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【稲盛和夫流】全員営業で不況を乗り切る!危機に勝つ5つの秘訣

こんにちは、TOMAコンサルタンツの藤間です。今日は株式会社アクティビスタ代表取締役社長河合克仁さんとの対談をお届けします。

【河合】本日はよろしくお願いします。

【藤間】 よろしくお願いします。

経営の神様と呼ばれるの稲盛和夫流の経営論とは

1稲盛流

【河合】 新型コロナウイルスの蔓延があり、経営の状況や社会の環境が大きく変化しています。その中でいろんなものが変わってると思うんですけども、やっぱり変わらないもの一つとして、「理念」というものがあると思うんです。

「理念」については、先生方もこだわって貫いていらっしゃると思うんですけど、特に日本の中ですと経営の神様と呼ばれている稲盛さんがいらっしゃいます。

JALの再建を通して稲盛氏が残した「危機に勝つ教え」というコラムを読んでみまして、先生ならではの視点で解説をお願いしたいと思ってインタビューをさせていただければと思っていますので、よろしくお願いします。

【藤間】 ありがとうございます。

2稲盛流

【河合】こういったの状況の中でも、「不況は成長のチャンスだ」ということを稲盛さんはおっしゃっているんですね。この「不況に勝つ秘策」ということを5つあげていらっしゃいます。一つ目が、「全員で営業をする」。

もちろんJALがキーワードであるとしたら、全員で営業するというイメージがつかないと思います。JALもそうですし、一般の企業であったとしても、全員で営業するとはどんなイメージを持って、具体的にどんな取り組みをしたらいいんでしょうか。

3稲盛流

【藤間】 まず私は稲盛さんの「盛和塾」という所にも入っていました。「盛和塾」には世界大会っていうのがあるんです。世界中から5万人の人が来るんです。みんなで学ぶんです。そういう会があって、ほんとに稲盛さんのおかげで救われた会社がいっぱいあるんです。

その救われた人のほとんどは、稲盛さんの言った通りに、疑いもなく行動すると共に、そこに自社の理念や社員の物心ともに豊かな生活というようなものを加えて、成功しているんです。

経営の神様の神様の言葉

4稲盛流

【藤間】稲盛さんは「経営の神様」と言われてますけど、その神様の神様がまたいるんです。それが松下幸之助なんです。稲盛さんは松下幸之助さんの講演で、こういう話を聞いたんです。

たまたまセミナーがあって、後ろの方で聞いていた。そしたらある方が、「松下幸之助さんのような、ダム経営といって、無借金で業績の良い会社をつくるにはどうしたらいいですか?」と質問したそうなんです。そうしたら松下幸之助さんがスッと言ったんです。「思い続けることでんな」と。みんな笑ったんです。なんだ、そんなことかって。

5稲盛流

ところが稲盛さんはそうじゃないんです。「そうか!思い続けることなんだな」と。だから、「常に思い続けること」、これが私は重要だと思います。また、別のYouTube配信で話していますが、稲盛さんは「高収益企業を作りなさい」と言ってるんです。

要するにどんな不況があろうと地震ががあろうとも、絶対に揺るがないような高収益を作る。それも10%。税引前利益が10%。まあ商社とかなかなか難しいんだけど、それをもっと高めるっていう意味では思い続けることです。これを稲盛さんは常に言い続けています。

6稲盛流

稲盛氏の提唱する「フィロソフィー」、「アメーバ経営」とは

7稲盛流

【藤間】JAL のあの部分も、「思い続けるフィロソフィー」ですね。それと、「アメーバ経営」。JALって、昔は試算表が2カ月半後ぐらいに出てきたんだそうです。だから決算書で反省できなかったんです。

9稲盛流

「アメーバ経営」というのは、部門別で月末に数字が出てきてるんです。今だったら、7月ですけど、7月の最終の日に出てくるんです。それも部門別、小さな部門別で出てくるんです。付加価値を投入時間で割った割り算で、その付加価値率が出る。こういうことをして、達成したら喜んで、また次の対策を練るという事を毎回繰り返す、これが「アメーバ経営」なんです。

8稲盛流


「フィロソフィー」というのは在り方・思うこと・社会貢献などの考え方のことです。この「フィロソフィー」にも多くの松下幸之助さんの考え方が入っています。私は、松下幸之助さんの本も、稲盛さんの本も両方読むんですけど、似てるんですよ。すごく似てる。

