夏がくる
ドラマを見ていて
2年前の夏の大失恋を思い出した。
彼はメンタルが鉄のような人で、自信に溢れ、快活で、賢く、怖い人だった。
計り知れない怖さの根っこをいつまでも見せてもらえないという点にとても惹かれていたし、それ故に好きになっていたのだと思う。
好奇心や憧れに近いので、それを好きと表現していいのか恋愛経験の少ない私には今でもわからないが…
人の悪口を言うのは第三者から見て良い気持ちがしないと言う事をよくわかっていたのか
悪口を言っているのをほぼ見たことがなかったし、
汚い言葉遣いをしているのも聞いたことがなかった。
というのも、新しい職場の年の近い直属の上司のことを、とても丁寧な人だと感心していたが、
後輩と話している様子を見ていて、私の思っていた彼は本当の彼ではないのだろうなとここ最近勝手に残念な気持ちになっていた。
2年前の夏から一度も恋をしていない私は、
元恋人と同時に恋心も失ってしまったのではないかと
失恋当時泣きながら聴いていた夏霞を聴きながら思う。
夏が近づくにつれ、幸せそうな恋人たちがより視界に入るが、
この人達は私が無くした感情を持っているのだろうなと不思議な気持ちになる。
思い出せる日はくるのだろうか。
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