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具体例から考える「ゲーム酔い」:酔いやすい要素について

昨日投稿した記事で、「ゲーム酔い」の原因と軽減するための方法について書きました。

今回は具体的な作品例を挙げながら、「どんな要素によって酔いやすいのか」という話をしてみたいと思います。

昨日の記事は「ゲーム酔いしやすい人向け」に、ゲーム酔いを軽減する方法にフォーカスを当てて書いてみました。
今回は逆に「ゲーム酔いしない人」に酔ってしまう感覚が少しでも伝わるように、ゲームごとの体験に焦点を当ててまとめてみようと思います!



🪄ホグワーツレガシー

🪄作品概要

2023年2月発売。
『ハリー・ポッター』シリーズに登場した魔法の世界を冒険できる、オープンワールド型のRPGです。

物語の舞台は、『ハリー・ポッター』シリーズの100年前の世界。
作中に登場した「ホグワーツ城」「ホグズミード村」などが緻密に再現された中、ゲームオリジナルのストーリーが展開されます。

『ハリー・ポッター』シリーズファンにはたまらない世界観の再現度と、魔法を体験できる自由度の高さが魅力の作品です。

🪄酔う原因になりそうな要素

すごく素敵な作品なのですが、デフォルトカメラだとかなり酔いやすいです。
カメラ演出に加えて、「レベルデザイン」「グラフィッククオリティ」の観点からも酔いやすい作品だと感じます。

単純に酔いやすいカメラ設計なのもありますが、加えて

  • 広大な場所を移動するシーンよりも、屋内を歩き回る場面が多い

  • 全てがハイエンドで、画面の情報量が多すぎる

などの点も影響がありそう。

体感として、グラフィックが緻密な作品ほど酔いやすいです。
(たとえば私の場合、Wiiの『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』は長時間はプレイできないくらいの酔いやすさだったのですが、Wii Uで発売されたHD版は短時間でも辛いという印象でした。同じ作品でも、画面の情報量によって酔いやすさに差が出ます。)

また、ハリポタファンなら誰もが夢見るであろう「ホグワーツ城散策」、もちろんこのゲームの見どころの一つなのですが。

  • 室内なので移動方向がこまめに変わる

  • ホグワーツ城がらせん階段の多い造り

という、細かな視点移動の要素が多く、これが酔いを誘発する一因になっています。

私の場合、デフォルトのカメラ設定では15分あたりから体調に異変が現れ、30分もプレイすると体調が悪くなる…という状態でした。
序盤4時間くらいを数日かけて遊んだのち、一度プレイを中断しています。

🪄酔いにくい設定

ところが!
Twitterで見つけたありがたい情報共有を試したところ、かなりの改善が見られました。
これはとっても、うれしい。

また、ちょっと意外だったのが、「箒に乗っている時」はかなり酔いづらかったこと。
上空では風景が遠いことも相まってか、かなり酔いにくい作りでした。
それでいて気持ちよさもちゃんとある。
このシーンは酔いとゲーム体験のバランスを考える上で、かなり良いヒントになるかもしれません。

風のエフェクトがフレームについています。
画面中央に自然と視線が集中する点が、酔いにくいポイントかも。


🪄ホグワーツレガシーまとめ

🟥視点移動が多いマップ
🟥せまい空間の散策など、視線を動かすことが多いゲームシステム
🟥緻密で情報量が多いグラフィック

は酔いやすいです。

反対に、

🟦画面の中央に自然と目が行く(視線を動かさない)設計
🟦広大な土地の移動など、遠景が多いマップ

は酔いにくくなります。




8番出口

🟡作品概要

2023年11月発売。
無限に続く地下通路を進む、ウォーキングシミュレーターゲーム。
「異変」と呼ばれる怪奇現象がなければそのまま進み、異変に遭遇したら引き返す、という動作を繰り返し、8番出口を目指します。

間違い探しを連想させる、シンプルながらも斬新なゲームシステムが話題に。
『8番出口』のゲームシステムに影響を受けた作品群が登場し、「8番ライク」と呼ばれるジャンルを樹立しました。
2024年には日本ゲーム大賞「ブレイクスルー賞」を受賞した作品です。

💡ブレイクスルー賞:
「ブレイクスルー」とは、革新的な解決策などを指す言葉です。
日本ゲーム大賞におけるブレイクスルー賞の審査基準は以下の通り。

「独創的なアイデアやチャレンジにより、これでまでにない新たなジャンルやゲーム性を生み出した作品を授賞作品として選考します。」

https://awards.cesa.or.jp/year/news01.html

🟡酔う原因になりそうな要素

8番出口、すごく面白い作品だったのですが、かなり酔ってしまったのですよね…。
8番出口の場合、「間違い探し」という視点移動が多い遊びである点も、酔いやすいポイントだったのではないかと思っています。

🟡酔いにくい設定

8番出口制作者のコタケクリエイト様が、以下のような投稿をされていました。

上記の設定の見直しにより、快適さがアップするかもしれません!

🟡8番出口まとめ

8番出口の特徴である

🟥視線を動かすことが多いゲームシステム

は、どうしてもちょっと酔いやすくなりがちな印象です。




まとめ

🟥視点移動が多いマップ
🟥せまい空間の散策など、視線を動かすことが多いゲームシステム
🟥緻密で情報量が多いグラフィック

は、どうしても酔いやすいです。

上記の要素があったとしても、

🟦画面の中央に自然と目が行く(視線を動かさない)設計

を取り入れることで、ゲーム酔いを軽減できる可能性があるかも?と思います。

というわけで、近々Unreal Engineで実際に
「ゲーム酔いしづらいカメラ効果」
をつくれるか、検証してみようと思います🙌


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