[セラムン無印]ダークキングダム四天王を語りたい
私は2001年生まれのプリキュア世代なのでセーラームーンにあまり縁が無かった。
だが最近入っていたサブスクで全シリーズ見放題配信してたのを見つけたので、少しずつ見始めたのだ。
今思い返すと軽いノリで見るようなアニメでは無かったかもしれない。
何故なら想像以上に沼深く、特に敵キャラ・ダークキングダム四天王の皆さんが魅力的すぎたのでその話をしよう。
記事を読む前に
本記事はテレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」のネタバレを含み、筆者の主観で書いています。
勢いで書いているため、支離滅裂な部分が多々あります。
かなり長文です。
以上の事を注意してお読みください。それでは本題に入ろう。
そもそもダークキングダムとは?
美少女戦士セーラームーン1期に登場する敵対組織の幹部キャラのこと。彼らの目的は
①人間の生命エネルギー「エナジー」を沢山集めること
②本作の重要アイテム「幻の銀水晶」を探して奪い取ること
③セーラー戦士達の正体を暴き、倒すこと
上司は組織を統括する女王 クイン・ベリル。四天王達はそれぞれ配下の妖魔を使役しつつ目標達成へ向けて奮闘するのだ。
働き者のアイデアマン・ジェダイト
天然パーマの金髪と青い目が特徴の1番手。
真面目で勤勉な性格で、ベリルへの忠誠心も強く手堅い働きぶりで信頼されてる。
(恐らく一番まとも)
彼の主な仕事はエナジーを集めること。
大衆の欲望、特に不特定多数の女性の欲望を利用して大量のエナジーをかき集める手法を駆使する。実は従えてる妖魔の数は四天王の中で最多だ。
時には自ら人間界へ視察に行ったり、変装して潜り込み部下のサポートする時もある。
偉い。職場に一人は欲しい現場監督者タイプですね!
第3話では、深夜ラジオ「ミッド・ナイトゼロ」のDJジェイ・大東として活動。
採用されると貰えるブローチでエナジーを吸い取るのだが、きっとお手製だろう。一度聞いてみたい。
他にも宝石店・占い館・時計屋・遊園地の警備員など様々な場所に赴いている。地域密着型悪党だ。
そして彼の強みは、抜群の企画力と宣伝方面の才能だ。
4話でスポーツジムのインストラクターとして潜伏した際は「ひと汗2kg、ふた汗5kg、み汗流せばあなたも美人。」
7話でアイドルオーディションの司会をした時は「今日からみんなシンデレラ!」と非常にハイセンスなキャッチコピーを打ち出した。
もう悪の組織より営業マンとかマーケティング系仕事の方が向いてるのでは??
12話では、ベリル直属の部下・テティスに想いを寄せられるも、「貴様の戯言に付き合ってる暇はない」と冷たく無関心な態度を取る。
その後、気を引こうとしたテティスに共同作戦を持ちかけられ、決行するもテティス戦死。挙句に「勝手に部下を使って死なせた」とベリルの逆鱗に触れるなどと散々な目にあってしまった。メイン回なのに不憫すぎだろ。
13話では、セーラー戦士に宣戦布告し、彼女達の正体を暴いた。さらにジャンボジェット機を念力で操り轢き殺そうとしたのだ。
すごい活躍ぶりだ!この調子で頑張れ!と思ったがマーズに呪符を貼られ、自分自身が轢かれかけながら基地へ退却。
あまりにも間抜けっぽいやられっぷりと、後述する他3人より影が薄い事から噛ませ犬扱いや不憫キャラ扱いもしばしば。
全話見終えて思うけど、やっぱり不遇キャラだったな…。にくまきとまとはジェダイトを応援しています。
しかし彼のテーマ曲がとてもオシャレなジャズミュージックなのだ。
調べたら「絶望と悪6」という曲名でサウンドトラックに収録されているらしい。今でも試聴ができるのでよかったら是非!
