、通関士や貿易実務検定などの資格を持っていると、就職により有利になる点もご紹介しました。

英語を学んできたあなたにとって、貿易事務は魅力的な仕事になるかもしれません。専門知識や英語での高いコミュニケーションスキルも必要ですので、業務を通じ磨いていく気持ちが重要です。
あなたの強みである英語力を活かし、希望の働き方を手に入れましょう!




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