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最近の曲とか、生活とか、感情とか、

僕は平和に、無難に、波乱万丈なんて言葉とは無縁の人生を送ってきた。だから特別悲しかったことも、特別悔しかったことも、特別嬉しかったことも思い出してみようとするとひとつもない。

僕の人生は平凡以下だという事を自覚しているから、たまに思う。自分が辛かったことや悲しかった記憶や感情なんてほとんど持ち合わせていないのに、嘘みたいな言葉で歌詞を綴って曲にしてしまってもいいのか。それで誰かの感情を揺さぶってしまうのは悪なのではないのかと。

感情をでっち上げて、嘘の塊を作って、そして誰かの本当の気持ちを掻き乱してしまう。実際にはそんな体験をした訳でもないのに、勝手なこと言わないで欲しいとか、何も分かっていないとか。自分では分かり得ないところで思われていないかと思う時もある。

昔は物語を作るようなイメージで曲を作っていたから、具体的なイメージや感情の起伏を表現できたが、最近は日常の少しの摩擦を肥大化して曲を作ったりしているから、本当の感情では無いなと感じている。

僕の曲は一言で表すとほとんどが「諦め」から始まることが多い。それは僕自身が色んなことを諦めてしまっているからなのか、情熱とかいう光をほとんど持ちえないからなのか。多々思い当たる節があるが、実際のところは分からないし、それが僕の持ち味になっている気もするので、良しとしている。

でもやはり、暖かい曲とか幸せな曲とかそういう優しい曲を作りたいと思う時もある。でもなかなか言葉が思いつかなかったり、音が当てはまらなかったりする。

そうなるといつも、やはり作り物じゃダメだなと思う。これから人生も長いし少しずつ拾い集めていけばいいとも思うが、焦ってしまうこともあるから、ゆっくりでも積極的に求めていきたい。とりあえず、人との関わりをもう少し増やすところから。

共感は、些細なことからでもできるものだと信じて、自分の感情が特別おかしなものでもないことを信じて、これからも曲を書きたいと思う。

最近全く曲が書き進まなくて、外に出てみたり人と話してみたり色々してはいるものの、何か感情に歪みが起きる出来事もなく時間だけが刻々と過ぎていく。何年歳を重ねれば自分は今綴る歌詞を幼稚だと思うのだろうか、いくつ曲を作れば自分の思いが懐かしくなるのか。

これからも、なんて言葉を使えるほど未来に自身はないが1歩ずつ踏みしめて行きたいと思っている。


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