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世界選手権への初参戦を果たした日本代表がグループリーグ3位で決勝トーナメントへ!

第3回 IHF Wheelchair Handball World Championship (日本ハンドボール連盟サイト)が9月16日(月)から21日(土)に8カ国が参加してエジプト・カイロで開催されている。世界選手権は、2022年エジプトで第1回(4人制)、ポルトガルで第2回(6人制)が開催されていたが、日本は参加せず、今回行われた2024年第3回エジプト(4人制)が初参戦となった。国内合宿などを経て、最終的に11名が日本代表として派遣された。参加国は2つのグループに分かれ、グループA ブラジル(第1回大会優勝)・日本・フランス・アメリカ、グループB ポルトガル(第2回大会優勝)・エジプト(第1回大会準優勝)・インド・チリとなった。総当たり戦のグループリーグが行われ、日本は1勝2敗でグループリーグ3位となった。

フランス戦のセレモニーで国歌斉唱する日本代表選手達 ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

4人制車いすハンドボール

車いすハンドボールの4人制は男女混合チーム。各選手が認定されているクラスの合計ポイントが12以下で構成され、かつ女子選手が1名以上含まれる必要がある。試合は試合時間10分×2セット、ハーフタイム5分で行われ、セットごとに点数はクリアされる。2セットでも決着がつかない場合は5分間のタイブレークを行う。5分経過しても決着がつかない場合は、5本のシュートアウトにより勝敗が決定される。得点は1ゴールにつき1点が基本。車椅子を360度回転させてからシュートするスペクタクルゴールや、GKがゴールエリア内から直接ゴールを決めた場合には2点となる。

グループリーグ1:フランス戦

日本にとって記念すべき初戦の相手はフランス。日本の先発は、諸岡晋之助(クラス4・背番号12)、森谷幸生(クラス4・背番号24)、古矢千尋(クラス2・背番号17)、永田裕幸(クラス2・背番号18)。第1セット、試合開始わずか数秒で、日本初ゴールを諸岡が奪う。3分には森谷も得点を挙げて徐々に点差を広げていく。最終的には、諸岡9点、森谷5点、合わせて14点を奪う猛攻を見せ、14−5で第1セットを先取した。第2セット最初はフランスのディフェンスに手こずるも、森谷が先制点を挙げ先制、しかし8分まではお互いに点を取り合う展開が続き、6−7とフランスがリード。しかし、ここから日本が怒涛の攻めをみせ、連続6得点で12−7で第2セットも日本が取り、セットカウント2−0で日本が初勝利を飾った。

12回のシュートを決めた諸岡晋之助(左) ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo
フランスディフェンスをかわしてシュートをする森谷幸生(右) ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

グループリーグ2:アメリカ戦

日本の先発は、小貫怜央(クラス4・背番号1)、諸岡、古矢、大和田洋平(クラス2・背番号3)。第1セット最初はお互いにゴールが決まらず時間が過ぎる。3分にアメリカのChayse WOLF(背番号10)がシュートを決めると、諸岡がそれに続き、試合が一気に動き出す。5−5まで諸岡とJeffrey TOWNSEND(背番号5)で点を取り合うが、そこから日本が着実に点を重ね、9−5で第一セットを奪う。メンバーを森谷、伊藤優也(クラス3・背番号8)、木村正也(クラス2・背番号7)、古矢と入れ替えて臨んだ第2セット。WOLFの勢いを止めることができず、途中から諸岡が交代で入るも、逆に3−9で取られてしまい、セットカウント1−1でタイブレークへ。開始早々に諸岡がシュートを決めるが、その直後にアメリカオフェンスへの反則をとられ、レッドカードで退場。このピンチを森谷、永田、諸岡の代わりに入った小貫のシュートで乗り切り、4−4の同点でシュートアウトへ。5回のチャンスを、アメリカは4本決めたのに対し日本は2本しか決めることができず、最終得点8−10で、セットカウント1−2となり惜しくも敗れた。

アメリカのシュートを防ごうとする小貫怜央(中央) ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

グループリーグ3:ブラジル戦

日本の先発は、諸岡、森谷、古矢、永田。第1セットは、Anderson FERREIRA(背番号10)が先制するも、すぐさま森谷、諸岡が得点を入れ波にのるかと思われたが、Denise EUSÉBIO(背番号23)に連続で得点されてしまう。ブラジルのゴール前のディフェンスが固く、日本はシュートを決め切ることができず、5−7でブラジルに取られる。第2セットもブラジルが先制。点の取り合いで3−4。諸岡がペナルティースローを決め、5−4と逆転する。伊藤、大和田に入るが、日本のシュート精度が上がらず、逆にGuilherme LOURENÇO(背番号11)の3連続シュートなどで突き放されてしまう。残り1分、安田孝志(クラス4・背番号2)、平井楓花(クラス3・背番号9)とコートに送るも、5−9で終了。セットカウント0−2で敗れた。

ブラジルのディフェンスをかいくぐり、6シュートを決めた諸岡晋之助(左) ©IHF / Kolektiff / Sasa Pahic Szabo

この結果、日本は1勝2敗でグループAの3位となり、グループB2位のエジプトと準々決勝で戦うこととなった。初参戦で金メダルと高く掲げた目標に挑む日本。ここから真価の問われる戦いが続く。

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