有能な野心家・ネフライト
大柄でクールな一匹狼。
クインベリルに「俺には俺のやり方がある。黙って見ていて貰おう。」と口答えし、ふてぶてしい 強気な姿勢で接している。
これは自分なりポリシーを持っている故の態度であり、喩え上司と相容れ無くても自身の誇りを貫く強い信念が窺える。
ぶっちゃけ魔力・格闘能力ともに優れている実力者だから黙認されている部分もあるだろう。実力至上主義・ダークキングダム。
ジェダイト同様、エナジー集めが主な仕事だが彼とは大きく異なる手法で活動しているのだ。
基本的なやり方は
①人間界に構えたアジトの屋敷にある聖堂で占星術を用いてターゲットを1人に絞る。
② 骨董品商の実業家・三条院正人としてターゲットに接触。
③ ターゲットの持ち物に妖魔を憑依させ、エナジーレベルが高まるまで待つ。
④ピークになった所で根こそぎ奪う。
こんな感じで効率的に動く量より質タイプ。
三上院正人としての姿は人当たりのいい好青年を演じており、巧みな話術で相手を取り込むのだ。
ちなみに質より量タイプのジェダイトの作戦を「誰彼構わずエナジーを奪うなど俺に言わせれば愚かの一言」と全否定している。ぐうの音も出ない。
後述の四天王3番手・ゾイサイトの事を忌み嫌っており、彼の最期にも関わってくるので要注目。
普段は無愛想な彼だが、セーラームーンをおびき出す為にバレバレなタキシード仮面に変装したり『ぺちゃんこに潰れて潰しあんぱんだ!』などかわいい捨て台詞を吐いたりとコミカルな部分もある。ギャップって最高。
占星術時の『星は何でも知っている、星々の神秘の力を我に与えん』も厨二心をくすぐられて大好きだ。
さて、彼を語る上で欠かせないエピソードをご紹介。それは主人公・月野うさぎの親友である大阪なるちゃんとの悲恋物語である。
初めは、自身に恋心を抱いたなるちゃんを甘い言葉で魅了し、利用するだけだった。
しかし、なるちゃんの一途で真っ直ぐな愛を目の当たりにし、彼自身も次第に惹かれ始める。
紆余曲折を経てやっと結ばれる…誰もがそう思った矢先の惨すぎる最期は涙無しには見られない。
語りたいことが多すぎる為、一旦割愛。後ほど別記事にて詳しくまとめます。
小悪魔な策略家・ゾイサイト
一人称が「アタシ」で言葉遣いも仕草も女性的なオネエキャラ。オレンジの髪を緩いポニーテールに束ねているのが特徴的だ。
空を浮遊し、花吹雪に溶け込む転移術で移動する。バリエーション豊富な攻撃魔法を操りそこそこ強い。何より攻撃時の掛け声である「ゾイッ!」がほんとうに可愛い。
可憐な外見とは裏腹に、性格は狡猾的でかなり悪どい。
闇討ち・騙し討ちを得意とすることから1番悪役らしいキャラだと言えよう。
ベリルに「タキシード仮面を生け捕りにして来い」と頼まれているのにも関わらず攻撃し「事故で死んだって報告すればいっか」とか言っちゃう。悪いヤツだね。でもそこも魅力的。
主な仕事は、幻の銀水晶の元となる虹水晶を探すこと。全部で7つあり、持ち主は現代に転生した元・妖魔たちだ。
31話ではターゲットの猫を追って下水道に行き、そこにいたネズミの集団に飲み込まれるというシュールなギャグ回がある。
そこで注目して欲しいのは、ルナ達が逃げ込んだ細い隙間に入れるほどスリムで華奢な彼の体型。「こういうのって大抵『入ったはいいが出られない!』ってオチでしょ?」と思っている皆さん、楽々移動できるんですよ。そう、ゾイサイトならね。
ちなみにそのスリムな体と中性的な顔を活かしてセーラームーンの偽物を演じたこともあり、その姿が実際に商品化されたのだからびっくりよね。
そして彼には「同じく四天王のクンツァイトと恋人同士」というアニメオリジナルの設定があるのだか、これがとにかく凄い!どのくらい凄いのかというと
こんな感じでクンツァイトの為なら命も惜しくないという心酔っぷり。というかそもそも部下や他の四天王・セーラー戦士達に冷たく残忍な癖に、恋人の彼にだけは「クンツァイト様♡」と丁寧で物腰柔らかい態度からもう察しがつくだろう。
Wikipediaにも「ベタベタと甘えている」ってガッツリ書いてあるしね。末永くお幸せに!
