ゴールド大相場をチャートで振り返る(2000年代)
次に2000年代をみていきます。
ゴールド(米ドル)
上昇が長かったため、どこを起点としてみるかが難しいですが、2005年末ぐらいから上昇し、その後しばらく横ばいが続き、2007年9月からの上昇。そしてリーマンショックでの下落をはさんで、2011年8月9月にピークをつけます。400ドルぐらいから5年ぐらいで1900ドルと5倍近くまで上昇し続けています。
FFレート
2004年から2006年7月まで利上げを続けて、利上げをストップします。その後、2007年8月から利下げが始まり、リーマンショックをはさみ、2008年12月まで落ちていきます。利上げ終了前に少し相場を作り、その後、金利横ばい期間はあまり上がらず、利下げが始まり、また上昇相場になったということですかね。また、利下げ後もゴールドの上昇相場が続いたことになります。
DFII10(10年の実質金利)
2007年6月で一度ピークをつけ、リーマンショックで大きく上がるものの、その後も右肩下がりで、2012年11月まで下がり続けます。リーマンショック後のゴールドの上昇は政策金利の下げではなく、実質金利の下げにより、もたらされていたことがわかります。また、今回も実質金利の底よりも早く、ゴールドはピークをつけたことがわかります。実質金利の底はゴールドのピークの参考になりません。
あと実質金利は当時2.5まで上昇し、最終的に-0.5を下回るところまでいっています。今回のピークが1.67と考えると、実質金利の低下の力だけでは今回はこれほどの上昇は厳しいか。前に取り上げた1999年は1.02でした。
米国10年債利回り
2007年6月をピークに、途中リーマンショックもはさみ、かなりアップダウンをしながら、2012年7月に底をつけます。余談ですが、こうみると、金利もかなりボラが大きいですね。リーマンショック時を除けば、ゴールドのボラティリティの方がかわいい気がしてきました。債券も大幅に利回りが下がったところで処分すべきか。
ドルインデックス
ドルインデックスは2005年12月あたりからずっと下がり続けます。その後、リーマンショック手前の2008年8月から急騰し、その後は激しくアップダウンを繰り返しています。
ドル円
ドル円は2007年7月から、途中アップダウンもあるものの基本的この期間は円高にふれています。利下げが起点か?今回の想定はこちらに近いか?ドルインデックスとは結構違いますね。
円建て金先物
円高ですが、この期間、円建てでも上昇を続けています。まあ、4倍以上になっているので当然ですが。今回の大相場がどれぐらいになるかわかりませんが、為替ヘッジコストを払って、ドル建てゴールドにしなくても、円建てでも利益が出るかもしれません。
シルバー
最後にシルバー。2008年で少しだけ相場を作るも、リーマンショックで叩き落され、その後、2009年9月ぐらいから2011年4月まで大相場を作ります。2019年の相場もそうですが、ゴールド相場の終盤に大相場をつけています。
今回のシルバーは需給的に在庫の逼迫がみられるので、ここでの動きと同じになるかわかりませんが、頭の片隅に入れておきたいと思います。
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