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【複音ハーモニカ講座】強弱の練習法1(クレッシェンドとデクレッシェンド)

曲中ではよく強弱記号が出てくると思います。又、記号が無くても曲を表現する上で強弱を入れて演奏する事はとても重要ですね。ただ息の量を多くしたり少なくしたりするだけでは「綺麗な音」で強弱を表現することはできません。今回は、綺麗な音で強弱を入れる為に日頃私が気を付けている事をご紹介させていただきます。
まず、クレッシェンドとデクレッシェンドですが、なるべく息に頼らず音量を変えていきます。

①まず、腹式呼吸(※)で息を吸い、吸った分全ての息を出し切らない様に小さい音を出し、少しずつお腹の力を強くして音を大きくする。
※腹式呼吸 … 胸郭をなるべく動かさず行う呼吸です。息を吸った時、肩が上がらない様お腹を膨らませてみて下さい。

②お腹の力を少しずつ弱めて音を小さくする。

③ドの時、息を出した分すぐ息を吸いすぎない様に小さい音を出し、お腹の力を強くする。

④レで息を吸った分すぐ息を出し切らない様に少しずつお腹の力を強くする。

息のみでなくお腹を使えるかがポイントになると思います。特にクレッシェンドで音量を上げた時、トレモロ(音の波)が綺麗に入っているかよく聴きながら練習してみて下さい。

次回は高音・低音での強弱の入れ方をご紹介させていただきます。


(2022.10 ハーモニカライフ98号に掲載)

高橋早都子
-Profile-


間中勘氏の演奏「荒城の月」に感銘を受け小学校一年生か らハーモニカの道に入る。
その後齋藤寿孝氏に師事。
1995年 国際ハーモニカチャンピオンシップス、 複音ハーモニカソロ部門にて史上最年少で優勝。
ハーモニカトリオ「ミネストローネ」の複音、コードハーモニカを担当。
2007年第27回F.I.HJAPANハーモニカコンテスト・アンサンブル小編成部門で優勝。
現在、3児の母。子育てと演奏、指導の両立に奮闘中。
後進の指導やソロ活動も積極的に展開中。