Sicknote Page.4 告知、フラグ立ってます
フラグが立っている
ネット界隈では「フラグが立つ」などと表現されることがあります。
人間ドックの結果、それを伝えた医師の反応、造影CT検査の実施。
良くないことになりそうな条件は揃っていそうです。つまりフラグが立っています。
その日は休暇にしました。盆休みの前ということもあって、病院も混んでいたようで予約外来でしたが、2時間半待ちました。本を1冊読破するほどに。
前述の通り、フラグは立っています。
その日を迎えるまで約1週間、多分いいことは言われないんだろうなぁと考えていたので、ある種の覚悟をして病院に行きました。悪性腫瘍だった場合、医師の言うことを記録しなくてはいけない。そう思い、鞄には手帳サイズのノートとボールペンを忍ばせていました。
フラグ回収
診察室に呼ばれると、前回とは違う先生がいました。
画像を見せてもらい、先生が言われたのは「おそらくがんです」とのこと。
私の反応は「・・・」。
医師の説明。
・左腎臓の2cm大の腫瘤は、良性と悪性の可能性はあるが、8~9割でがんでしょう。
・すぐに悪化することはないでしょう。
・35歳という年齢でのこの症例は多くはないが、珍しくもない。
・手術で腫瘍部分を切り取ります。
・これから転移の検査をして、入院・手術という方針にしますが、大丈夫ですか?
・2週間後に再受診してください。再度説明します。
悪性腫瘍と言われる可能性を考慮はしていましたが、それに対応するための準備はしてきませんでした。なので、込み入った質問ができなかった。とっさに思ったのは、生活と仕事のことでした。以下のような問答をしたと思います。
・入院、手術はいつぐらいになりますか?
→9月末ぐらいを予定しています。
・入院期間はどれくらいですか?
→10日~2週間、早ければ1週間で退院できます。(おそらく手術後ということだと思います。)
・生活で気をつけることはありますか?
→摂生してください。喫煙、飲酒は控えてください。麻酔の効きが悪くなるので。
あとで、もう少しなにか聞けなかったのかと思いました。
診察中、先生が「大丈夫ですか」と言っていました。
がんと告知されたことや今後の方針についてのことだと思うのですが、このとき返した言葉が「大丈夫だと思います。ただ、実感がないので。」だったと思います。
こういう状況になると「まさか自分が」とか「なんで自分が」とか思ったり、ショックを受けたりするということを聞きますが、それが自分にはなかったんですよね。
今思えば少しは動揺していたのかもしれませんが、仕事のことを気にしていたあたり、以外に冷静だったのではないかと。
ほんとに実感がなくて、入院・手術となれば、会社に業務調整のための報告が必要だと思って、その時思いついた質問をしました。
この日の診察はこれで終わり。