金持ちジュリエット
「おいジュリエット、お前また英語のテスト100点にするようジョージ先生にけしかけただろ」
「だって私はお金持ち。ジョージ先生はお金をちらつかせたらチョロいんですもの」
「ジョージ先生はそうかもしれんけどな、私はそううまくはいかんぞ」
「なら、お金の力でこの国の法律を変えますわ。私の数学のテストの点数を100点にしないとボブ先生はクビっていう法律を追加するの」
「お前は一体どこまでの金持ちなんだ……」
「でも、やめとくわ。私も忙しいから。貧乏暇なしって言うけど、金持ちだって忙しいのよ」
「そういやお前、色々習い事やってたな」
「えぇ、水泳にピアノ、塾だって行ってるわ。この前まで絵画教室や料理教室も通ってたわ。まあすぐコツを掴んでなんとなくできるようになったけど、そんなに楽しくなかったから2ヶ月でやめたけど」
「なぁ、金持ちジュリエットよ。そう言うのなんて言うか知ってるか?」
「さぁ、なんて言うのかしら?」
「器用貧乏だ」