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コロナワクチンのトップランナーMRNAの株価の軌跡をレビュー(2020/7/24版)

コロナワクチンのトップランナーであるMRNA(モデルナ)の株価の軌跡を振り返ってみます。今後のMRNAの動きを分析するだけでなく、他のコロナワクチン株の動きの参考にしていただければと思います。

MRNAは、公開された新型コロナウィルスのゲノム配列をもとに、最先端のmRNAテクノロジーを使い、いち早くワクチンを開発したトップランナーです。早速チャートをみてみましょう。

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2020/1/23 プレスリリースベースでは、実はダボス会議によってできたワクチン開発促進のための官民連携パートナーシップCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)から助成金を得られたところから始まります。まだまだ武漢の感染者が増えだしたぐらいで、深刻度が高くなく、株価への影響はあまりありませんでした。
2020/2/24 まだまだそんなに短期でワクチンができるのかという雰囲気がある中で、NIH(アメリカ国立衛生研究所)に臨床試験用のワクチンを送ったと発表しました(株価は発表前後の日での終値ベースで+28%)。
2020/3/16 臨床試験の最初のステップであるPhase 1の開始を発表(+24%)。
2020/4/16 BARDA(米生物医学先端研究開発局)から助成金(+15%)。
2020/5/7 決算発表のプレスリリースの中で、Phase 2の開始をFDAが許可とPhase 3のプロトコールの最終化を行っていることを共有(+9%)。
2020/5/12 FDAの優先審査に選ばれる(-7%)。
2020/5/18 Phase 1の結果を発表。同時に公募増資を発表。$76と価格が決まる。Phase 1の結果が中途半端だと非難がおきる(+20%)。
2020/7/13 (プレスリリースは7/14) NASDAQ-100の採用のニュースで株価が急騰(+15%)。
2020/7/14 Phase 1の結果が有名学術雑誌NEJMに掲載発表(+7%)。その後、7/20にJPMのダウングレードがあり、今に至ります。

もちろん、これ以外のプレスリリースやその他の情報が株価に織り込まれているため、これが株価の大きな変動要因のすべてではありません。また、他のコロナワクチン株では、同じ材料でも反応が違っているのが現状です。あくまで、一例として参考にしていただければと思います。

ちなみに、ワクチン開発のステップがよくわからないという人は下記の動画を参考にしてください。


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