10稲盛流

「全員営業」を最初に始めたのは松下幸之助

それから今おっしゃった「全員営業」というのも、実はこれ松下幸之助さんがやったんです。

11稲盛流

あの昭和の不況って大不況っていうのかな。その時に「解雇はしない」と言って、全員で営業に出させたんです。そういうことをして逃れたんです。

本題に戻しますが、「全員営業」っていうのは営業だけがやればいいっていう問題じゃないんです。このあいだ私がうちの総務の役員に、「君はどう営業するの」って言ったら。「えっ、私が?」って言ったんです。「私がじゃないだろう。君が付き合ってる納入業者、それから付き合ってるいろんな業者に、お客さん紹介してくださいって一言いうだけで違うぞ」と。うちはお礼の仕組みがあるので、そういうお礼の仕組みもちゃんと作ってやりなさいという話をしました。

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「全員営業」というのは、営業する人だけが営業するんじゃなくて、社長も役員もそれから間接業務の人も、全員で営業を考えるということです。この中にいろんなアイデアが出てくるし、革新が出てくると思います。だからそこはやはり稲盛さんの凄いとこだし、それの元は松下幸之助さんです。

稲盛氏が大切にしている「動機善」とは

13稲盛流

松下幸之助さんの考えを稲盛さんはそのままパクってるわけじゃないんです。当然その中で、宗教観とかいろんなことを思いながら、JALを引き受けるときにも、「動機善」で受けているかどうか、AUをやるときも、この仕事というのは日本人の、日本の社会の発展のためにということを常に思いながら、「動機善なりか」ということで考えて引き受ける。常にやることは「動機善なりか」というところでやる。だから営業でも「動機善」じゃないものはやったらいけない。そういうことを言ってると思います。

14稲盛流


「全員営業」とは全員が接点のある人に自社サービスを届けていくマインド

【河合】全員営業ということでは、僕も以前会社員で営業をやっていたんですけど、なんとかして数字を上げていこうと思った時には、やっぱり社員のバックオフィスの方々も協力してくれるんです。

まさに納入業者さんとかにも、「こんなのがありますよ」とか、ちょっと興味ありそうだったら内線で呼び出してもらって名刺交換しに行ったりですとか、中途採用でいらっしゃってた方でも、セミナーの参加にも興味がありますって方がいらっしゃったので、「ちょっと紹介します。」みたいな形で、たくさんバックオフィスの方からも紹介いただいたことを今思い出しました。

【藤間】そうですよね。

【河合】まさにその会社に接点がある方々でこの会社が扱っている商品やサービスを必要としてくださった方々に届けていくんだと。もちろんメインは営業の方の仕事だけども、バックオフィスだろうと違う関係者であろうと、とにかく接点がある方々に届けていくっていうマインドを全員でやっていこうという。

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【藤間】今、叶わなかったとしても続けて行けば、あとで結果がついてきます。だから、私も会長なんで、色んなところに話をしたりしています。できることをみんながやるということが重要かなと思います。

【河合】「全員営業」とは、できることをそれぞれの形でベストを尽くしいく。そしてそのポイントは「思い続けていくこと」が大事だと。

全員でやり遂げた達成感と一体感が生まれる

【藤間】そうですね。うちは9月決算なんですが、予算まで到達していないんです。社長はとにかくみんなで予算達成しようと言ってます。それに対してある役員が、「じゃあセミナーやろう」って言って、いろいろな部を集めた合同のセミナーを7月半ば頃やるんです。やっぱりみんなが意識すれば、みんなから予算達成のためのいろんな知恵が出てくると思うんです。

実は3年ぐらい前ですかね、9月決算で6月頃に、「あっ、これヤバイ」っていう時期があったんです。みんなでとにかくやろうって言って、各部が一生懸命に積み上げをして、9月の末で到達したんです。

16稲盛流

10月1日がその打ち上げで、一年間のご苦労とか経営計画発表会でした。その飲み会の時にうちの今の専務が発表時に泣いたんです。やっぱりみんなで達成したから違うんです。全員営業でみんなで達成したら、みんなの一体感が出る。ところが営業だけやって、我々は関係ないって言ったら、もし達成したとしても喜びが全員にならない。悔しみが全員じゃない。これがやっぱり一体感なのかなと思います。

【河合】本当にその心を一つに、まさにそのワンチームで営業活動をしていこうということですね。本日はありがとうございます。

【藤間】どうもありがとうございました。

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