映画感想~笑えるけれども笑えない~「帰ってきたヒトラー」
毎週金曜日・日曜日にアマゾンプライムで見れる映画を同時視聴する、Twitch映画同時試聴会をやっているとまり木です。
過去に見たものもアーカイブがあるので、その映画と一緒に覗いてみて下さい。
今回見たのは「帰ってきたヒトラー」です。
あらすじ
アマゾンより
予告
かのアドルフ・ヒトラーが現代に転生した!?
最近だと異世界転生ものも流行っていますが、この作品もその一つと言えるかもしれません。
原作は小説であり、こちらは未読ですが評判は良さそうです。
”映画”は2時間、長くても3時間に収めないといけないので小説よりは情報量が劣ってしまいます。なのでより詳しく知りたい、長く味わいたい人は小説版も読んでみましょう。
映画を見てから読むと違いを楽しめるのもいいですよね。
感想
さてさて、それでは感想へ。
始まりはヒトラーが突如未来にタイムスリップしたところから。
1945年に自殺したところから、2011年にタイムスリップしてきたというのがこの映画の設定です。
そしてもうひとりの主人公と言える、映画監督志望のゼンゼンブリンク。いきなりテレビ局のスタッフを首にされます。
ヒトラーは現代に転生して戸惑い、ゼンゼンブリンクは首にされて戸惑い、そんな二人がふとしたことから出会い物語が始まります。
たまたま撮っていた映像に写っていたヒトラーを探し、二人で映画を取ろうと提案するゼンゼンブリンク。
ゼンゼンブリンクとしてはこのヒトラーを使って一躍有名になろうと、ヒトラーとしてはこのドイツと言う国をもう一度素晴らしい国にする一歩として、思惑は違えどお互いの目的のために映画を撮ることになります。
海で風に吹かれる総督。
広場で似顔絵を書く総督
一緒に写真を撮る総督。
最初こそ地味で目立たない活動ばかりでしたが、地道に色々な人の話を聞いている内にいつの間にかネット上でバズりどんどん有名になっていきます。
これは現代ならではで”インターネット”と”ヒトラー”の相性がかなり良く、もしも実際にこんなことが起きたらこうなるんじゃないかと思えてしまいます。
そうしてゼンゼンブリンクのコネもあり、あっさりとテレビ出演が決まります。
そこで見事な演説をして一気に人気を掴んでいきます。
確かに、もしも現代に過去の”有名な”人が蘇ったかのように演じる人が居たならば、私もおそらく称賛してしまうでしょう。
昔よりも情報がより広がりやすくなったこの時代なら、かつて多くの熱狂者を集めた”ヒトラー”ならば、人々の心を掌握することくらい簡単なことでしょう。
そうして様々なテレビ番組に出演し、どんどん人気を獲得してきます。
その後、スキャンダル(かつてゼンゼンブリンクと取材していたときの犬殺し)によって一気に失脚しますが、その後本を執筆しこれが大ベストセラー。
本が大ヒットしていたこと、かつてのスキャンダルから時間が経っていたこともありまた一躍時の人になり映画化が決定します。
そんななか、ゼンゼンブリンクとその彼女の家にヒトラーが遊びに行きます。
しかし、そこにはかつてのヒトラーを知るおばあさんがいました。
ヒトラーを見るなり、”この人殺し”と叫びだします。
そう、1945年から2011年へのタイムスリップは65年、そのため80歳の人ならば15歳の時に見たヒトラーの記憶が残っているわけです。
ここに来るまでも、おそらく覚えている人も居たんでしょうがまさか本物とは思っていなかったんでしょう。
でもこのおばあさんは認知力が弱くなっており、このヒトラーが本物だと思い、かつて行った残虐な行為を非難します。
このおばあさんの怒りによって、そして今までのヒトラーの言葉や行動によって、もしかしたら本当に本物なのではないかと、今まで一番ヒトラーの近くにいたゼンゼンブリンクはそう思ってしまいます。
初めてヒトラーを見つけた場所を調べると、何やら周囲が焦げたような不思議な状況です。
そしてゼンゼンブリンクはヒトラーが本物であり、もう一度あの過去を繰り返そうとしていることに気が付きます。
しかし、そのことを他の人言っても相手にされません。それはそうでしょう、誰がヒトラーが”実際に”現代に蘇ったと思うのでしょうか。
それならば自分がやるしか無い、屋上にヒトラーを追い詰め銃を向けます。
ヒトラーに銃弾を打ち込み、これでまたあの悪夢が繰り返されることはない。これで終わりなんだ、、、。
と思ったらこれは映画の撮影、そうか狂気に駆られたゼンゼンブリンクは居なかったんだで終わればよかったんですが、彼は全身を拘束され病院に。
このあとはどんどん過激になる国民の行動と、ますます支持を高めていくヒトラーが写り映画は終わります。
総評
笑えるコメディかなと思って初めは見てましたが、ヒトラーへの支持がどんどん高まっていくにつれて実際にこんなことが起こってしまうんじゃないかという恐怖も生まれてきました。
話自体は面白いのですが、時折出てくるブラックジョークも笑うに笑えないものもあったりと、評価するのが難しい気がします。
あまり歴史を知らない私ですが、詳しく知っていればより笑えるもしくはより笑えないかもしれません。
これはあくまでフィクションですが、いつかノンフィクションにならないと良いなと思います。
終わり
毎週金曜日と日曜日の21時からやっていますので、同時視聴に興味がある方、映画みたいなあという方、ぜひ一度起こしください!
見た映画や映画同時試聴会の告知、IKEAのサメさんやポケモンのウールーちゃんの写真とか日常のつぶやきしてます。
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