メイソウの迷走
前回のnoteで取り上げました「メイソウ」が上記の通りニュースになっていました。
ちなみにメイソウについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
タイムリーだなぁ、と思う一方で、このタイトルからとても違和感を感じました。
「日本風」を謝罪??
え、どういうこと?
中国の企業が「日本をパクってごめんなさい」するなんて、ありえないことでは・・・。(あらかじめ申し上げますと、中国に対して何ら特別な感情は持っておりません)
中国の方々のパクリ文化は有名ですよね?たとえば、これとか。
これとか。
ミッキーのお友達もこんなだったり。
パクリが文化となっているかの国で、「『日本風(つまりパクリ)』を謝罪??」と思わったわけです。
で、記事を読んでわかりました。政治的判断だと。
台湾情勢が緊迫するにあたって、アメリカだけではなくその同盟国の日本に対しても一線を引くために、日本にゆかりがあると思われるビジネススタイルから脱却し、独自路線を進むというイメージを植え付けたかったのでしょう。
ただ、私の中では、上記の政治的な側面だけではなく、純粋に経済的側面に関してもある思いが浮かびました。
それは、日本のビジネススタイルがもう世界から見向きをされなくなってきているということです。
例えば、この名創優品(メイソウ)ですが、企業名を見てわかる通り、20年以上前からグローバル展開に成功していた無印良品をビジネスモデルにし、さらにダイゾーの要素とユニクロの要素を取り入れた、完全に日本のビジネスモデルをパクった企業と見られています。
”Japan as No. 1”という本がベストセラーになるほど、日本経済が世界を席巻していた時代がありましたが、それも今は遠い昔の伝説かおとぎ話みたいになってしまい、もう日本企業のビジネス戦略を真似するところなんかないんじゃないかと。
もちろん、世界中どこに行っても「Japan」または「Made in Japan」というブランド価値はまだ存在すると思います。ただ、それも昔に比べたら風前の灯火と言っていいくらいなのかもしれません。
今回オーストラリアに滞在していて、現地に在住する日本人の方々と話す機会がありました。その際に、改めて日本がグローバル化からいかに取り残されているか、ということを痛感せずにはいられませんでした。
例えば、コロナの対策一つを取ってみても、欧米とは一線を画しているのは皆様ご存知の通り。日本ではいまだに毎日「感染者数」を発表し、国民の不安を煽っています。一方欧米では、完全に「with コロナ」に転じており、社会はいろいろな意味でコロナ前のように回っています。
顕著な例としては、現在日本に帰国する際にPCR検査を受けて、陰性でなければ帰れません。この制度のおかげで、せっかく海外に行けたのに、最後の最後にいやな思い(1週間現地で隔離生活)をして帰る日本人が後を絶ちません。とある高校生のグループは35人くらいで数週間語学研修に来ていたそうですが、帰国時のPCR検査でそのうち11名が要請になり、滞在延長を余儀なくされたそうです。(そのほとんどが無症状)
新たな株が発見されたわけでもないのに、毎日東京だけで2万人以上が感染している中で、海外から陽性者が入国することでそこまで大きな問題なのでしょうか。また、水際対策なら、海外に留め置くのではなく、以前のように帰国時に検査をして陽性なら隔離させればよいのではないでしょうか。
これでは、アウトバウンドもインバウンドも回復するわけはないですし(そもそもインバウンドはツアー客以外入国不可)、そもそも現時点で新規感染者数が世界一なのだから、何か異なる施策を打つなりなんなり、発想の転換が必要なのではないでしょうか。
少し話がそれてしまいましたが、この「メイソウ」のニュースを見て、いろいろと考えさせられたので、とりとめもなく書かせていただきました。
ガンバロウ、日本。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【追記】
こちらの投稿をした後に下記の記事を見つけました。なるほど。