かなかれんは良いぞ

はじめに

 『アイドルマスター シンデレラガールズ』には、非常に多くのキャラクターが存在します。しかし、公式にはほとんど絡みの無いキャラクターたちも多く、惜しいなと思うことも多いのではないでしょうか。
 そんな惜しいと思う関係として、今回は私の「推し」である今井加奈と、公式にはほぼ(あるいはまったく?)絡みが無い北条加蓮との関係について、実はメチャクチャ可能性があるのでは、という私の主観を述べていきたいと思います。

1,前提:二人は同い年


 これは大前提の事実ですね。二人は同じ16歳です。ただし、加奈の方は早生まれなので、学年が同じなのかまでは断定できません。とはいえ、仮に学年が違うとしても、同じ年齢であるという点は二人がお互いに抱く印象に影響を与えるのではと思います。

2,加奈から見た加蓮


 まずは加奈の側から加蓮がどう見えるかです。加蓮はネイルアートを始め、自分をより良く見せる術をわきまえています。これに関しては、ぷちデレラのステータスにもVi が最も高い、という形で反映されていたりします。また、生まれも育ちも東京で、カテゴリとしてはいわゆる「ギャル」キャラに入ってもいます。
 こうした特徴が、「おのぼりさん」である加奈の目に、極めて眩しく映ったであろうことは想像に難くありません。しかも、自分と同い年の人物です。都会にはたくさん可愛い人がいてびっくりした、というのはデレステの個別コミュ1話で加奈自身が語っているところです。そんな加奈にとっての「都会の可愛い」の具現化として、加蓮は憧れの対象になるのでは、と思います。
 また、見た目だけではなく、加蓮のアイドルとしてのあり方も、加奈にはひときわ眩しいものであるのではと思われます。加蓮はかつての憧れに近づき超えること、自分という存在が居たことを世界に刻み付けることを強く意識しています。そしてその実現のためには、一切の妥協を自分にも他人にも許しません。それは時に、周囲の人間との衝突にもつながるほど強い思いであり、「可愛さ」への淡い憧れの下でアイドルとなった加奈には縁遠いものです。だからこそ、加奈はそんな加蓮のあり方をすごいと感じるのだろうなと思います。あるいは、そんな加蓮のあり方を尊敬するからこそ、そうではない自分を低く見積もりがちになっていく……というようなストーリーを、妄想することもできるかもしれません。
 いずれにせよ、加奈にとって加蓮は自分に無いものを持っている眩しい存在であり、それは同い年という事実故に、強調されるのだろうと考えられます。

3、加蓮から見た加奈


 次に、逆の視点について見ていきましょう。
 加奈について一言で表すなら、「何もない」という言葉を私は選びます(この辺りは同担の方から、異論反論が当然あるでしょうが)。何かがとても得意、というプラス面。何かが異常に苦手、というマイナス面。どちらも加奈にはありません。また、スカウトされた時点では「可愛さ」への憧れと、未知の世界への好奇心こそうかがえるものの、アイドルに対する強い思いは見受けられません。このように、アイドルに関して加奈には「ない」が付きまとっているのです。ただ、そんな加奈ですが、アイドルであるための努力は一貫して真摯に行い続けます。「何もない」人間が、です。この点こそ、加奈の特徴であり、そして加蓮が意識するポイントだと考えます。
 デレステのSSR「プロミネンス・プライド」コミュで、加蓮は子供の頃の憧れの一つとして「努力」を挙げます。それは、置かれた境遇故に、周囲から諦めることを許されてしまっていたからこその思いでした。また、同じコミュで加蓮は、アイドル活動を振り返って「努力もあんま、上手じゃなかったと思う」とも述べます。憧れてはいるけど、するのは難しい。それが加蓮にとっての努力なのです。
 そんな加蓮にとって、先ほど触れたような加奈のあり方はかなり衝撃的なのでは、と考えます。もちろん、努力自体は加奈だけでなく他のアイドル達も行っています。しかし、繰り返しになりますが、加奈は「何もない」人間です。それは努力し続けるための拠り所(=自分の強み)も、強い動機(マイナス面の克服への欲求)も存在しないということです。それでも、加奈は努力し続けるのです(それしかできないともいえますが)。そんな、何もなくとも努力するという姿勢は、加蓮にとってとても衝撃的で、強く尊敬するようになるのでは、と思います。
 努力することの難しさを、いろんな意味で痛感している加蓮だけが、加奈の凄さを見出すことができる……と言い換えても、よいかもしれません。

4,結論


 以上から私は、二人は互いを、自分にないものを持っている存在として強く憧れ、尊敬しあう間柄になりうるのでは、と考えます。そんな二人がユニットとして、あるいはそうでなくても、同じ仕事をする中でどんなやり取りをするのか……。それを思うと、ワクワクが止まらなくなります。良ければ皆さんも、二人のことを調べてみて、その関係性に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

5,おまけ


 最後に、個人的に二人の関係性を考える上で気になっている細かい点を挙げておきます。

・プロデューサーの呼び方
 実は二人とも、プロデューサーの呼び方が変化しているキャラです。加奈は「プロデュサーさん」から「プロデューサー」へ。加蓮はその逆です。前者は距離感が近づいたことを、後者は信頼の念の表れとして受け止めることができます。二人はプロデューサーとの関係という意味でも、好対照をなしているのかもしれません。

・髪型
 加奈はほとんどいつも、加蓮は制服姿を中心に、二つにまとめています。広い意味ではお揃い……というのはさすがに厳しいですが、それでも共通点ではあります。お互いにアレンジを入れ替えたり、一方がもう一方のアレンジに合わせてお揃いにしたり。そんな姿も見てみたいです。

・制服
 モバマス内のシンデレラガールズ劇場第4話にて、加蓮はセーラー服を着てみたかったと述べています。そして、加奈といえばセーラー服。……ほらすごい。

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