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第3回車いすハンドボール世界選手権優勝はエジプトが優勝で閉幕、日本の初挑戦は5位

第3回 IHF Wheelchair Handball World Championship日本ハンドボール連盟サイト)が9月16日(月)から21日(土)に8カ国が参加してエジプト・カイロで開催された。決勝戦はアメリカとエジプトで争われ、エジプトがセットカウント2−0で勝利。
クロスオーバー制の決勝トーナメント準々決勝で、グループA3位の日本はグループB2位のエジプトと戦い、第3セットまでもつれたものの、4−5と僅か1点差で準決勝進出を逃した。5−8位決定戦に回った日本はポルトガルと戦い、またもや第3セットまでいったが、4−1で勝利し、5−6位決定戦へ。チリとの最終戦は、日本が11-5、11-1で圧勝し、5位となった。

エジプト戦のセレモニーで国歌斉唱する日本代表選手達 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

準々決勝:エジプト戦

先発は、諸岡晋之助(クラス4・背番号12)、森谷幸生(クラス4・背番号24)、古矢千尋(クラス2・背番号17)、永田裕幸(クラス2・背番号18)。諸岡のゴールで先制した日本、すぐにエジプトに追いつかれたものの、GK古矢がシュートを2本止める好守で日本のゴールを守る。しかし、TALAAT ABDO ABBAS Magdy(背番号55)がゴールを決め、1−3に。交互に得点した後、日本が、永田・諸岡・森谷の連続ゴールで6−4とリード。この点差を守り切り、8−6で日本が取った。第2セットも日本はメンバー変わらず。先制された後、ミスが重なり連続失点するも、永田と、ペナルティスローを決めた諸岡の得点で4−2。粘るエジプトが日本のパスをカットして3点を取り、4−5。負けられない日本は諸岡が2連続シュートを決め、6−5と再びリード。しかしエジプトが反撃して、3連続シュートで6−9。最後ロングパスを決めたが、7−9でエジプトに奪われた。第3セットは日本が先制。森谷GKの好守もあり、開始3分で2−2。1点も取られたくない時間帯にお互いにファールを取られ、ペナルティースローで4−4。残り10秒。日本のディフェンスのわずかな隙をついて、ここまで11ゴールを決めたTALAAT ABDO ABBASのシュートがまたしても決まり万事休す。4−5となり、セットカウント1−2で敗れた。改めて1点の重みを知る試合となった。

渾身のシュートを放つ森谷 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo
シュートを決め、雄叫びをあげる諸岡 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo
シュートを決めた選手にタッチする古矢 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

5−8位決定戦:ポルトガル戦

先発は、諸岡、森谷、古矢、永田。第1セットを先制したのは森谷。次はJERÓNIMO Joao(背番号10)が決めるも、諸岡の連続得点で5−1とリード。お互い点を取り合い、残り1分で8−5。このまま日本が取ると思われたが、QUEIRÓS Ricardo(背番号23)らが4点をとる猛攻を見せ、8−9でこのセットを失う。第2セットは、日本が諸岡・森谷のシュートなどで一時は9−1とリード。ここで小貫怜央(クラス4・背番号1)、大和田洋平(クラス2・背番号3)が交代で入る。諸岡のゴールの後、NOGUEIRA Nuno(背番号33)に2点取られるが、小貫が決めるなどして、11−4で第2セットを取る。第3セット、先発メンバーに戻した日本。両GKの好守でゴールが決まらない。しかし3分に森谷が得点。相手のパスが乱れたところを永田が拾うと、またもや森谷がシュートを決めて2−0。残り20秒切ったところで諸岡のスペクタルシュートで4−0。1点は取られたものの、4−1でセットをとり、セットカウント2−1で前回優勝のポルトガルに勝利した。

5−6位決定戦:チリ戦

先発は、諸岡、森谷、古矢、永田。第1セットは永田の連続得点に始まり、開始4分で6−2と日本がリード。ここで、大和田が入り1ポイント取られたものの、諸岡がペナルティーを決めるなどして、9−3と点差を広げる。お互いに点を取り合い、8分で10−5、伊藤優也(クラス3・背番号8)が入る。最後は森谷が決めて11−5で日本が1セットを奪う。第2セットは先発メンバーに戻して開始。攻めだけでなく、森谷GKの守りや諸岡のシュートブロックなどが冴え渡り、6−0とリード。小貫と大和田が入ると、スペクタルシュートやゴールエリアからのロングシュートなどを決め、11−0とチリをさらに引き離す。日本は立て続けに安田孝志(クラス4・背番号2)、伊藤、木村正也(クラス2・背番号7)、平井楓花(クラス3・背番号9)らとメンバー交代。1点は取られたものの、11−1でセットを取り、セットカウント2−0で勝利した。これで初参戦の世界選手権を5位で終えた。

先制点を決めチームを勢いづけた永田 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo
相手のディフェンスをかいくぐりシュートする森谷 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

初参戦初優勝の目標で臨んだ今大会、順位は5位で終えた。今回戦った6試合の経験が、今後の日本車いすハンドボールに大きな影響をもたらすことは間違いない。次回ワールドカップに向けてどこまで日本が成長するか楽しみだ。

最終結果

優勝 エジプト
準優勝 アメリカ
3位 ブラジル
4位 フランス
5位 日本
6位 チリ
7位 ポルトガル
8位 インド

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