千舌古着礼賛リスペクト新中野物語㊲ #せんべろ古着
せんべろ古着(時計)は、しばしば千円ガチャみたいな性質がある。
動作未確認ということで、ジャンク品としてクウォーツ腕時計が1000円程度でたくさん出品されていたりする。気になる文字盤のデザインを見つけると、購入し電池交換したくなってしまい、電池交換で可動すれば当たり、動かなければハズレと千円ガチャを楽しめることになる。
今回この腕時計を購入したのは、スモールセコンドの文字盤とTHE LEAGUEという名前が気に入ったからである。裏蓋に描かれたエンブレムは当時のアイビーファッション流行の影響が垣間見え、風防は何気にサファイアガラスで、心をくすぐられる。
革べルトは、表面がガサガサでひび割れもしていてボロボロなので、素直に交換すれば良いのだが、ふとバスキアが黒い廃タイヤを白く塗ったように、マルジェラが木造の古民家を白く塗りつぶしたように、このべルトを白く塗ってみたいと思ってしまった。幸い私は建築の現場管理をしているので、補修用で白いペンキは手元にある。
私は、ここまでの作業で既に、この腕時計からは880円分のエンターテイメントを受け取った気がしており、電池交換して時計の針が動かなかったとしても、悔いの無い状態である。実にセイコークォーツ時計に感謝である。
当たりを引いた。
幸運である。