初音ミクの調教
私自身が、VOCALOIDを使ってミクを調教しているやり方を紹介。VOCALOID初心者の方、調教がよくわからん!っていう方のために。
ただ、これだけが正解というわけではないので参考までに。
実は最近まで、自分はボリュームとピッチベンドだけで調教を細かく行っていました。
しかしそれでは、1パート完成させるまでに1日かがり…
時間もかかり、心が折れてしまいますよね…
そこで、編み出した簡単な方法がコチラ。
まずはボカロのメロディーをベタうちして歌詞入力。
次に、入力した音に表情をつけるために『ノートプロパティ』を開いて『表情コントロールプロパティ』の画面へ。
『表情コントロールプロパティ』の画面で『アクセント』に注目。初期設定は50%になっています。
ここで、個人的な技を紹介。
日本語や英語って、必ずイントネーションがありますよね。
日本語の歌詞の時は文節ごとにアクセントのパーセンテージを決定させていくと、それだけでそれっぽく歌ってくれます。
例えば『いつもありがとう』という歌詞。
これを文節で区切り『いつも』と『ありがとう』に分けます。
『いつも』は標準的には『い』にアクセント『ありがとう』は『り』にアクセントがきますよね。
自分で発音してみてアクセントがくる場所を、50%のアクセント量にしてしまいます。
あとは、他の文字には40%、30%、20%、10%、0%の値を適当に文字に当てていくだけ。
『い』→50%
『つ』→40%
『も』→30%(文節の最後は一番低い値に)
『あ』→40%
『り』→50%(アクセント部分)
『が』→30%
『と』→20%
『う』→10%(10%ずつ値を下げていくだけ)
これだけで、イントネーションはほぼ完璧に歌ってくれます。
〈ここから中級・上級者向けに応用編〉
次に、VOCALOIDが自分の思い通りに音のラインを歌ってくれるか、がポイントになってきますが、じつはピッチベンドだけじゃなくて音符の入力するタイミングを変えたり、そして特殊な歌詞入力をしたりするだけでも出来てしまうんです。
①滑らかに歌わせたい場合
→一番簡単で、先ほどの表情コントロールプロパティの『ポルタメントを付加』にチェックを入れるだけ。
カラオケで言う軽いしゃくり上げの効果が出ます。
ベタうちの状態で満足であれば下手に付加させる必要もありませんが。
②しゃくり上げさせないで(またはポルタメント効果をつけず)、厳密に音のラインを歌わせたい場合。
これは、長く延ばしてる音でよく起きてしまうVOCALOID特有の現象で、メロディーに休符があったとしても、音が飛躍していると、聞こえ方だけはレガート効果がかかってしまい、
メロディーラインの切れ端なのに、次の音に向かってミクが上擦ったり、下に下がり気味になったりしてしまうんです。
それを防ぐために、最後の音の端を16分(または32分)音符分短くしてしまい、切った部分にまたその長さを16分音符(32分)で補う。歌詞は『a』が初期設定なので『-』または『ー』に変更。
そして16分音符にした音符は、アクセントを0%~10%にしてしまいます。
※これをやらないと、画像の赤いラインで歌われてしまい、不自然な感じに聞こえてしまいます。
これをやるだけで、ミクが勝手に上擦ったりすることがなくなりますよ!
また、これにはもうひとつ方法があって、休符を小さい『っ』で入力してしまうやり方もあります。
このとき、小さい『っ』の音はどこでもいいというわけではなく、最後の音と同じ音程にすることがポイントです。
③レガート効果をつけずに抑揚をつけたい時は、②のやり方と似ていますが、
歌詞の入力を『ー』から母音『a i u e o』に変えるだけ。
これもアクセント量は0%~20%程度に。
これで一気に人間らしさが現れます。
④歌い終わりを上擦りさせたいとき。またはフォールさせたい時。
延ばしてる音符の末端に自分の好みの高さに16分音符分(または32分)を入力して、歌詞を『ー』にするだけ。
上に16分を足すと激しい息遣いを表現でき、↑
下にやれば、
カラオケで言うフォール効果を表現できます。↓
また、フォール効果が早くかかってしまうようであれば、上の画像の右側のように、フォール直前を16分音符分で分割してしまい、歌詞は『ー』と入力してしまえばOKです!
⑤応用編
今までのを組み合わせて複雑にしていくことで、更に人間らしさが出てきます。
下の画像を見てみてください。横長なので縦向きにしていますが、ご了承ください。
上の画像では、意図的にポルタメント効果を作っている箇所があります。ピンクの○で囲んでいる部分です。
歌い始めの音符の一番左側(16分または8分音符分の長さがオススメ)を分割してしまい、1音下げるだけ。
試しに画像の通りに丸コピして効果を実感してみてくださいね。(ちなみに楽曲のBPMは96です)
まぁ、あくまでこれらは独学で発見したことなので、これが正しい!っていうことはないと思います。
最後に、ちょっとしたVOCALOIDのオマケ技。
①メロディーの途中で切りたい場合(スタッカートなど)
歌詞入力で小さい『っ』を入れるだけ。
②裏声
ピッチベンドセンシティビティを12、ピッチベンドを+8,192
音程を1オクターブ下で入力でOK。
③ささやき声
歌詞入力した発音記号の部分に『_0』(アンダーバーゼロ)を追加する。
↑通常
↑『こ[ko]』を『こ[ko_0]』に変える
以上、ありがとうございました!