私がメキシコに惹きつけられた理由
私はメキシコに10年住んでいました。
海外に10年住んでいたと言うと、ほとんどの人からすごいと言われます。
変わり者に見られることもザラです。
もちろん変わり者ということは自覚しているので、否定はしません。
両親には3年で戻ると言ったのに、気がついたら10年もいてしまいました。
そして本当は、すぐにでもメキシコに戻りたい自分がいる。
どうしてそんなにメキシコが私を惹きつけるのか?
今日は私がメキシコを好きな理由をご紹介したいと思います。
これは誰かに共感してほしいとか、褒めてほしいとかそういう気持ちではなく、日本での同調意識を当たり前だと思っていた過去の自分に「色々な見方があるよ」と言いたい、同じように考えて苦しんでいる人にお伝えできればいいなと思って書きました。
この記事を読んで、メキシコのことに興味を持ってもらえたら幸いです。
自分の生き方に正直
好きな服を着る
メキシコ人は、自分の生き方に正直な人が多いと思います。
好きな服を着て、自分がしたいと思ったことをする。
メキシコに着いたばかりの頃、こんなことがありました。
ぽっちゃりした女性が、へそピアスで、お腹を出して歩いている。
その姿を見て、私は笑ってしまったんです。人として最悪なことです。
そして友人に聞きました。
「太っているのに、あんな格好して恥ずかしくないのかな?」
そしたら友人は、「どうして?着たい服を着ることは悪いことじゃないよ。日本じゃダメなの?」と。
その言葉を聞いて、ハッとしました。
日本人だからなのか、私が人の目を気にするからなのか…。
日本はブームがあって、なんとなくその流行に乗れてないとバカにされることが多いような気がします。
でも、メキシコでは違いました。
・自分の好きな服を着る。
・好きなメイクをする。
・それが他人から見て似合っていなくても関係ない。
自己をしっかり持つのはすごく勇気がいることだけど、素敵なことだなと気がつきました。
人生を楽しむために働く
メキシコ人は週末の使い方が上手です。
金曜の夜から、踊りに行ったり、友達と飲んだり。
朝まで大音量で踊りまくる人が多い。
結婚式だって、夜7時くらいから朝5時ぐらいまでぶっ通し。
もちろん静かに過ごす人も多いですが、ちゃんとやりたいことをやっている人が多い。
「日曜日の夜、食事に行かない?」
こう聞かれたら、皆さんはどうしますか?
私は次の日から仕事だから無理と断ります。
でも、彼らの言い分は違うんです。
「働くために生きてるの?人生楽しむために生きるんじゃないの?その一つの手段が仕事じゃない?」
確かに私は仕事のために生きているわけじゃない。
それなのに、仕事のためにやりたいことをしない自分に気がつきました。
そんな考えの人が多いメキシコが、私には素敵な国に感じました。
ただ、こう書いてしまうと、メキシコ人が働かないというイメージを持ってしまう人もいるかもしれません。
でも2021年8月のメキシコ経済の社説によるとメキシコは世界一労働時間が長い国なんだそうです。
もちろん効率が悪いとか、そういうことも含めてなのかもしれないですが、確かに祝日も日本より圧倒的に少なく、年中働いているイメージです。
そんな中でもしっかり人生を楽しむ。
多くのメキシコ人が考える「働く」とは人生を楽しむための一つの手段。
今を楽しむ!
そんな人たちに囲まれて、私はとっても楽しく過ごせました。
どんなこともちっぽけに感じる
日本にいて、今日死ぬかもって思ったことがありますか?
私はありません。笑
今日死ぬなんて、日本で普通に生きていたら感じることなんてないと思います。
でも、メキシコにいたらどうですか?
・強盗が多い
・日本のように地震が多いのに耐震技術はない
・車の運転が荒い
・麻薬の抗争
ちょっと考えただけでも、いっぱい悪いことが浮かんできます。
ある日、1人の田舎出身のメキシコ人に「メキシコシティは女性が1人で暮らすには危ないところだ」と言われたことがあります。
メキシコ人でもそう思う人が多いんです。
それ以来、私は今日、もしかしたら死ぬかもしれないと考えるようになりました。
今日死ぬかもしれないなら、やらなければならないことは何だろう?
それは今を楽しむこと。
そして、もう一つ、私を変化させる思考が生まれました。
今日も生きてた!ラッキー!思考です。
どんなに嫌なことがあっても、この思考が私をポジティブに変えてくれます。
仕事で失敗しても、誰かに嫌なことを言われても、逆に誰かを傷つけてしまっても、生きていたことがラッキーだと思える思考を身につけられたことは私の1番の宝物です。
食べ物がおいしい
タコスが豊富
そして、最後にメキシコに住み続けたい理由の一つは、食べ物がおいしいことです。
メキシコにはおいしい食べ物がたくさんあります。
メキシコ料理は2010年にフランス料理と一緒にユネスコの無形文化遺産に登録されました。これは、和食よりも早いんですよ。
先住民族の料理と、スペインから持ち込まれた料理が融合されたとてもおもしろい料理がたくさんあります。
特徴は、トウモロコシ、豆、唐辛子を基本としたものが多いことです。
唐辛子の種類は多く、辛いものから辛くないもの、大きさも色も形もさまざまです。
200年ぐらい前にコロンブスがメキシコからスペインに持ち帰ったことで、世界中に広まったことでも知られていますね。
唐辛子をよく使う韓国料理や四川料理も、メキシコがなければその料理は作られなかったわけですから、面白いですよね。
特にタコスは格別のおいしさ。
おいしいのに、さっと食べて帰ることができます。
忙しい人にはもってこいの食べ物です。
タコスは朝、昼、晩で、その形を変えていきます。
朝のタコスは軽めのお惣菜系が多く、あまりこってりしていないのが特徴です。トマトで炊いたピラフをお惣菜と共にトルティージャにのせてくれるお店もあります。
ブランチから昼のタコスはカルニータス(豚肉のコンポート)やコチニータピビル(豚肉のピビルソース煮)、バルバコア(羊肉)などを食べるのが主流です。
夜になると、パストール(豚肉を色々なスパイスでマリネしたもの)や牛肉系、内臓系の種類が多くなります。
おいしいタコス屋を見つけるのはそんなに難しくないんです。
混んでいる店を探す!
メキシコ人は必ず行きつけのタコス屋があります。
どこに行ったらいいか分からない人は、メキシコ人に聞いてみるといいですね。
今日はどこのタコス食べようかなって考えると、毎日ワクワクします。
メキシコ料理のことは、また後日、記事を書こうと思っています。
まとめ
今日は、メキシコが私に惹きつけられる理由を感じるままに書いてみました。
日本に住んでいると感じられないこと経験できたのが、1番の収穫です。
このマインドで過ごせたら、少し楽に生きられるのではないかと思っています。
次は食べ物について書いていきたいです。