
UR賃貸の騒音トラブルが心配なら
私は築50年のUR賃貸に住んでいます。
内見時には静かだったのですが、実際に住んでみると生活音が想像以上に響くので驚きました。
私の体験を踏まえてUR賃貸への入居を考えている方、特に騒音トラブルが気になる方に向けて「入居前に確認しておくといいポイント」をまとめます。
UR賃貸に引っ越したいけど、騒音トラブルが心配ではありませんか?
私は心配で色々調べてから入居しました。でもちょっと失敗しました。
失敗はしましたが、だからこそ分かったこともあります。
それはURの騒音トラブルを避けるには「問い合わせ」と「内見」が大事だということです。
この記事ではUR賃貸の入居前に「何を問い合わせ」、「内見では何に注目するか」について書いていきます。
ぜひ最後までお読みいただければと思います。
生活音が気になる3つの要素
「どんな人が住んでいるか」
「建物の構造上音を伝えやすいかどうか」
「あなたが物音に敏感かどうか」
まず生活音が騒音トラブルに発展するかは上記の3つの要素で決まります。
なのでこれらから一つ一つ考えていきましょう。
1. どんな人が住んでいるか
周りにどんな人が住んでいるか内見時にチェック
できるだけ入居後の「こんなはずじゃなかった」を減らすために内見では次のことを注意します。
・干されている洗濯物の内容
⇒ 家族構成が分かります
・三輪車や子供用自転車、子供用の傘などが近くにあるかどうか
⇒ お子さんがいるのかなどが分かります
・玄関周りの共有スペースを私物で占有している人はいないか
⇒ マナーを守らない人がいるか分かります
・ゴミ捨て場の様子(URは清掃の方がきれいにしてますが念のため)
⇒ マナーを守らない人がいるか分かります
・住みたいUR賃貸の棟に騒音について注意喚起するビラ掲示があるか
⇒ そこでどんな騒音トラブルが起きているかが分かります(重要!)
音の問題はどんな人が住んでいるのかが一番大きいです。
よく小さなお子さんは家の中で走ったり飛び跳ねるのでその音が響くと言いますよね。
また早朝・深夜に活動する人もいるので思わぬ時間に音が響くこともあります。他にも動作の大きい人、声の大きい人、テレビの音が大きい人。
いろいろな人がいます。
生活音の大小は隣人次第で変わるものなので、その家族構成や共用空間でのマナーからある程度の予想がたてられます。
ちょっとした違和感があればその物件はやめた方がいいかもしれません。
内見は時間帯を変えて複数回、複数の部屋を
部屋探しの内見で良いとされる時間は平日の夕方です。
”実際に周りの住人が活動していて、かつ自分が在宅している時間帯” の様子を見ましょう。
とはいえURが内見を受け付けている時間だと、住人が不在のときがあるので注意が必要です。
またURの内見時間は物件によって違います。
東京都江東区の潮見駅前プラザ一番街管理サービス事務所の鍵貸出時間は9:30~12:30
東京都足立区のハートアイランド新田一番街管理サービス事務所の鍵貸出時間は9:30~12:00と13:00~16:00
私が内見をしたのは土曜日の午後。
いくつかの部屋を14時から16時にかけて内見しましたが、どの部屋も静かでした。どうも住人たちは留守だったようです。
しかしまた別の物件で土曜日の午前中に内見をしたとき、生活音がわりと聞こえました。
なので生活音の確認のため、最低でも複数の部屋を内見しましょう。
同じ物件であれば壁や床の厚みにそれほど大きな違いはないでしょうから、生活音の聞こえる部屋があればそこから予測をたてることができます。
また可能なら昼も夕も内見推奨です。
内見は原則1回なのですが、他に内見希望者がいなければ対応してもらえます。
午前中に掃除をする音、夕方に夕食の準備をする音、家族の話し声、といったような生活音が聞こえれば全体的な雰囲気も想像しやすくなりますし、内見の回数が増えればそれだけ確認できる点も増えます。
夜の様子も確認する
夜間の様子も可能な範囲で確認しておくのがおすすめです。
実際私は夜の様子を見てみようと19時と21時くらいに希望物件の周囲を確認したのですが、内見した部屋の一つは上下左右のどこも電気もついておらず周囲はほとんど無音状態でした。
でも内見したうちのもう一つの部屋のあたりで「同じフレーズを叫び続ける年を取った男性の声」を聞いたんです。
それが毎日のことかはわかりません。
ですが、もし毎日聞こえるのなら住みたくはないかな、と感じました。
クチコミを確認する
賃貸のクチコミサイトやグーグルマップでUR賃貸のクチコミが見つかることがあります。
全ての物件のクチコミがあるわけではありませんが、私が気になる物件では複数の物件で確認できました。
クチコミはあくまでも個人の主観なので参考程度になりますが、それを差し引いてもそこに住む人の目線で何が書かれるかは気になるところです。
2. 建物の構造上、音を伝えやすいかどうか
建物の構造と防音性
騒音トラブルというと木造アパートで起こるイメージはありませんか?
