6 赤リップをつけてみる
46歳・女性・おひとりさまが、最高の50歳になるためにしたい100のことをやっていく体験レポート。
赤リップ。
一度はトライしてみたいもののひとつだった。
THE 女なアイテムの代表。
私はビビリ倒して、46歳になっても、赤リップを買ったことがなかった。
いったい何にビビってたんだろう。
ひとつは、女濃度が高くなるアイテムなので、美人しか使ってはいけないと思っていたかもしれない。イメージはモニカベルッチ。
もしくは資生堂の山口小夜子さんのビジュアル。一回見たら印象に残る、すごい存在感。赤リップって、日本のイメージもあるよね。
私も赤リップに憧れはあった。かっこいいーってどこかで思っていた。
赤リップに手を出せなかったもうひとつの理由は、強い女に見えて怖い人だと思われる?という恐怖。
赤い口紅って、すごく強い。
主張もしそうだし、自信もありそう。自分を持っていそう。
社会人になって、私はいつも、強く見えないように、怖く見えないように気をつけてた気がする。
強い女は敬遠されて、嫌われて、排除される危険を感じていたんだと思う。
私は、顔も丸く、目や鼻などのパーツも丸くて、どちらかというと童顔。もともと強く見えるタイプじゃないのに、それでも、気をつけていた。
服は柔らかい素材を選び、形も個性的になりすぎずに気をつけて、黒のアイラインを引くと強すぎるから茶色を使っていた。
でも、社会人としてプロフェッショナルに見えないといけないので、甘すぎず、ちょうど良い塩梅になるように気にしていた。きちんとしているけれど、強すぎない、主張しすぎない。
女濃度を高くしすぎて、女を使ってるって思われないようにもしないとって思ってた。
外見だけじゃない。愛想笑いをして、相手の意見にはまずは同意するようにして、敵じゃないですよー、怖い人じゃないですよーって、メッセージを送るようにしていたと思う。無意識で。
会社員を辞めて、独立してみてから、自分がそういうことに、実はすごく気を遣っていたことに気がついた。
グラデーションはあるけれど、日本の女の人の多くは、強く見えないように気をつけてる。
もう、そろそろ良くない?
主張もするし、自信だってあってもいいし、自分を持っていたっていい。
迫力があってもよくない?
時代も変わったし。
50なる前に、そういう女になりたいって思った。
遠慮しながら生きる人も、それはそれで素敵な生き様。それを否定するわけじゃない。自分がそうしたくて、そうしてるのかどうかが重要。
私は、ババンと自分を出して生きてみたい。
だから、赤リップを試してみようと思う。
私が向かったのは、SHU UEMURA。
友達に凄腕メイクアップアーティストがいると教えてもらった、菅田さん。
https://www.instagram.com/p/C0TzyoSxD-P/?igsh=MW56amd6c3c1NWVhaA==
色選びが、とんでもなく上手で、おしゃれだと教えてもらって、1年前に1回行ってアドバイスを受けて一式メイク用品を揃えたことがあった。
当時は濃いめにならなように、強めにならないように気をつけている私の特性をちゃんと理解していた。そんな私もびびらない、でも、よい塩梅のチャレンジを提案してくれる人だった。
今日も、菅田さんはビシッとメイクして、きびきびと動く、素敵な女性だった。
「菅田さん、私、赤リップを試してみたくて。ビシッと口紅を塗った感じのリップメイクをやってみたいんです」
「お!そうですか。やってみましょう。新しいメイクを試したいと思ってくださるの、嬉しいです!」
優しい・・。
そして、リップコーナーに行って、ここら辺はどうでしょう?と3本くらい選んでくれた。
どれも似たような色味。ニュアンスの違いで、印象が違うんだろう。私にはどれがいいのかわからなかった。
「どれがいいですかね?」
「うーん、どれも似合うと思いますが、これはどうでしょう?」
真っ赤というよりも、少し茶色寄りの赤リップだった。レンガ色寄り?
菅田さんは、いつも一発で、似合う色を持ってきてくれる。
まだ塗ってないけど、きっとそれだろうと思った。
「じゃあ、それ試してみます」
丁寧に、びっちりと塗ってくれた。
ビビる私に気がついたのか、こう言ってくれた。
「見慣れないと驚くかもしれませんが、10分経ったら見慣れるんで!10分待ってみてください。」
無意識の私が、まだ気にしている。
怖く見えないかな?強すぎない?
いやいや、強くていいよ。怖がるなら、それでもいいじゃん。
ビビる自分をなだめて、もう一度鏡を見る。
お?いいじゃん。おしゃれじゃない?
10分経って、確かに見慣れてきた。
「じゃあ、これください」
初めての赤リップをゲット。
嬉しい・・。なんか、恐怖を乗り越えられた気もする。
これが、私の赤リップ。
パケもシンプルで美しい。だいぶ気に入っている。
買った後も、まだまだビビリ倒して、薄ーく塗ったりしてたけれど、使っているうちにだいぶ慣れてきた。