生き返り
課長「山田、いつまで寝てるんだ!」
山田「・・・」(ヤバい!いつの間にか居眠りしてた。今起きたら怒鳴られるから具合悪くて気絶してるふりをしよう)
課長「山田!どうしたんだ?起きろ!」
山田「・・・」(ここは我慢のしどころ)
課長「山田!息してないぞ。大変だ救急車を呼べ!」
山田「・・・」(救急車は呼ばなくていいんですけど。でも今さらだし・・・)
課長「この度は突然の事で、お悔やみ申し上げます」
山田妻「生前は主人がお世話になりました」
山田「・・・」(いや、死んでませんから。でも体が動かないのよね)
葬儀司会者「それではご遺族の方でお棺に釘をお打ち下さい」
山田「・・・」(いやいや死んでませんてば。でも体が動かん。ああ、釘打たないで)
葬儀司会者「それでは出棺です」
山田「ちょっと待った。私、生きてます」(やっと体が動いた)
葬儀司会者「いやあ驚きました。生き返られて良かったですね。もう少しで焼かれる所でした」
課長「・・・」(生き返りやがったか。せっかくダメ社員が一人減ったと思ったのに、それにしてもあの薬、もっとたくさん飲ませるべきだったか。クソッ)
山田妻「・・・」(生き返ったのね。もう少しで保険金が貰える所だったのに。それにしてもあの薬、全然効かないじゃない。もうっ!)
山田同僚「・・・」(借りてた一万円返さなくて良くなったと思ったのに。それにしてもあの薬、今度は3粒飲ませてみよう)
山田後輩女性社員「・・・」(あの変態、やっと居なくなったと思ったのに。それにしてもあの薬、今度は高い方を試してみよう)
葬儀司会者「いやあ、良かったですね。メデタシ、メデタシ」(この場合葬儀費用は払って貰えるよな。大人しく寝ときゃ良かったのに)
坊主「こりゃめでたいわい」(わしのお布施はどうなるのかのう)
山田「僕の事を心配してくれてありがとうございます。皆さんのお陰で生き返る事が出来ました」(いやあ僕って好かれてるなあ)
山田を除く全員「・・・」(ちっ)
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