実際に防音性の低い順から高い順に並べるとこうなります。
低 木造
鉄骨造
鉄筋コンクリート造(RC)
高 鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)
UR賃貸は鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)か鉄筋コンクリート(RC)です。
ではURはコンクリート造だから安心なのかと言うと、そうではありません。
そのコンクリートが厚いのか薄いのか、梁との位置関係、床材など色々な要素で変わってきます。スラブ厚(コンクリートの厚さ)、LL値・LH値(遮音性能を表すJIS規格)などでそれらは表されます。
URのスラブ厚
まずスラブ厚はどれくらいが一般的なのかを調べました。
スラブの厚さは、建築基準法により、8cm以上と定められていますが、遮音性や耐久性を考慮して、15cm以上であることが一般的です。
アパートやマンションなどの集合住宅では、生活音がトラブルの原因となることが考えられるので、遮音性をさらに高めるために、20cm以上であることが多い傾向です。
15cm以上が一般的らしいです。
となるとURのスラブ厚は何cmか気になりますよね。
私はあまりにも生活音が響き困惑したので、住み替えも念頭に置いて問い合わせてみました。
それで分かったのは私の住む部屋の床スラブ厚は11cmだということです。
POINT💡
スラブ厚、LL値、LH値(遮音性能)はURのホームページに記載されていませんが、問い合わせればわかる範囲で教えてもらえます。
15cm以上であることが一般的という中での11cmは衝撃的です。
また住み替えを検討し問い合わせる中、床スラブ厚が20cmを超える物件もあることが分かりました。
物件によって倍も変わるんですね。
入居前に知っていたら考え直していたかもしれません。
床が薄いということは上下の音も聞こえるし、自分も音で迷惑をかけることを意味しますから。
なので防音面について心配な方は管理に問い合わせておくことをおすすめします。もしお子さんがいて自分たちが騒音源にならないか心配な方は、確認しておくと入居するかどうかの判断材料になるでしょう。
LL値、LH値(遮音性能)とは
LL値は軽いものを落としたときの衝撃がどれくらいか。
LH値は足音などの重い衝撃がどれくらいか、です。
どちらも値が小さいほど衝撃が抑えられて遮音性が高くなります。
足音に関する苦情を言ったり言われたり…、はたまた、楽器や趣味の音が意外に下の階のお部屋に響い てしまってたり。そんな音に関するトラブルの原因の多くは、「床への衝撃音」です。
そして、そんな床への衝撃音をどれくらい防ぐことが出来るのか、JIS(日本工業規格)にもとづく方法で実験室で測定した数値のことを「床の遮音等級 =通称(L値)」と呼んでいます。
上記サイトを見るとこのL値の指標により防音性に優れているのか、いないのかが数値で感覚的に分かるようになっています。
このL値についてもURに問い合わせたのですが、私の入居物件ではこの規格が用いられる前に建てられた物件だということで答えられないというお返事でした。
そこでいつからの規格なのだろうかと調べると1974年からだそうです。
日本では、1974年にJIS A 1418(建築物の現場における床衝撃音レベルの測定方法)が制定されました。
希望物件が築50年未満の建物であれば、URへの問い合わせでL値も教えてもらえるかもしれません。数値だけですべてが分かるとは限りませんが、少なくとも客観的な指標はいい判断材料になります。
またここではL値についてのみ触れましたが、他にもDr値、T値などがあります。
壁やサッシ、ドアの遮音性能を表すものでL値同様JIS規格です。
3. あなたが物音に敏感かどうか
最後に。
生活音がうるさく聞こえるかどうかは自分自身が敏感かにもよります。
物音への過敏さはその時の体調やストレスの有無でも変わるので、心当たりのある人は自衛手段を持っておくのもおすすめです。
特に光や音に対して敏感なHSP気質の方の場合、静かな物件選びと並行して防音対策もしておくといいでしょう。
耳栓やノイズキャンセリングイヤホンなどが手軽でおすすめです。
防音壁のセットもありますが、URには天井が「膜」になっている膜天井の物件があるので取り付け可能な物件かの確認も忘れずに。
膜天井は柔らかい素材なので天井と床に突っ張り棒をかませることができず、防音壁の設置要件を満たさない可能性があります。
まとめ
どんな人が住んでいるのかを気にしつつ、複数の部屋を色々な時間帯で内見し、クチコミの活用も。
建物の構造、コンクリートの厚みについてなどURに問い合わせる。
物音に敏感な人なら耳栓やノイズキャンセリングイヤホンで自衛を。
騒音対策でためしたことを👇の記事でまとめています。
それでは、「古いUR賃貸」へ入居を検討している方の参考になれば幸いです。
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