現代語訳 学問のすすめ
『学問のすゝめ』は一万円札で有名の福沢諭吉先生が書いたもので有名である。
今回は、その『学問のすゝめ』をより多くの人に読んでもらいたいと思った齋藤孝先生が現代語訳したものを読んだ。
結論、めちゃくちゃ感銘を受けた。
ものごとの本質を記し、世間に蔓延る悪い風土や慣習、考え方などを巧みな比喩で一刀両断しているものにはなかなか出会えるものではない。
次は、現代語訳ではなく原書を読むと決めているほどである。
私が生まれてきたときには、国家というものが成り立っており、
税金を払うのは嫌だけど当たり前、そして政治家が法や制度をつくり、
警察が地域の治安を守り、自衛隊が国を防衛し、全てができあがった状態で生まれてきた。
何も疑ってこなかった。
確かに疑わなくても良いかもしれない。
しかし、疑わなかったにせよ、何故それが成り立つのか、何故その仕組みになったのか等を考えなければならない。
本書には、「税金は気持ちよく払え」と書かれており、自分たちが政府等の「官」から受ける恩恵を考えると本当にその通りである。
私は確定申告や税金の制度は難しく分かりにくいため非常に嫌いなものではあるが、官から恩恵を受けているものとして、いやいややるのではなく、
感謝の気持ちを持って取り組まなければならないと感じた。
この本には人間としてどう生きるべきかといったことも学べる。
生まれてきたのに、ただ平凡に暮らしていくのは駄目だ。
この世に生まれてきて、先人達の努力のおかげで現代はこんなにも便利で豊かである。
だからその先人が施してくれたものを超えるぐらい、自分が後世に何か残さなければならない。
だから勉強しなければならない。学問をしなければならない。
そのような気概を起こさせてくれる。
これだけでも読んで良かったと思えたが、
今回読んだ中で第14章の人生設計の技術のところでは本当に勉強になった。
この章では自分が成し遂げたいことなどを計画するとき、ざっくりと計画している者が多いと書かれている。「一生のうちに」とか「10年いないぐらいにはこれはやりたい、できるだろう」等の時間の認識や計算が甘い人が多いと書かれている。
この章を読んだとき耳が痛かった笑
私も夢がある。しかしめちゃくちゃ漠然としているし、その夢を実現するために必要な知識も全くと言って良いほど身につけていない。
本当に自堕落に生きてきた結果、福沢諭吉先生がとかれていた愚かなバカ者になっていた。
しかし、このことを知ったからには時間というものを理解し、徹底的に計画を立てなければならない。
その夢を叶えるために何と何と何が必要で、それを得るにはどれぐらい時間がかかるのか、何を優先してやるべきなのか。これをしっかりと整理しなければならない。
福沢先生が素晴らしい思想や考え方を啓蒙してくれたように、
私も後世に何か残せるようにもっと学問を極めていきたい。