余談だが、アメリカやヨーロッパ放送版では同性愛描写NGのため性別が女性に変更されているらしい。
もしゾイサイトが女性だったら美人局とかやるタイプの悪女になりそう。ファムファタール・ゾイサイト。
四天王最強の男・クンツァイト
褐色肌とはだけた胸元から漂う色気と強キャラオーラが堪らないお方。
見た目が好みどストライクで、もし私がセラムン世代の女児だったら間違いなくクンツァイト様ガチ恋勢になっていた。
四天王のリーダーで1人だけマントを着用。
しかも攻撃を跳ね返せる防御能力がある優れものだ。軍服にマントって最高の組み合わせじゃない??
リーダーを任されているだけあって、街を一瞬で停電させる、現世の一部を魔界化する、アイテム無しで人間を妖魔化出来るなど凄まじい魔力の持ち主である。
常に冷静で堂々としており、かなりの自信家。43話で対峙したセーラー戦士を「化粧の香りもしない小娘」と言い、行動パターンを見通して追い詰める戦術を用いた。
セーラーマーキュリーに「あなたって想像以上に陰湿ね!」って言われてたシーンが個人的に好きです。
ゾイサイトとは恋人同士で、彼の任務を手伝ったり、ネフライトとの喧嘩に負けた所を慰めたり、叱られている所を庇ったりとクールに見えて彼を溺愛している。2人の純愛っぷりも見どころの1つだ。
また失敗続きだったゾイサイトが処刑され、激情に駆られるかと思いきやベリルに対してはなんの恨みも持たず、「セーラームーン達の存在こそゾイサイトの死因だ。」と思い込む程の強い忠誠心を持つ。34・35話は最高なのでマジで見て欲しい…。
ここまでの「強くて恋人を一途に思うクールキャラ」な彼も素敵だが、36話以降の若干ネタっぽい彼も大好きだ。
セーラームーンの正体を暴くために行った作戦はというと
・セーラームーンは、フリスビー投げに似た攻撃技「ムーンティアラアクション」の使い手なので、フリスビー投げが上手い女の子を探す。
・有名なフィギュアスケート選手がコーチをしてくれるイベントを開催し、「5人組の女の子に限り入場料無料」といったキャンペーンを展開。
…ちょっとアレだが、セーラームーン達をおびき寄せるため真剣に考えた結果だ。
効率は悪いけど、クンツァイト様ならきっと+αがあるに違いない!そう信じていたが、ことごとく失敗し、正体も掴めなかった。
さらにダークエンディミオン(ベリルに洗脳された地場衛)に「流石にセーラームーン達を馬鹿にしすぎでは?」とつっこまれる始末。
いつしか私は、彼の序盤の強キャラムードと終盤のポンコツ具合のギャップに心奪われていた。というか興味を持ったきっかけもクンツァイト様が居たからなのよね。crystal版の美白姿の彼も見てみたいな。
長々と語って来たが、いかがだったでしょうか。セーラームーンは今見ても面白い上に、4人全員個性的で魅力たっぷりなので、ぜひ本編をチェックしてみて欲しい。
みんなもセーラームーン見よう!!